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■「ヒトゲノム」の完全解読に成功、アメリカ研究所など発表 解読困難な8%を克服 [健康ダイジェスト]

 人の「体の設計図」ともいわれる遺伝情報「ヒトゲノム」について、アメリカの研究機関などはこれまで解読が困難だった部分も含め、完全な解読に成功したと発表しました。
 人の遺伝情報「ヒトゲノム」は2003年、日本やアメリカなどの研究機関が参加した「ヒトゲノム計画」のもとで解読が終了したと発表されましたが、ゲノムを構成する2つで1組となる塩基配列30億対のうち、8%は繰り返しの配列が多いなどといった理由で正確な解読ができていませんでした。
 3月31日、アメリカの国立ヒトゲノム研究所などで作る大規模な国際研究チームは、これまで技術的に解読が困難だった部分も含め、完全な遺伝情報のデータベースを作成したとする論文を科学雑誌「サイエンス」に発表しました。
 それによりますと、研究チームは染色体の末端にあって老化すると短くなる「テロメア」と呼ばれる部分などを解読する新たな手法を開発し、ヒトゲノムの完全な解読に成功したということです。
 研究チームは、今回解読できた部分からはタンパク質を作り出すのにかかわる遺伝子とみられるものが99個見付かっているとしています。
 ヒトゲノムが完全に解読された意義について、研究チームは「遺伝性の病気の研究や検査など生物学や医学の進歩に寄与するだろう」としています。
 榊佳之・東京大学名誉教授(ゲノム科学)は、「画期的な成果だ。地図に例えれば、これまでは市街地部分だけだったが、山間部やへき地も書き込まれて完璧なものになった。病気との関係以外にも、人類進化の歴史や細胞分裂の仕組みなど幅広い分野での新発見が期待できる」と話しています。

 2022年4月3日(日)




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