■iPS細胞から作製した椎間板組織をラットに移植して再生に成功 阪大、腰痛治療に道 [健康ダイジェスト]
大阪大学や京都大学の研究チームは1日、人間の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から椎間板(ついかんばん)の中心にある組織を作製し、ラットに移植して組織を再生することに成功したと発表しました。この組織が失われるなどすることで起きる症状(椎間板変性)は腰痛の原因の一つとされ、将来的には腰痛治療への応用が期待できるといいます。2~3年後の臨床試験(治験)実施を目指します。
試験結果は3月30日、科学誌「バイオマテリアルズ」の電子版に掲載されました。
国内では約1300万人が腰痛を抱えており、うち20~40%は、脊椎(せきつい)の骨と骨の間にある椎間板が変性し、神経を刺激することなどが原因となっています。変性の多くは、椎間板の中心部分にありクッションの役割を果たす「髄核(ずいかく)」が、加齢や過剰な圧力で変性することで始まると考えられており、治療法はありません。
研究チームは、すでに開発されているiPS細胞から軟骨細胞を作る技術を応用し、髄核を構成する細胞に類似した組織を作製。髄核を切除したラットに移植して6カ月間、経過を観察したところ、椎間板の変性を防ぎ、髄核の機能を取り戻す再生効果を確認しました。
18日の記者会見で、研究チームの妻木範行・大阪大教授(組織生化学)は「今後、大型動物で同様の試験を行い臨床試験を目指したい。将来的な再生医療の候補になる」としています。
2022年4月19日(火)
試験結果は3月30日、科学誌「バイオマテリアルズ」の電子版に掲載されました。
国内では約1300万人が腰痛を抱えており、うち20~40%は、脊椎(せきつい)の骨と骨の間にある椎間板が変性し、神経を刺激することなどが原因となっています。変性の多くは、椎間板の中心部分にありクッションの役割を果たす「髄核(ずいかく)」が、加齢や過剰な圧力で変性することで始まると考えられており、治療法はありません。
研究チームは、すでに開発されているiPS細胞から軟骨細胞を作る技術を応用し、髄核を構成する細胞に類似した組織を作製。髄核を切除したラットに移植して6カ月間、経過を観察したところ、椎間板の変性を防ぎ、髄核の機能を取り戻す再生効果を確認しました。
18日の記者会見で、研究チームの妻木範行・大阪大教授(組織生化学)は「今後、大型動物で同様の試験を行い臨床試験を目指したい。将来的な再生医療の候補になる」としています。
2022年4月19日(火)
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