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■ブラジル、新型コロナ緊急事態宣言を2年ぶりに解除 4月1~15日の死者は2150人 [健康ダイジェスト]

 ブラジル政府は17日、新型コロナウイルスの新たな感染者が増えるペースがかつてよりも緩やかになったとして、2020年2月から出していた「国家重大公衆衛生緊急事態宣言」を2年ぶりに解除すると発表しました。
 ブラジルでは、新型コロナウイルスのこれまでの感染者が3000万人を超えて世界で3番目に多く、亡くなった人も世界で2番目に多い66万人余りに上っています。
 ブラジル政府は、新型コロナのパンデミックが騒がれ始めた2020年2月に公衆衛生上の緊急事態を宣言し、予防や対策、それに医療態勢の強化に努めてきましたが、保健当局が発表した4月17日時点の一日当たりの感染者数は、1週間の平均で1万4300人余り、死者はちょうど100人と、オミクロン型の感染が広がった今年2月のピークに比べて大幅に減りました。
 このため、マルセロ・ケイロガ保健相は17日、「新たな感染者が増えるペースに改善がみられ、ワクチンも国民の大部分に行き渡った」と述べて、2年余りにわたって続けてきた公衆衛生上の緊急事態宣言を解除すると発表しました。
 緊急事態宣言の解除に関する詳細は未定ですが、州や市の保健局長による全国審議会は、緊急使用許可しか受けていない医薬品の継続使用の可能性への懸念を表明し、少なくとも90日間の移行期間を設けるよう要請していると17、18日付現地紙、サイトが報じました。
 緊急事態宣言の解除は、再選を目指すジャイール・ボルソナロ大統領が求め続けていたことで、4月に入ってからも繰り返し、口にしていました。また、ケイロガ保健相も「公衆衛生上の危機を終わらせた保健相」と認められることを願っていたとされています。
 ケイロガ保健相は18日にも再度、15日間の死者が急速に減少していること、ワクチンの2度(ヤンセン社製ワクチンなら1度)の接種を終えた接種完了者が人口の70%を超え、39%に当たる7700万人が補強接種を受けたこと、統一医療保健システムがコロナ禍のピーク時には対応できていなかった疾病にも対応できるようになったことを理由に挙げ、緊急事態宣言は解除可能との見解を示しました。
 4月1~15日の死者2150人は3月1~15日の6252人より65・6%少なく、突発的なことがない限り、月間の死者も3月の1万424人の3分の1かそれ以下で終わりそうです。3月の死者は2月比で53%減だったため、死者減少は加速しています。
 ケイロガ保健相はまた、ブラジルの疫学的およびゲノム監視能力も緊急事態宣言の解除のための衛生学的根拠となると強調。その一方で、緊急事態宣言の解除は新型コロナの感染終焉を意味しないことや、新型コロナウイルスとは今後も共存していく必要があることも明言し、防疫対策として導入された公衆衛生策は中断されないことも強調しました。

 2022年4月19日(火)




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