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■ファイザーの新たなワクチン、オミクロン派生型に効果 中和抗体の量が大幅増加 [健康ダイジェスト]

 アメリカの製薬大手のファイザーとドイツのバイオ製薬のビオンテックは25日、開発中の新たな新型コロナウイルスワクチンについて、「BA・4」などの派生型を含むオミクロン型に対して追加接種の臨床試験(治験)で一定の効果を確認できたと発表しました。規制当局の承認が得られ次第、出荷を始めるとしています。
 両社によると、56歳以上の1234人を対象に、2種類のワクチンを試験しました。オミクロン型のみを対象にした新たなワクチンは接種後、現在のワクチンに比べて「BA・1」に対する中和抗体の量を最大19・6倍に増やしました。従来型とオミクロン型の双方に対応するワクチンでも、最大10・9倍に増やす効果を確認しました。
 アメリカなどでは派生型のうち「BA・4」「BA・5」の感染者が増えており、対応が課題になっています。両社によると、開発を進めているワクチンの両派生型に対する効果は「BA・1」に対する効果と比べると約3分の1にとどまるといいます。ただ、一定の効果が確認できたとしており、今後数週間にわたってデータの収集を続けると説明しました。
 オミクロン型の派生型に対応するワクチンは、アメリカのバイオ製薬のモデルナも開発を進め、22日に同様の効果が確認できたと明らかにしています。
 アメリカ食品医薬品局(FDA)は28日にワクチンに関する専門家の会合を予定しており、オミクロン型の派生型の感染増加を受けたワクチンの見直しについて検討する見通しです。

 2022年6月26日(日)

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