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■中国・北京市で2万2000人が発熱外来を受診 規制緩和でコロナ感染急拡大 [健康ダイジェスト]

 新型コロナウイルスを厳格に封じ込める「ゼロコロナ政策」から、事実上の「ウィズコロナ」へと転換した中国で、北京市を中心に感染が急拡大しています。感染を警戒する市民が外出を控え、北京市内では規制緩和から初の週末も繁華街や飲食店は閑散としていました。
 中国の専門家は、今後1カ月以内に感染の大きなピークが来るとみて、院内感染を防ぎ、ワクチン接種率の低い高齢者を守るよう呼び掛けています。
 百貨店やショッピングモールが連なる北京屈指の繁華街、王府井。普段は買い物客や観光客でごった返す目抜き通りを11日に訪れると、日曜日の昼にもかかわらず静まりかえっていました。建物内も人影は乏しく、玩具店の店員は「先週から全然客が来ない」と嘆きました。
 中国政府は7日、10カ条に及ぶゼロコロナ政策の緩和策を発表。軽症や無症状の感染者の自宅隔離を容認し、これまで都市間移動の際に課していたPCR検査の陰性証明も不要となりました。
 ただ、時期を同じくして北京市民の間で「家族全員が陽性になった」などの報告がネット交流サービス(SNS)上に飛び交うようになりました。北京市の統計では、市中感染者数は11月30日に5000人を超えた後、減少傾向が続き、12月11日には1137人となっています。 ただ、身近にコロナ感染者が相次いでいる状況から、公式統計を信頼する市民はほとんどいません。インターネット上では当局の発表する数字に「信じられない」「統計に意味があるのか」というコメントが広がっています。
 中国のSNS上で10日に実施されたアンケート調査では、「現在新型コロナに感染しているか」との問いに対し、北京市では回答した930人のうち、18%に当たる170人が「感染した」と回答。上海市の2%、広州市の9%などに比べても高水準です。
 北京市の防疫当局は12日の定例記者会見で、11日に市内の医療機関の発熱外来を受診したのは延べ2万2000人と1週間前の16倍に達し、「北京での流行が急速に広がっている」と認めました。
 北京市の医療機関では9日ごろから、市民が零下に近い気温の中、各地の発熱外来の窓口に長い行列をつくる姿が目立っていました。日本の119番に当たる救急通報も9日に3万1000件と、通常の6倍に達したといいます。
 ゼロコロナ継続の難しさを早くから警告していた上海市の医師、張文宏氏は中国誌に対し「ここから1カ月以内に感染は大きく拡大する可能性がある。中国全体が落ち着くまで3カ月から半年かかるかもしれない」と語っており、社会経済の混乱は当分続きそうです。

 2022年12月12日(月)

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