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■肝臓の炎症を抑える特殊な免疫細胞を発見 大阪大など [健康ダイジェスト]

 腸内細菌などが原因で起きる肝臓の炎症を抑える特殊な免疫細胞を発見したと、大阪大学などの研究チームが発表しました。生活習慣の乱れなどによる肝臓の慢性の炎症の新たな予防法や治療薬の開発につながる成果だとしています。
 大阪大の石井優教授らのチームは、独自に開発した炎症を画像化する技術でマウスの肝臓を観察したところ、腸から血液が流れ込む血管「門脈」の付近では、炎症が比較的軽く抑えられていることを確認しました。
 この部分を詳しく調べたところ、細菌などを捕まえて分解したり、炎症を抑える物質を産み出したりする免疫細胞「マクロファージ」の1種を新たに発見しました。
 この特殊な「マクロファージ」の機能が働かなくなるようにしたマウスの肝臓では、通常のマウスと比べて炎症が広がりやすいことが確認され、この「マクロファージ」が血管を通じた細菌などの侵入から肝臓を守っていることがわかったということです。
 また、腸内細菌が胆汁から作る酸にこの免疫細胞を増やす作用があることを突き止めたほか、生活習慣の乱れなどで起きる「MASH」と呼ばれる病気など肝臓の慢性の炎症がある人では、このマクロファージが減っていることが確認できたということで、こうした病気の予防法や治療薬の開発の手掛かりになるとしています。
 石井教授は「MASHなどにはまだ有効な治療法が見付かっていないが、新たに発見した免疫細胞の機能を調節する方法を探し病気を治せるようにしたい」と話しています。
 この研究成果は日本時間の4月25日、国際的な科学雑誌「ネイチャー」のオンライン版に掲載されました。

 2024年5月1日(水)

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