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■アルツハイマー病、血液検査で発症前に高精度予測 東大などのチーム [健康ダイジェスト]

 アルツハイマー病の原因となる異常なタンパク質が脳内にたまっているかどうかを、血液中の2種類のタンパク質を組み合わせて分析することで、発症前から高い精度で予測できることを、東京大学などの研究チームが突き止めたと発表しました。チームでは、血液検査で発症前から診断できるようになれば、早期治療につながるとしています。
 この研究は、東京大学の岩坪威教授(神経病理学)などのチームが、国際的な医学雑誌で発表しました。
 アルツハイマー病では、発症するかなり前から脳の中に「アミロイドベータ」という異常なタンパク質がたまることが知られていますが、大規模な装置で脳の画像を撮影するなどして診断する必要があります。
 チームでは、軽度認知障害(MCI)や、その前段階で無症状の「プレクリニカル期」と診断された日本人474人の血液を詳しく調べ、画像診断の結果と比較しました。
 その結果、血液に含まれる「アミロイドベータ」と「リン酸化タウ217」という2つのタンパク質を組み合わせて分析すると、脳内に「アミロイドベータ」がたまっているかどうかを高い精度で予測できることがわかったということです。
 さらに、年齢などの情報も加えて分析すると、精度は90%以上でした。
 岩坪教授は、「早期のアルツハイマー病の薬が実用化されたが、次の時代は発症前の人が治療の対象になるとみられる。血液検査で診断できるようになれば、早期治療に役立つはずだ」と話していました。

 2024年5月23日(木)

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