■心臓移植に東京医科歯科・岡山・愛媛の3大学参入へ 医療のひっ迫改善に期待 [健康ダイジェスト]
脳死下の臓器提供件数が増える中、東京医科歯科大、岡山大、愛媛大が新たに心臓移植を実施する方針であることが27日、明らかになりました。日本心臓移植学会が今月発表した緊急調査では、移植施設の人員や病床が不足し、脳死者から提供された心臓の移植を断念した例が、2023年に16件ありました。3国立大の参入により、心臓の移植施設は全国14カ所に増え、移植医療体制の逼迫(ひっぱく)の解消につながることが期待されます。
東京医科歯科大は、東京大から約1キロの近距離にあります。東京大には、移植を待つ患者が集中し、2023年の心臓移植の断念例16件のうち15件を占めました。東京医科歯科大では東京大との連携を視野に、移植チームづくりを急ピッチで進めています。今年10月に東京工業大と統合し「東京科学大」になることが決まっており、心臓移植を実施することで、新大学の実力のアピールにつなげる狙いもあります。
岡山大は現在、肺、肝臓、腎臓の移植を担っています。脳死下の臓器提供例は国内最多の実績を有します。心臓移植施設となれば、中国地方で唯一となります。
愛媛大は四国初の心臓移植施設となります。
医療機関が心臓移植を行うにはまず、日本循環器学会などでつくる協議会の推薦を受け、日本医学会の委員会で選定される必要があります。その上で、臓器あっせん機関「日本臓器移植ネットワーク(JOT)」が、移植施設として登録すると実施できます。
東京医科歯科大、岡山大は来年度にも協議会への申請を行います。JOTによると、愛媛大は3月21日付で登録まですませ、移植のためのシステムの導入や、書類提出などの手続きを進めており、準備が整い次第、稼働を始めるといいます。
心臓移植施設は、最近では2020年に国立成育医療研究センターが全国11カ所目の施設に登録されました。
心臓移植に詳しい福嶌教偉(ふくしまのりひで)・千里金蘭大学長(看護学、心臓血管外科)は、「移植施設が増え、待機患者の偏りが緩和されれば、臓器の受け入れを断念する問題を解決する一助となる。併せて個々の移植施設の受け入れ態勢の充実も図ることが求められる」と話しています。
2024年6月28日(金)
東京医科歯科大は、東京大から約1キロの近距離にあります。東京大には、移植を待つ患者が集中し、2023年の心臓移植の断念例16件のうち15件を占めました。東京医科歯科大では東京大との連携を視野に、移植チームづくりを急ピッチで進めています。今年10月に東京工業大と統合し「東京科学大」になることが決まっており、心臓移植を実施することで、新大学の実力のアピールにつなげる狙いもあります。
岡山大は現在、肺、肝臓、腎臓の移植を担っています。脳死下の臓器提供例は国内最多の実績を有します。心臓移植施設となれば、中国地方で唯一となります。
愛媛大は四国初の心臓移植施設となります。
医療機関が心臓移植を行うにはまず、日本循環器学会などでつくる協議会の推薦を受け、日本医学会の委員会で選定される必要があります。その上で、臓器あっせん機関「日本臓器移植ネットワーク(JOT)」が、移植施設として登録すると実施できます。
東京医科歯科大、岡山大は来年度にも協議会への申請を行います。JOTによると、愛媛大は3月21日付で登録まですませ、移植のためのシステムの導入や、書類提出などの手続きを進めており、準備が整い次第、稼働を始めるといいます。
心臓移植施設は、最近では2020年に国立成育医療研究センターが全国11カ所目の施設に登録されました。
心臓移植に詳しい福嶌教偉(ふくしまのりひで)・千里金蘭大学長(看護学、心臓血管外科)は、「移植施設が増え、待機患者の偏りが緩和されれば、臓器の受け入れを断念する問題を解決する一助となる。併せて個々の移植施設の受け入れ態勢の充実も図ることが求められる」と話しています。
2024年6月28日(金)
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