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■大気汚染で毎年800万人が早死に 世界気象機関推計、気候変動が影響 [健康ダイジェスト]

 世界気象機関(WMO)は5日、微小粒子状物質「PM2・5」などによる大気汚染が原因で、毎年800万人が早死にしているとの推計を発表しました。深刻な大気汚染を引き起こす山火事は気候変動が影響していると指摘。大気汚染と気候変動の関連性を強調し、アフリカやアジアで農業にも被害が及んでいるとしました。
 WMOは2023年の大気の状態からPM2・5の濃度などを分析し、報告書を作成しました。
 報告書によると、気候変動は干ばつや大気の乾燥をもたらし、山火事が起きやすくなっています。カナダでは2023年の山火事による焼失面積が、1990~2013年の年間平均に比べ7倍以上を記録。大量発生した煙はアメリカのニューヨークだけでなく、大西洋を越えて西ヨーロッパにも到達しました。
 工場などから排出されるPM2・5は、アフリカ中部やパキスタン、インド、中国、東南アジアの農業地帯でも濃度が高くなっています。作物の葉に当たる日光を遮り、気孔をふさいで光合成を阻害。ある実験では、作物の収穫量が15%も減りました。鉛や水銀が作物に付着する恐れもあります。

 2024年9月5日(木)


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