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■慢性心不全の治療薬、「急性」にも効果 佐賀大が日本人で確認 [健康ダイジェスト]

 心臓の動きが鈍り、徐々に血液を全身に送れなくなる「慢性心不全」の治療薬として広く使用されている「エンレスト」と呼ばれる薬が、突発的に起きる「急性心不全」の日本人の患者にも有効だとする研究結果を佐賀大学の研究チームが発表しました。新たな治療法の開発につながる成果だとしています。
 これは、佐賀大学医学部長の野出孝一教授の研究チームがヨーロッパ心臓病学会の学会誌「ヨーロピアン・ハート・ジャーナル」に発表しました。
 「エンレスト」はノバルティスファーマが販売する薬で、血管拡張などの作用を通して治療効果を発揮します。国内では2020年に慢性心不全向けに承認されたものの、急性心不全への効果は不明でした。
 「エンレスト」が急性心不全にも有効だとする研究結果は、これまでにアメリカなどでは報告されており、今回、研究チームは、国内で治療を受けている急性心不全の日本人の患者、約400人を対象に「エンレスト」を投与した場合の有効性を調べました。
 その結果、心不全が重症化するほど多く分泌されるホルモン「NT−proBNP」の濃度が、「エンレスト」を投与した患者では従来の薬を投与した患者に比べて低くなり、日本人でも有効であることが初めて確認されたということです。
 研究チームは、急性心不全の新たな治療法の開発につながることが期待されるとしています。
 野出教授は、「アジア人、特に日本人で初めて急性心不全にも有効だと証明できたのは大きな成果だ。患者の予後を改善するという意味では非常に価値があるのではないか」と話しています。

 2024年9月7日(土)

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