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■第一三共の肺がん候補薬、一部疾患で有意な改善みられず [健康ダイジェスト]

 第一三共は10日、肺がんの治療薬候補「ダトポタマブ デルクステカン」の臨床試験(治験)の詳細結果を公表しました。最終段階の治験では、主要評価項目として設けた死亡までの期間を示す「全生存期間」について、統計的に有意な改善が認められなかったとしました。結果を踏まえて適応拡大するかなど検討し、開発を継続します。
 治験は治療歴のある進行性または転移性の非小細胞肺がんを対象としました。ただ、並行して調べた「非扁平(へんぺい)上皮」の非小細胞肺がん患者468人における全生存期間は、他の抗がん剤を投与したグループと比べ臨床的に意義のある改善を示しました。アメリカやヨーロッパでは、この疾患領域で承認申請中にあります。
 「ダトポタマブ デルクステカン」はイギリスのアストラゼネカと共同で開発しています。がん細胞に作用する抗体に抗がん剤を結合させた抗体薬物複合体(ADC)の一種です。がん細胞を直接攻撃するため、副作用のリスクを減らせるとみられます。

 2024年9月10日(火)

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