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■がん死者、膵臓3位に 胃がんは年4万人切り4位 [健康ダイジェスト]

 国内のがんの種類別による年間の死者数で、1位の肺がん、2位の大腸がんに次いで、膵臓(すいぞう)がんが胃がんを抜いて3位になったことが2023年の国の人口動態統計で明らかになりました。
 膵臓がんは原因がはっきりしない上、早期発見や治療が難しく、今後も増加が見込まれるとして、専門家は国に対策の検討を求めています。
 6月に厚生労働省が発表した人口動態統計(概数)によると、2023年の1年間に国内で膵臓がんで死亡した日本人は4万174人で前年の3万9468人から増加。一方、胃がんは前年の4万711人から3万8767人に減少し、1957年以降、初めて4万人を切りました。
 かつてはがん死の1位だった胃がんは2010年ごろまで約40年間にわたり年間5万人前後で推移していたものの、原因とされるピロリ菌の除菌が幅広く健康保険の適用になった2023年以降、着実に減少し、10年間で20%の大幅減となりました。
 5位に位置する肝臓がんは、原因となる肝炎ウイルスの対策が進んだこともあり、2005年以降、減少傾向にあります。
 2023年の肺がんの死者は7万5762人、大腸がんの死者は5万3130人で、漸増ないし高止まりの傾向にあります。
 がんの予防に詳しい浅香正博北海道大名誉教授(臨床腫瘍学)は、「胃がんの減少はピロリ菌の除菌で義務付けられた内視鏡検診による早期発見が大きく寄与したと考えられ、日本の胃がん対策の大きな成果だ。検診が困難な膵臓がんの増加をどのように食い止めるか、課題を突き付けられている」と話しています。

 202年9月17日(火)

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