■順天堂大学、800床の病院整備計画を中止 埼玉県に伝える [健康ダイジェスト]
さいたま市に建設が計画されていた順天堂大学の新しい病院について大学側が29日、埼玉県に対し「病院整備を中止する」と伝え、計画が断念されることになりました。
これは、29日午前に順天堂大学の代田浩之学長ら3人が埼玉県の大野元裕知事を訪れ、明らかにしたものです。
会談の様子は非公開でしたが、県によりますと、大学側は建設費の高騰で事業費が増加したことなどから病院整備を中止する意向を伝えたということです。
会談後、代田学長は報道陣の取材に対し「知事に新病院の計画を断念したとお伝えしました。期待していただいた県民の皆さんに大変申し訳なく思います」と述べました。
大学側は29日午後、計画を断念した経緯をホームページで公表しました。
それによりますと、建築資材の高騰や深刻な人手不足などの影響で総事業費が当初の想定の2・6倍に膨らんだことや、新型コロナの影響などで大学病院の財政状況が厳しく大幅な増益が見込めない中で、建設後の病院の運営も難しいことなどを理由に挙げています。
順天堂大学の新病院は、2015年、埼玉県の公募に大学側が応じる形で計画され、さいたま市緑区の土地に800床の病院が整備される予定でしたが、計画は大幅に遅れ、2027年11月としていた開設の時期もさらに遅れることが懸念されていました。
大野知事は、「計画を見直しても整備の方針に変更はないと聞いていたので大変驚いている。中止となったことは大変残念だ」と述べました。
新病院の予定地は県とさいたま市の公有地で、大野知事は「今後の病院誘致の可能性も含めて、これから検討していく」と話しています。
順天堂大学の新病院は、埼玉県が抱える医師不足の課題解決に向けても期待が寄せられていました。
埼玉県は、人口10万人当たりの医師数が180・2人と全国で最も少なく、医師不足が課題となっています。
このため、埼玉県は新病院の公募の条件に、医師不足の地域に大学が医師を派遣することを上げていて、現在、順天堂大学からは県北部と西部の病院に2人の医師が派遣されています。
新病院の開院後は段階的に人数を増やし、年間20人の医師が派遣される予定でした。
これについて大野知事は、「病院誘致の最大の目的は、医師不足地域への医師派遣なので、新病院の整備は中止だとしても順天堂大学には医師派遣に変わらぬご協力をいただきたい」と話しています。
2024年11月29日(金)
これは、29日午前に順天堂大学の代田浩之学長ら3人が埼玉県の大野元裕知事を訪れ、明らかにしたものです。
会談の様子は非公開でしたが、県によりますと、大学側は建設費の高騰で事業費が増加したことなどから病院整備を中止する意向を伝えたということです。
会談後、代田学長は報道陣の取材に対し「知事に新病院の計画を断念したとお伝えしました。期待していただいた県民の皆さんに大変申し訳なく思います」と述べました。
大学側は29日午後、計画を断念した経緯をホームページで公表しました。
それによりますと、建築資材の高騰や深刻な人手不足などの影響で総事業費が当初の想定の2・6倍に膨らんだことや、新型コロナの影響などで大学病院の財政状況が厳しく大幅な増益が見込めない中で、建設後の病院の運営も難しいことなどを理由に挙げています。
順天堂大学の新病院は、2015年、埼玉県の公募に大学側が応じる形で計画され、さいたま市緑区の土地に800床の病院が整備される予定でしたが、計画は大幅に遅れ、2027年11月としていた開設の時期もさらに遅れることが懸念されていました。
大野知事は、「計画を見直しても整備の方針に変更はないと聞いていたので大変驚いている。中止となったことは大変残念だ」と述べました。
新病院の予定地は県とさいたま市の公有地で、大野知事は「今後の病院誘致の可能性も含めて、これから検討していく」と話しています。
順天堂大学の新病院は、埼玉県が抱える医師不足の課題解決に向けても期待が寄せられていました。
埼玉県は、人口10万人当たりの医師数が180・2人と全国で最も少なく、医師不足が課題となっています。
このため、埼玉県は新病院の公募の条件に、医師不足の地域に大学が医師を派遣することを上げていて、現在、順天堂大学からは県北部と西部の病院に2人の医師が派遣されています。
新病院の開院後は段階的に人数を増やし、年間20人の医師が派遣される予定でした。
これについて大野知事は、「病院誘致の最大の目的は、医師不足地域への医師派遣なので、新病院の整備は中止だとしても順天堂大学には医師派遣に変わらぬご協力をいただきたい」と話しています。
2024年11月29日(金)
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