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■低体重の赤ちゃんに、別の母親が提供する母乳「ドナーミルク」の提供促進 東京都が医療機関に利用料補助へ [健康ダイジェスト]

 東京都は来年度から、都内の医療機関を対象に、低体重の赤ちゃんのために別の母親が提供する母乳「ドナーミルク」の利用料の補助に乗り出します。低体重で生まれる赤ちゃんの割合が増える中、免疫力を高めるドナーミルクの利用拡大を図る狙いがあります。都によると、ドナーミルクに関する支援は全国で初めて。
 近年の晩産化や医療技術の進歩により、体重1500グラム未満の「極低出生体重児」の出生割合が増えています。こうした赤ちゃんは臓器の発達が未熟で、死亡や病気のリスクが高くなります。粉ミルクはうまく消化できないため、免疫物質を含む母乳を与えるのが有効ですが、母親は十分な母乳が出ないケースがあります。
 そこで別の健康な母親から母乳の提供を受け、検査・殺菌処理をへて作られるドナーミルクへの注目が高まっています。現在、日本母乳バンク協会と日本財団母乳バンクの2団体がドナーミルクを全国の医療機関に送り、赤ちゃんに与えられています。
 医療機関は母乳バンクに年間利用料(最大120万円)を支払う一方、母親に費用負担を求めていません。ドナーミルクを必要とする赤ちゃんは全国で約5000人いるとされるものの、コストがネックとなり、医療機関の利用は限定的です。
 都関係者によると、都内でも、低体重の赤ちゃんを受け入れている34医療機関のうち、ドナーミルクを利用できるのは17医療機関にとどまります。都は利用料を肩代わりすることで、ドナーミルクを利用できる医療機関を増やしたい考えです。母乳の提供を希望する母親が母乳バンクにドナー登録する際にかかる医療機関側のコストも補助します。
 日本母乳バンク協会の水野克已代表理事は、「低体重の赤ちゃんに必要な栄養を提供できるシステムがあるのに、供給体制も利用環境も十分ではない。都の支援があれば、多くの施設で利用しやすくなる」と話しています。

 2024年12月7日(土)

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