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■2型糖尿病薬、肥満度が高い人ほど腎臓への効果高い 東大分析 [健康ダイジェスト]

 東京大学の金子英弘特任准教授らは、2型糖尿病の治療薬の一種「SGLT2阻害薬」は肥満度の高い人ほど腎臓の機能悪化を抑える効果が高いことを突き止めました。2型糖尿病の薬は多くの種類があり患者によって使い分けますが、研究成果は医師が治療薬を選ぶ際の参考になります。
 2型糖尿病は血糖を下げる物質のインスリンが出にくくなったり効きにくくなったりして血糖値が高くなる病気で、長く続くと腎臓病や心筋梗塞などにつながります。食事や運動習慣を見直し、血糖が十分下がらなければ治療薬を使います。約10種類の薬があり、患者の状態に合わせて最適な薬を選ぶための研究が進んでいます。
 SGLT2阻害薬は2014年に国内で初めて承認された薬で、尿中に糖を出やすくして血糖値を下げます。体重を減らす効果や腎臓や心臓の病気を防ぐ効果もあります。研究チームは国内の2型糖尿病患者でSGLT2阻害薬を使った約2200人と、同様によく投与される「DPPー4阻害薬」を使った約4300人を調べました。
 腎臓が老廃物をどのくらい尿に出せるかを示す推算糸球体濾過(ろか)量の変化量を比べると、SGLT2阻害薬を使った人のほうが減りにくく、腎臓の機能が保たれていました。肥満度を示す体格指数(BMI)の高い人ほど、SGLT2阻害薬のほうが高い効果がありました。
 腎臓の機能低下を抑えられれば、患者の負担の大きい透析の開始を遅らせることにつながります。東京大医学博士課程の神馬崇宏氏らとの共同研究で、ヨーロッパ心臓病学会の学術誌に論文が掲載されました。

 2025年2月16日(日)

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