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■神戸薬科大、「健康的な肥満」を担う遺伝子特定 糖尿病やメタボ予防に期待 [健康ダイジェスト]

 ほ乳類が持つ遺伝子「Fam13a」に血液中の糖を抑えるインスリンの働きを調節する役割があることを、神戸薬科大学(神戸市東灘区)の江本憲昭教授(循環器内科)と池田宏二准教授の研究チームがマウスを使った実験で解明したと発表した。
 糖尿病やメタボリック症候群を防ぐ効果が期待され、今後、人への応用に向けた研究を進めます。成果は30日以降、アメリカの「科学アカデミー紀要」電子版に掲載されました。
 研究チームによると、人は太ると脂肪細胞が肥大し、インスリンの作用が下がり、メタボリック症候群などを発症する可能性が高まります。ところが、太っていても健康な人もおり、肥満と糖尿病やメタボリック症候群の発症につながる細かなメカニズムはわかっていませんでした。
 研究チームは、太らせたマウスの脂肪細胞にあるFam13aの量が、通常のマウスの10%未満に減っていることを確認。分析したところ、細胞内でインスリンが正常に働くよう、必要なタンパク質が分解されないように保護する役割を担っていることがわかりました。
 マウスの脂肪細胞でこのFam13aを欠損させたところ、肥満でなくても軽いインスリン作用不全を示しました。さらに、マウスを高脂肪食で太らせると、こうしたインスリン作用不全は著しく進行しました。
 一方、Fam13aの発現率を高めたマウスは、太らせてもインスリンが十分に機能して血糖値が上がりにくく、糖尿病やメタボリック症候群になりにくいことが判明。この遺伝子がインスリンの作用に重要な役割を果たしていることが、わかりました。
 江本教授は、「人でも同様の作用を確認できれば、太ってもFam13aを減らないようにする新薬の開発や、糖尿病の新たな予防・治療法につながる可能性がある」と話しています。

 2018年2月1日(木)

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■小規模な飲食店は「喫煙可」、加熱式たばこは規制へ 厚労省が健康増進法改正案の骨子を公表 [健康ダイジェスト]

 他人のたばこの煙を吸い込む受動喫煙対策について、厚生労働省は30日、今国会に提出予定の健康増進法改正案の骨子を公表しました。
 店舗面積150平方メートル超の飲食店を原則禁煙とし、加熱式たばこも規制対象に盛り込む方向で調整。例外として、150平方メートル以下など経営規模の小さい既存の飲食店で喫煙を認めます。30平方メートル超を原則禁煙としていた昨年3月の案より、大幅に後退した格好。
 2020年の東京オリンピック・パラリンピックまでに段階的に施行するとしています。
 原則禁煙となるのは、ファミリーレストランなど一定以上の経営規模の店舗や新たに開設される飲食店。煙が外に流れない喫煙専用室の設置は、認めます。一方、小規模な飲食店は当面、喫煙や分煙の表示を掲げることで喫煙可能。対象は店舗面積150平方メートルまたは客室面積100平方メートル以下で、個人経営か資本金5000万円以下の既存店となる見込み。店舗面積に厨房(ちゅうぼう)を含むかなどの詳細は、示されていません。
 東京都の調査では、都内の飲食店の7割以上は100平方メートル以下で、多くの店舗が原則禁煙の対象外となります。
 使用者が急増中の加熱式たばこについては、紙巻きたばこと同様に原則禁煙とします。ただ、健康への影響がまだわからないため、加熱式たばこ専用の喫煙室で、食事をしながらの喫煙も可能にします。
 また、子供や若年層への健康影響を考慮して、喫煙可能な飲食店や喫煙室への20歳未満の客や従業員の立ち入りは、禁止します。学校や病院、官公庁などの公的施設は、原則敷地内禁煙。喫煙室の設置は認めないものの、屋外の敷地内に喫煙場所を設けることは可能とします。
 一方、独自の受動喫煙防止条例制定を目指している東京都は30日、国と整合性を取る必要があるなどとして、2月の定例議会に予定していた提案を見送ると発表しました。

 2018年1月31日(水)

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