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■強制不妊手術、最多は北海道の2593人 旧優生保護法下の1949~1996年で [健康ダイジェスト]

 旧優生保護法(1948~1996年)のもと、障害や精神疾患などを理由に強制的に不妊手術が行われていた問題で、全国最多の手術が実施された北海道が19日、現存していた当時の審査状況の資料などを公表しました。
 この問題を巡っては、今年1月に宮城県の女性が「幸福追求権を奪われた」として初めて国を相手取り損害賠償を求めて提訴。自民党を含む超党派の国会議員連盟が3月に発足し、政府に実態調査を求めるなどの動きが起きています。
 北海道によると、1949~1996年(1952~1953年を除く)に道内で強制不妊手術を受けさせられた人は少なくとも2593人。このうち、資料が残る1170人を調べたところ、男性331人、女性839人で、未成年者は116人でした。
 北海道は資料が残っていた1962~1973年度の詳細な審査状況についても公表。不妊手術が適当な「適切」とされたのは1129人で、内訳は、男性233人、女性896人。未成年者は男性が28人、女性が144人で、最年少は男性が14歳、女性は11歳でした。
 適切とされた主な理由は、当時の分類で「精神病」532人、「精神薄弱」558人、「精神病質」17人で、「身体疾患」15人、「奇形」7人となっています。北海道は該当する具体的な疾患名について明らかにしていませんが、旧優生保護法では躁(そう)うつ病や顕著な性欲異常、犯罪傾向、全色盲などを幅広く対象にしていました。 
 今回、北海道に残っていた資料は一部期間だけだったため、道内にある30の保健所に関連資料の提出を求め、3月中旬に最終調査結果をまとめる方針。

 2018年2月20日(火)

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■昼寝をいざなう遺伝子、世界初発見 一時的に体温を下げて休息 [健康ダイジェスト]

 哺乳類や昆虫には「昼寝」に関連する遺伝子があり、これが働くことで体温を下げ、活動量を低下させているとの研究成果を、京都大学や北海道大学などの研究チームが発表しました。人にも同じ遺伝子があり、同様の働きをしている可能性があるといいます。
 昼寝に関連する遺伝子の発見は世界初で、論文がアメリカの専門誌の電子版に13日掲載されました。
 生物は昼夜のリズムに合わせて約24時間周期で活動が変化する「体内時計」を持っています。京都大薬学研究科の土居雅夫准教授などの研究チームは、人が昼すぎになると体温が一時的に下がって眠くなることに着目し、ショウジョウバエやマウスを使った実験で、この生命現象に関連する遺伝子を調べました。
 その結果、ショウジョウバエでは「DH31受容体」と呼ばれるタンパク質を作る遺伝子が、昼寝前の体温調節にかかわっていることを突き止めました。自身で体温が変えられない変温動物であるハエは、自らが好む温度の場所に移動する性質を持ち、通常は昼寝前に温度が低い場所に移動するものの、この遺伝子を働かないようにすると、その移動が見られなくなりました。
 また、哺乳類のマウスでは、タンパク質「カルシトニン受容体」を作る遺伝子が、「昼寝」前の体温調節にかかわることを確かめました。この遺伝子を働かないようにすると、昼寝の時間になっても体温は下がらなくなりました。
 ハエおよびマウスともに、今回見付けたタンパク質は、体内時計を作り出すのと同じ脳内の神経細胞で作られていました。カルシトニン受容体は人にもあり、同様の働きを持っていると考えられるといいます。
 研究チームは、哺乳類や昆虫の祖先が遅くとも6億年前には、このタンパク質を作る遺伝子の働きを獲得したとみています。
 土居准教授は、「昆虫と哺乳類は進化の上では6億年以上前に枝分かれしたとされるが、そのころから一時的な体温調節の仕組みを持っていたことになる。この仕組みが、睡眠にどのような影響を与えるのかさらに調べていきたい」と話しています。
 本間さと・北海道大学客員教授(時間生物学)は、「変温動物の昆虫と恒温動物の哺乳類は体温調節の方法が異なるが、体温を下げる仕組みが共通することは興味深い。ずっと活動していると体への負担が大きい。昼寝には体を休める重要な役割があると考えられる」と話しています。

 2018年2月20日(火)

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