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■国立がん研究センター、肝臓の細胞の若返りに成功 治療法開発につながる可能性 [健康ダイジェスト]

 人の肝臓の細胞を特殊な化合物を使って肝臓の元となる細胞に変化させることに国立がん研究センターの研究チームが成功し、将来的に重い肝臓病の新たな治療法の開発につながる可能性がある成果として注目されます。
 国立がん研究センターの研究チームは、人の肝臓の細胞に2種類の特殊な化合物を加えることで、肝臓の細胞の元になる「肝前駆細胞」に変化させることに成功したということです。
 この肝前駆細胞は培養して大量に増やすことができ、肝臓の細胞が傷付いたマウスに注入したところ、2カ月ほどで傷付いた細胞のほとんどが注入した肝前駆細胞から変化した肝臓の細胞に置き換わって、肝臓の動きも正常に戻り、安全性の面でも問題は起きなかったということです。
 研究チームによりますと、人の肝臓の細胞を化合物で肝前駆細胞に変化させたのは世界で初めてだということで、今月開かれる日本再生医療学会で発表することにしています。
 国立がん研究センターの落谷孝広分野長は、「操作はとても簡単で、将来的には重い肝臓病の新たな治療法の開発につながる可能性がある」と話しています。

 2018年3月15日(木)

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■近赤外線でがん治療、国内で治験始まる 国立がんセンター東病院 [健康ダイジェスト]

 近赤外線という光を使ってがんを治療する「がん光免疫療法」の国内初の臨床試験(治験)が、国立がん研究センター東病院(千葉県柏市)で13日までに始まりました。
 アメリカの国立衛生研究所(NIH)の小林久隆・主任研究員らが開発した手法で、アメリカの製薬ベンチャー「アスピリアン・セラピューティクス」が同病院に実施を依頼しました。この治療法の国内での治験は初めて。
 頭や首のがん患者数人を対象に安全性を確認し、数年以内の承認を目指します。
 小林主任研究員は、「日本での治験を予想以上に早く始めることになった。副作用が少なく高い有効性を期待できる」と話しています。
 治療は、がん細胞の表面に多いタンパク質に結び付く抗体と、近赤外線に反応する化学物質をつなげ、薬剤として利用。この薬剤を患者に注射し、翌日にがんの部分に光を当てると、がん細胞に結び付いた薬剤に化学反応が起きて、がん細胞が破裂するといいます。
 さらに、破裂したがん細胞の成分に体の免疫機構が反応するため、光を当てた部位から離れた場所に転移したがんにも効果が期待できます。
 テレビのリモコンなどに使われている近赤外線は人体に無害で安全性が高いため、体の表面から離れた深い場所にあるがんにも、注射針に直径1~2ミリの光ファイバーを通して光を当てられます。
 治験の対象は、頭や首のがんが再発し、標準的な治療でも効果がない患者。2015年に始まったアメリカの治験では、治療を受けた15人中14人はがんが小さくなり、うち7人ではがんが消えたと報告されています。

 2018年3月15日(木)

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