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■79歳でも新しい脳細胞は生まれる アメリカ・コロンビア大の研究 [健康ダイジェスト]

 人間の思考などをつかさどる脳の神経細胞は、大人になると増えないとされてきましたが、年齢を重ねても新しい細胞が生まれていることをアメリカの研究チームが突き止め、認知症などの治療法の開発にもつながる研究成果として注目されそうです。
 脳の活動を支える神経細胞は、ネットワークを作って、人間の思考をつかさどり、体を動かす指令を出しています。しかし、年齢を重ねると減って、新たに増えることはなく、認知機能などにも影響が出ると、長年にわたり、考えられてきました。
 この神経細胞について、アメリカのコロンビア大学の研究チームは、亡くなった直後の14歳から79歳の男女28人の脳を調べた結果をアメリカの科学雑誌「セル・ステムセル」に発表しました。
 それによりますと、脳の中で認知機能や感情にかかわる「海馬」という部分から未成熟の神経細胞が数多く見付かったということです。
 こうした細胞は、79歳の人でも見付かり、研究チームは年齢を重ねても若い人と同様に新しい神経細胞が生まれていることがわかったとしています。一方で、神経細胞に栄養を運ぶ血管は年齢が高いほど少なく、神経細胞が成熟しにくい状態だったということです。
 研究チームのマウラ・ボルドリーニ博士(神経生物学)は、「若い人と同様に、高齢の人にも多数の新しい海馬神経細胞を前駆細胞から生成する能力があることがわかった。また、年齢に関係なく海馬の量は等しいことも発見した」として、「今後、研究が進めば年齢を重ねても、脳の神経細胞を増やし、認知機能を維持できるようになる可能性がある」と話しており、将来、認知症などの治療法の開発にもつながる研究成果として注目されそうです。

 2018年4月7日(土)

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■脳卒中のリハビリ効果を高める薬、臨床試験へ 横浜市立大学など [健康ダイジェスト]

 脳卒中を起こした患者に投与すると、リハビリの効果を高める可能性のある化合物を横浜市立大学などの研究チームが発見し、臨床試験(治験)を開始することになりました。
 脳卒中は脳の血管が詰まる脳梗塞や血管が破れる脳出血などがあり、年間30万人以上が発症し、早期に専門的な治療を受けても手足にまひが残るケースが少なくありません。
 横浜市立大学や、富士フイルムグループの製薬会社・富山化学工業などの研究チームは、脳卒中と同じ状態になったサルやマウスに、アルツハイマー型認知症患者向け治療薬として開発が進む化合物「エドネルピク・マレアート」を投与した上でトレーニングをさせて手や前足の動きを3項目で評価しました。
 その結果、およそ1カ月で運動機能はいずれも大幅に改善し、特にサルの指先の動きは投与しないとほとんど回復しなかったのに対して、投与すると機能がほぼ発症前の状態に回復したということです。
 研究チームでは、エドネルピク・マレアートが脳の損傷を受けた部分を遠回りする新たな神経回路の構築を促したと考えられるとしています。
 研究チームによりますと、リハビリの効果を高める薬はこれまで開発されていないということで、今年の冬ごろから脳卒中でリハビリを行っている患者を対象に、このエドネルピク・マレアートを投与する臨床試験を始めたいとしています。
 横浜市立大学の高橋琢哉教授(生理学)は、「脳の損傷した所に代わり、新たな回路ができ上がるのを促進していると考えられる。リハビリ患者の生活の質を向上させることにつなげたい」と話しています。

 2018年4月7日(土)

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■社員のストレス度合い、AIが多段階に分析 NECが技術開発 [健康ダイジェスト]

 NECは腕につけたセンサーで汗の量や皮膚の温度、手の動きを測定し、ストレスの深刻さを把握する技術を開発しました。測定値の変化とストレスとの関係を人工知能(AI)の分析で突き止めました。
 従業員が体調を崩すのを企業側が未然に防ぐための利用を想定し、2018年度にウエアラブル(装着型)センサーを販売する企業などへの技術移転を目指します。
 ストレスを調べる手法は一般に、アンケートによる聞き取りのほか、センサーなどを活用する試みなどがあります。アンケートは検査の精度は高いものの、頻繁に調べるのは手間がかかります。センサーはデータのばらつきが大きいため、ストレスの強弱程度しかわからず、兆候から把握するのが難しいという問題点がありました。
 NECは測定データの平均値だけでなく、最大値やばらつきなどをAIに教えました。社員30人を対象に、勤務中にリストバンド型ウエアラブルセンサーを1カ月つけてもらい試験をしました。同じ時期に実施したストレスのアンケート結果と比較すると、AIによる測定データの分析で、ストレスを6段階に評価できることがわかりました。最新のAI技術を応用すれば、さらに多段階に分析できる可能性があるといいます。
 早期から社員のストレスを把握できれば、医師の面談などを促せます。悪化もわかりやすくなるため、深刻になる前に休息をとったり、仕事量を減らしたりする対策を施せます。
 今回の技術は発汗や体温を一定の精度で検出できるセンサーであれば、市販のさまざまな製品が使える見込みといい、センサーを装着していれば、常にストレスの大きさを知ることができるようになります

 2018年4月7日(土)

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