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■多言語で、はしかなど感染症を啓発 感染症センターが資料作成 [健康ダイジェスト]

 沖縄県で3月以降、はしかの感染が急速に広がっていることを受け、全国でも警戒の動きが出ています。国立国際医療研究センターの国際感染症センター(東京都新宿区)は4月、はしかの症状などを紹介し、注意を呼び掛ける資料を作成しました。
 日本語を含め6言語でわかりやすく説明しており、担当者は「訪日客や、地域で暮らす外国人の理解に役立ててほしい」と話しています。
 資料はイラスト入りで、「沖縄県ではしか流行中」「沖縄から帰った後、体調不良で病院に行く時は、いきなり受診せず、まず病院へ電話を」などと注意点を記載。7日時点で日本語・英語・中国語・韓国語・ベトナム語・ネパール語の資料があり、国際感染症センターのホームページで公開しています。
 資料作成に携わった同センターの感染症対策専門職の堀成美さんは、「日本に住む外国人の中には、会話が流ちょうでも漢字が交ざった文章は読めない人が多い。日本語学校や外国人が集まる場所で資料を活用してほしい」と訴えています。
 国際感染症センターは、海外との行き来などに伴い国内で広がる可能性がある感染症について、予防や治療に役立つ情報を医療機関などに提供しています。

 2018年5月1日(火)

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■体格差ある患者への脳死肺移植手術に成功 岡山大学病院、基準改正後初めて [健康ダイジェスト]

 岡山大学病院は28日、厚生労働省が臓器提供者(ドナー)よりも体格の小さい患者に脳死肺移植が行えるよう2014年に基準を改正して以降、国内初めてとなる脳死肺移植手術に成功したと発表しました。
 患者は岡山県内在住の50歳代女性で、容体は安定しているといいます。
 脳死肺移植では、身長や年齢などから換算した肺の大きさがドナーとほぼ一致していなければ、患者は移植の候補者に選ばれませんでした。岡山大学病院臓器移植医療センターでは「肺の一部を移植する方法であれば、体格の小さい子供らにも手術を行える」などと国に提案したこともあり、基準が改正されました。
 同センターによると、女性は肺胞の壁が硬くなって肺が委縮し、酸素が取り込みにくくなる「間質性肺炎」を患って、治療を受けていました。肺移植しか助かる方法はありませんでしたが、生体肺移植ができる親族がおらず、体格に比べて肺が小さくなっており、病状の進行も速かったといいます。
 臓器提供したのは、九州地方の病院で脳死判定されたと日本臓器移植ネットワークが26日に発表した30歳代の男性。移植手術は27日午前11時頃から行われ、提供された右肺下部の「下葉」を女性の右肺に、左肺上部の「上葉」を左肺に移植し、約7時間半後に終了しました。約3カ月の療養を経て、退院する見込み。
 女性は手術前に、「基準の改正がなければ、こうして移植を受けることはできなかった。早く元気になって旅行にゆきたい。(提供者と)2人分の人生を歩んでいきます」とコメントしました。
 記者会見で、執刀した同センター長の大藤剛宏(おおとうたかひろ)教授は、「従来は体格が合わないと移植できなかったため、適合しない臓器は使われないことがあった。基準の改正で、体の小さな人や子供にも脳死肺移植の幅が広がった。臓器提供の機会に恵まれない患者のためにも、移植医としての責任を果たしていきたい」と語りました。
 岡山大学病院では、大人の肺の「中葉」部分を幼児に移植する、生体間の中葉移植に世界で初めて成功するなど、移植の選択肢を広げる手法に取り組んでいます。

 2018年5月1日(火)

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■脳梗塞、発症8時間以内の脳血管内治療で回復率4割上昇 兵庫医大などが検証 [健康ダイジェスト]

 脳梗塞(こうそく)になった2000人以上に対する24時間以内の治療を分析したところ、カテーテルで血管の詰まりを取り除く「脳血管内治療」で3カ月後の回復率が4割上昇することがわかったと、兵庫医科大学などの研究チームが25日、発表しました。
 この脳血管内治療法について全国的に大規模な検証をしたのは初めてのことで、軽症でも効果がある可能性も示されたといいます。アメリカの心臓協会の雑誌に同日、掲載されました。
 この脳血管内治療法は、2010年に公的な医療保険が使えるようになり、発症から原則8時間以内に治療を行います。研究チームは2014~2016年に脳の太い血管が詰まる脳梗塞になって、北海道から九州までの全国46施設でこの治療を受けた人1121人と、受けなかった人1121人を対象とし、3カ月後の状態を解析しました。
 治療を受けた人では、まひなどの障害が残らずに回復したのは35・3%で、死亡したのは9・8%でした。来院までの時間や重症度などを統計学的に補正した上で、治療を受けなかった人と比較したところ、回復率は44%上がり、死亡率は25%下がるという結果になりました。
 アメリカのガイドラインでは、治療が推奨される条件として、「重症度」や「脳血管が詰まる範囲」が定められています。しかし、今回の結果では軽症の人や範囲が広い人でも効果がある可能性が示されました。
 兵庫医大の吉村紳一教授(脳神経外科)は、「これまでの臨床試験では脳血管内治療の有効性がまだ一部しか示されていない。さらに検証されてもっと治療が広がることを期待したい」と話しています。

 2018年5月1日(火)

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