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■ダニアレルギー性鼻炎の免疫療法、開始年齢を5歳に引き下げ 厚生労働省 [健康ダイジェスト]

 ダニアレルギー性鼻炎の患者がダニエキスを口から摂取して体を慣らす治療について、厚生労働省は従来12歳以上だった対象年齢の拡大を承認し、原則5歳以上の使用が可能になりました。
 季節を問わず発症する通年性アレルギー性鼻炎は、ハウスダストに含まれるダニの死骸やフンが主な原因。くしゃみや涙などが出にくくなるよう体を慣らす「舌下(ぜっか)免疫療法」が行われており、ダニエキス入りの錠剤を1日1回、舌の裏側で1分間溶かした後に飲み込み、その後5分間は、うがいや飲食を控えます。初回服用時に医師の指導を受けた後、3年以上服用すると7割の患者に効果があるとされます。
 2015年に保険適用されましたが、誤飲の恐れなどから対象は12歳以上とされていました。子供の発症が多く、早期に治療するほど効果が高いとされます。5歳以上の子供を対象とした国内の臨床試験で治療の安全性が確認され、対象年齢の拡大が認められました。ただし、5歳未満への安全性は未確立としています。
 日本アレルギー学会も、5月に発行した治療の手引きに治療開始年齢の引き下げを盛り込みました。
 手引きの作成委員長で埼玉医科大学病院の永田真・アレルギーセンター長は、「ぜんそくを合併した患者の症状改善や、ほかの物質によるアレルギーの予防も期待できる」と話しています。

 2018年6月14日(木)

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■上部消化管の内視鏡画像、AIが97%の確率で部位を正診 民間や東大病院などのチームが開発 [健康ダイジェスト]

 内視鏡で撮影した画像が食道や胃など上部消化管のどの部位のものかAI(人工知能)が自動判別するシステムを、民間クリニックや東京大病院などの研究チームが開発しました。撮影の見逃しなどを防ぐのに役立つ技術として注目されそうです。
 システムを開発したのは、民間クリニック「ただともひろ胃腸科肛門科」(さいたま市)の多田智裕医師、東京大学医学部附属病院、国際医療福祉大学山王病院、大阪国際がんセンター、医療ベンチャーのAIメディカルサービスなどの共同研究チーム。内視鏡撮影の見逃しなどを防ぐには、撮影した画像が上部消化管のどの部位のものかAIが正しく見分けるシステムが必要ですが、これまでありませんでした。
 研究チームは、民間クリニックに保管されている上部消化管の画像2万7335枚について、ディープラーニング(深層学習)という手法を使ってAIに学習させました。その上で別の1万7081枚の画像について、AIに上部消化管のどの部位か判別させる実験をしたところ、97・4%の確率で正確に判別しました。また、部位別の正診率は、咽頭(いんとう)99・8%、食道99・2%、胃下部98・7%、十二指腸98・1%などでした。
 AIによる内視鏡画像診断を巡っては、がんなどの病変を精度よく当てるシステムがすでに開発されています。
 多田医師は、「今回の成果と組み合わせることで、内視鏡で撮影すると同時に撮影部位を判別し、病変を確認する診断支援システムを確立したい」と話しています。

 2018年6月14日(木)

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