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■中国で「アフリカ豚コレラ」相次ぎ確認 国内でも警戒を [健康ダイジェスト]

 感染力が強いため警戒が必要な豚の伝染病「アフリカ豚コレラ」に感染した豚が中国で相次いで確認されており、農林水産省は国内の畜産関係者に対して警戒を呼び掛けています。
 アフリカ豚コレラは、感染した動物との接触やダニが媒介して豚や猪が感染するウイルス性の伝染病で、感染力が強い上、豚はほぼすべて死ぬため、畜産関係者から強く警戒されています。予防や治療法はなく非常に致死率が高いものの、人間への感染の恐れはありません。
 従来はアフリカでの発生が中心でしたが、2007年ころから東ヨーロッパなどでも確認され、今月に入ってから中国の4つの養豚場などでアジアでは初めてとなる感染が確認されました。中国政府は警戒を強め、全国各地の養豚場などで監視を徹底するよう指示するとともに、感染が確認された養豚場などに指導員を派遣して、消毒や豚の処分それに人の出入りを制限するなど、感染の拡大防止に当たっています。
 これを受けて農林水産省は、国内の養豚業者に対して飼育場への人の出入りを最低限に抑えることや、餌の加熱処理の徹底など警戒を呼び掛けています。また、全国の空港や港では海外への渡航者に対して畜産施設に立ち寄ったり、家畜と接触したりしないほか、ウイルスに感染した肉はハムや餃子などに加工されても感染力が残ることがあるため、お土産だけでなく食べ残しも持ち帰らないよう呼び掛けています。
 感染が確認された中国の地域からの直行便がある空港では、検疫体制を強化しているということです。農水省動物検疫所・関西空港支所・立崎昌子次長は、「日本には今まで発生したことのない病気です。中国から入ってしまうと、日本の養豚業も壊滅的な打撃を受けます」と話しています。
 農林水産省国際衛生対策室の担当者は、「今後の中国での発生動向を注視しながら国内での発生を何としても防ぎたい」と話しています。

 2018年8月21日(火)

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軽度認知障害、女性のほうが速く悪化 東大教授らのチームが分析 [健康ダイジェスト]



 認知症の前段階とされる軽度認知障害(MCI)の女性は、男性に比べて症状が速く悪化しやすいとの研究結果を東京大学教授の岩坪威さんらの研究チームがまとめ、アメリカの科学誌に発表しました。認知障害の悪化が速い女性には腎機能の低下がみられるという特徴もあり、生活習慣病の影響がうかがわれました。
 研究の対象は、全国の38医療機関で診療を受け、物忘れなどがみられた軽度認知障害の男女234人(平均年齢72歳)。認知機能や脳の画像の検査を続けて3年間追跡調査し、悪化の原因などを分析しました。
 その結果、期間内に認知症へ移行したのは女性が60%で、男性の44%より高くなりました。女性の場合、腎機能がわずかに下がると、認知機能も悪化していることがわかりました。男性の場合、教育を受けた期間が長いほど認知機能が悪化しにくかったといいます。
 認知症発症の主な原因とされるアルツハイマー病にかかっている人の割合は、研究に参加した男女間で大きな差はありませんでした。同じ方法で実施された北アメリカの研究では、認知機能の悪化に男女差はなかったといいます。
 データ解析を担当した東大講師の岩田淳さんは、「糖尿病や高血圧などの生活習慣病は腎機能を低下させるほか、動脈硬化を引き起こして神経細胞が壊され、認知機能の悪化を招く」と説明しています。その上で、男女差が生じた理由について、「女性は男性より体が小さいため血管も細く、生活習慣病で血管がダメージを受けやすいためではないか」とし、体格が影響しているとの見方を示しました。
 女性で腎機能の低下が認知機能にかかわっていることがわかった報告は初めてといい、研究チームは今後、認知機能の低下を進める他の要因も探します。

 2018年8月21日(火)
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