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■不妊治療の費用をサポートする民間保険が拡大 男性を対象にした商品も [健康ダイジェスト]

 不妊治療の費用を支援する民間保険の商品が拡大しつつあります。公的医療保険制度が適用されない体外受精や顕微授精といった「特定不妊治療」を受診した時などに、給付金を受け取れます。高額な治療費の負担を軽減する一助になりそうです。
 不妊治療は、一部を除き公的医療保険が適用されずに費用が高額となるため、国や自治体が助成制度を導入しています。
 三井住友海上あいおい生命保険は今年4月、医療保険「新医療保険A(エース)プレミア」に付加する女性向け特約を新たに販売しました。16~40歳が対象となります。
 日本国内の病院や診療所での特定不妊治療が対象。体外受精や顕微鏡下で精子を卵子の中に送る顕微授精の治療の過程で、受精卵を子宮に戻す胚(はい)移植の費用を12回まで保障します。6回までは1回につき2万5000円、7回目からは1回5万円を給付します。
 一般に体外受精などは1回30万~40万円といった高額な費用がかかります。自治体などの公的助成と合わせて活用することで、負担を軽減できそうです。三井住友海上あいおい生命保険の担当者は、「治療を経験する人が増えており、社会的な課題の解決に役立てれば」と話しています。
 保険料はどの年代も、特約のみでほぼ月5000円台。出産時やがんと診断された際にも、給付金を受け取ることができます。
 アクサ生命保険が2017年9月に発売した日帰り手術後の通院も保障する医療保険「スマート・ケア」は、手術給付金としてサポートします。胚移植などに加えて、男性の精巣や精巣上体からの採精も対象となるのが特長。給付金は1回のみで、契約内容によって異なるものの、最大5万円が支払われます。保険料は、通院治療の基本給付金が1万円のコースで30歳代の男性の場合は月3000円台。
 アクサ生命保険の担当者は「治療は女性だけではなく男性も受けるので基本保障に組み込んだ」と説明しています。
 業界で先駆けて2016年10月、16~40歳の女性を対象とした医療保険「シュシュ」を発売したのは、日本生命保険です。がんなど三大疾病や出産時のほか、特定不妊治療を受けた際に給付金が受け取れることが特長で話題となりました。
 採卵や胚移植の費用を12回まで保障。6回目までは1回につき5万円、7回目からは1回10万円を給付します。保険料はどの年代も月1万円前後。日本生命保険の担当者は「問い合わせも増え、順調に販売数が伸びている」としています。

 2018年8月27日(月)

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■学校給食が思春期男子の過体重や肥満抑制に効果 東大チームが調査 [健康ダイジェスト]

 日本の学校給食プログラムは、思春期男子の過体重や肥満を低減させる可能性があると、東京大学の小林廉毅(やすき)教授(公衆衛生学)らの研究チームがイギリスの学術誌に発表しました。一方で、思春期女子では過体重などの有意な低減効果はみられなかったといいます。
 小児や思春期の若者における肥満増加は世界的な問題とされていますが、世界各国に比べて日本の肥満率は低いとされています。その要因の一つに学校給食プログラムの影響が指摘されていますが、明確な証明は得られていませんでした。
 研究チームは今回、過去10年間で中学校の給食の実施率が上昇した点に着目。政府統計の公開データを用いて、主食とおかずがセットになった完全給食が思春期男女の肥満に及ぼす影響を調べました。
 研究チームは、文部科学省による学校給食実施状況等調査・学校保健統計調査の公表データを用いて、2006~2015年の都道府県ごとの給食実施率と栄養状態の指標(過体重と肥満、やせの生徒の割合)、平均身長、平均体重のデータを性および年齢別(中学2年~高校1年の13~15歳)に抽出。パネルデータ分析の手法を用いて、都道府県レベルにおける給食実施率の前年からの変化が栄養状態の指標などに及ぼす影響について調べました。
 なお、調査によると、学校給食の実施率が90%以上の都道府県の割合は、2006年の約半数から2010年には5分の3、2015年には3分の2を占めるまでに増加したといいます。
 解析の結果、都道府県レベルの学校給食の実施率が10%増えると、男子では翌年の過体重(標準体重プラス20%以上30%未満)の割合は0・37%、肥満(標準体重プラス30%以上)の割合は0・23%低下することがわかりました。2015年の学校保健統計調査の報告(中学生男子の約10%が過体重、約5%が肥満)を踏まえると、学校給食の実施率の10%増加は1年間で過体重の男子の3・7%、肥満の男子の4・6%が減少することを意味するといいます。
 一方で、男子に比べて食べる量が少ない女子では、学校給食の実施率の向上により過体重や肥満の減少傾向はみられましたが、統計学的に有意な結果ではありませんでした。また、学校給食の実施率によるやせの割合や平均体重、平均身長への影響は、男女ともにみられませんでした。
 これらの結果を踏まえ、研究チームは「日本の思春期の生徒を対象とした大規模データを用いて、学校給食プログラムによる過体重や肥満の低減効果を実証した研究は今回が初めて。学校給食を介して適切な栄養基準に基づいた食事を提供することは、思春期の肥満を減らす有効な施策の一つになると思われる」と話しています。

 2018年8月27日(月)

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■プラスチック製ストローの使用中止広がる 紙製や金属製の販売が増加 [健康ダイジェスト]

 海洋汚染対策としてプラスチック製ストローの使用をやめる動きが広がる中、代替品として紙製ストローや金属製ストローの販売が伸びています。生活雑貨店のロフト(東京都千代田区)では、紙製ストローの売れ行きが前年の2・5倍になりました。食器の産地である新潟県燕市のメーカーも、金属製のストローの生産を増やしています。マイ箸に続き、マイストローのブームが来れば金属製の需要はさらに伸びそうです。
 ロフトでは、7月の紙製ストローの売り上げが全店で前年同月と比べ2・5倍となりました。環境意識の高い30~40歳代の女性や、インバウンド(訪日外国人)などからの人気が高いといいます。
 このうち渋谷ロフト(東京都渋谷区)では、7月下旬から紙製ストローとアルミ製ストローを取り扱い始めました。プラスチック製ストロー撤廃の動きを受け、「今後、プラスチックではない、異素材のストローの種類をさらに増やすことを検討している」といいます。
 金属加工が盛んで食器の産地でもある新潟県燕市のメーカーも、マイストローブームに沸いています。チタン加工のホリエでは、5年前から販売する「チタン ストラー」が再注目されていて、月1万本の注文に対して、現在は月産2000本しか生産できていないため、販売を一時止めています。
 この商品はストローとマドラー両方に使えるほか、チタン製でさびにくい点も支持を集めているようです。価格は1本700円で、グリーンやパープルなどカラフルな色が特徴です。同社の堀江拓尓会長は、「年内には販売を再開したい」と語っています。
 アイデアセキカワは来月に、ステンレス製ストローを発売します。これまでもアルミ製ストローを販売していましたが、プラスチック製ストロー撤廃の動きを受け、7月に開発を始めたといいます。アルミ製ストローの受注も7月に入り増え始めました。受注数は「肌感覚では2倍ぐらい」になっているといいます。
 アメリカの宝飾品大手のティファニーも、2017年11月から異素材ストローを販売しています。価格は3万8340円~5万3460円で、シルバー製や金メッキ製3種類をそろえています。ギフトとして購入していく人が多いといいます。
 プラスチック製ストローを巡っては、アメリカのコーヒーチェーン大手のスターバックスが2020年までに全世界で廃止の方針を示すなど、使用取りやめが世界的潮流です。日本でもファミリーレストラン「ガスト」全店で2020年までに原則廃止する方針を示し、今後も同様の動きが広がる模様。代替素材のストローの需要は、さらに増える可能性があります。
 一方、代替素材のストローは,、課題もあります。紙製ストローは、プラスチック製ストローに比べて液体に弱く、硬度を失いやすいとされます。金属製ストローは、洗浄に手間がかかります。

 2018年8月27日(月)

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