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■名古屋市の女性と静岡市の男性がはしかに感染 タイ旅行で感染か [健康ダイジェスト]

 名古屋市は27日、中川区に住む20歳代の女子大学生が、はしか(麻疹)に感染したと発表しました。愛知県内では4~6月に25人の感染が確認されましたが、7月9日に県が終息を宣言していました。市は再流行を警戒しています。
 名古屋市によると、女子大学生は今月10~14日に友人と2人でタイに旅行し、後に感染が判明した静岡市の40歳代男性と同じ便で、愛知県の中部国際空港に戻りました。23日に発熱し、26日に発疹が出たことから熱田区の医療機関を受診し、遺伝子検査で27日にはしかと判明しました。
 22~23日に電車に乗ったり、中村区の飲食店を利用したりしていたといいます。名古屋市は、タイ現地か静岡市の男性のどちらかから感染した可能性が高いとみています。
 愛知県では9月に入ってこれで4人の感染が確認され、愛知県や名古屋市は疑われる症状が出た場合には、事前に医療機関に連絡した上で、受診するよう呼び掛けています。
 一方、静岡市保健所は15日、同市葵区の40歳代男性がはしかを発症したと発表しました。タイで感染したとみられます。発熱などの症状があり、自宅で療養しています。静岡市内での感染確認は今年初めて。
 同保健所によると男性は10日、仕事で滞在していたタイで発熱。14日午前に帰国し、愛知県の中部国際空港から新幹線などを利用して帰宅。翌日に同市内の医療機関を受診し、同市環境保健研究所による遺伝子検査で感染が確認されたといいます。

 2018年9月28日(金)

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■アメリカで2種類の抗体を投与するエイズ治療の新手法発見 治療1回でHIVを数カ月抑制 [健康ダイジェスト]

 2種類の抗体を組み合わせて投与することで、患者の体内にあるHIV(ヒト免疫不全ウイルス)を1回の治療で数カ月間にわたって抑える方法を発見したとの研究結果を、アメリカの研究チームが26日、発表しました。HIV感染症のエイズ(AIDS、後天性免疫不全症候群)の治療法に大変革をもたらす可能性のある成果だといいます。
 HIVを制御するための抗レトロウイルス薬による治療を受けている患者数が世界で過去最多となっていますが、患者は健康を維持するために、厳格な服薬計画を守る必要があり、通常は毎日の服薬を一生続けなければなりません。
 アメリカのロックフェラー大学などの研究チームは、HIVの影響を弱めることが知られているタンパク質2種の組み合わせにより、患者の体内のHIVを1回の治療で最大30週間にわたって抑えることに成功、毎日の服薬に代わる治療法が登場する可能性があるとの希望がもたらされるとしました。
 アメリカの国立アレルギー感染症研究所のアンソニー・フォーシ所長は、「安全で信頼できる抗体ベースの治療計画により、HIVを抱えて生活する人々に新たな可能性が開けると考えられる」と述べ、「今回の結果は、その目標に向けた重要な初めの一歩となる」と続けました。
 26日のイギリスの科学誌「ネイチャー」と医学誌「ネイチャー・メディスン」にそれぞれ掲載された2件の研究論文によると、研究チームは抗レトロウイルス薬でHIVを治療していたボランティア被験者15人を採用しました。
 被験者には投薬治療を中断させた後、2種類の抗体を点滴で投与しました。抗体は薬剤なしでHIVの抑制が可能な体質の人々の体内に、自然に存在するものです。HIVの外殻にあるタンパク質を標的とするこれらの抗体は、感染に対抗するために、患者自身の免疫系を利用します。
 2種類の抗体タンパク質を同時投与したのは、HIVの耐性発現を防ぐためです。抗体を基盤とする過去の研究は、この耐性発現によって妨げられてきました。
 被験者にはさらに、3週間後と6週間後に2種類の抗体を点滴で投与しました。その結果、被験者はHIV濃度が「安全な」レベルに抑制された状態を平均15週間維持したことがわかりました。中でも2人の被験者はその期間が30週にも及びました。
 ロックフェラー大学のミシェル・ヌセンツワイグ教授(分子免疫学)は、「過去の研究では作用がはるかに弱い抗体を用いてこれを試みたが、うまくいかなかった」とし、「研究の目的は、今よりさらに長持ちするように抗体を改良することだ。そうすれば、患者は毎日服薬する代わりに、年に数回の治療を受ければすむ」と指摘しています。
 現在の治療法で、通常3種類以上を組み合わせて服用する抗レトロウイルス薬は、HIVの増殖を防ぐことで病をコントロールするものであり、感染した細胞を直接的に全滅させるわけではありません。薬を決められた通りに服用し続けなければHIVを抑制できなくなり、他の人々をHIVに感染させるリスクが増大します。また、薬の服用の多くには不快な副作用が伴います。
 今回の研究には参加していないオレゴン健康科学大学のナンシー・ヘイグウッド氏は、「最新の治療法がもたらす最大の潜在的恩恵は、数カ月の間、抗レトロウイルス薬から離れる「休薬日」をHIV感染患者に与えることだと思われる」とし、「これまでにない安全な治療法として抗体を利用できる可能性がある」と述べました。
 エイズ関連の死者数はピーク時に比べてほぼ半減したものの、2017年には180万人(1996年ピーク時:340万人)が新たにHIVに感染したことを国連のデータは示しています。2017年のエイズ関連の死者数は94万人(2004年ピーク時:190万人)でした。

 2018年9月28日(金)

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