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■70歳まで就業、月10万円増の年金33万円も 繰り下げ受給で初試算 [健康ダイジェスト]

 公的年金の受給開始時期(原則65歳)について、70歳まで遅らせた場合の年金水準の試算を厚生労働省が初めてまとめ、2日の社会保障審議会年金部会で公表しました。
 夫婦2人のモデル世帯(2014年度)の場合、70歳まで働き、年金の受け取りも70歳まで遅らせると月33万1000円となり、60歳で仕事を辞めて65歳から受け取る一般的なケース(月21万8000円)より最大10万円以上増えます。
 年金の支給は原則65歳からですが、受給開始の時期は60~70歳の間で選べ、いつ受給を開始しても平均寿命までの受給総額は変わらない設計です。繰り下げ受給を選択すると1カ月につき0・7%ずつ増額されるものの、利用者は全体の約1%にとどまっており、制度の周知が不十分との指摘が出ていました。
 政府は、継続雇用年齢の義務付けを現行の65歳から70歳に引き上げたい考えで、年金の受給開始時期を70歳以降も選択できるよう検討を進めています。試算は、高齢になっても働き続け、年金の受給開始も遅らせた場合の年金受け取り額をイメージしてもらう狙いがあります。
 厚労省は、年金の財政検証で使う「モデル世帯」に沿って、平均手取り月収が34万8000円(ボーナス込み)で40年間会社勤めをした夫と専業主婦について試算。65歳まで仕事をし、65歳で受給を開始した場合の年金額は月22万8000円で、60歳で仕事を辞めた場合より微増します。65歳まで働き、受給開始時期を70歳に繰り下げた場合は月32万3000円と大幅に受け取りが増えます。70歳まで働き、70歳から受給開始するとさらに増え、33万1000円になります。
 高齢者に多い短時間勤務(週20時間)の場合、65歳で年金受給を始めてからも70歳まで働き続ければ月22万3000円と、若干の上乗せになります。
 ただ、社会保障審議会年金部会では委員から「女性就業率が7割となり、65歳以上の単独世帯も女性が男性を上回っている」として、モデル世帯が現状を反映していないとの指摘も相次ぎました。
 厚労省は、「今後対応を検討したい」としています。

 2018年11月4日(日)

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■妊婦の栄養不足、子供の脳に影響し高血圧リスクに 東大などが解明 [健康ダイジェスト]

 過度なダイエットや貧困などで妊婦が栄養不足になると、生まれた子供の脳内の血圧調節システムが崩れ、成長しても高血圧になりやすいとの仕組みを、東京大学などの研究チームが動物実験で明らかにしました。日本の若い女性はやせた人が多く、研究チームは、人間でも同様に妊娠中の食事に注意すべきだと指摘しています。
 論文は、アメリカの医学誌電子版に2日、発表されました。
 妊娠後期は、エネルギー代謝にかかわるストレスホルモンが増えます。栄養不足の妊婦は胎盤でストレスホルモンを分解できず、ホルモンが胎児に移行し、生まれた子供は大人になると高血圧になりやすくなります。ただ、ホルモン量は成長すると減るのに高血圧になりやすい理由は不明でした。
 東大の藤田敏郎名誉教授(内科学)らの研究チームは、妊娠中のラットを通常の食事とタンパク質の少ない低栄養の食事を与えるグループに分け、生まれた子供を比べました。低栄養の食事のラットの子供は低体重で生まれ、成長すると肥満になりやすく、塩分が多い食事を与えると血圧が大幅に上昇しました。
 脳の細胞を調べると、低体重の子供は血圧調節システムのバランスが崩れ、血圧上昇の遺伝子が働きやすくなっていました。胎児のころに崩れると、大人になっても続くとみられています。
 別の実験で、低栄養の親から胎児に移るストレスホルモンの働きで、血圧調節システムが崩れることを確認しました。
 国の統計によると、やせ形の女性(BMI18・5未満)は昨年、20歳代21・7%、30歳代13・4%と、上の年代より割合が高くなっています。一方、2500グラム未満で生まれる低出生体重児の昨年の割合は9・4%で、近年はほぼ横ばいです。
 実験結果を踏まえ、藤田教授は「妊婦も産科医も、妊娠中の栄養不足によって胎児の成長後も悪影響が長期に残ることを知ってほしい」と呼び掛けています。

 2018年11月4日(日)

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■児童・生徒の自殺、2017年度は250人 文部科学省が調査 [健康ダイジェスト]

 全国の学校で2017年度、自殺した児童・生徒は250人に上り、この30年間で最も多かったことが文部科学省の調査でわかりました。
 文科省によりますと、2017度、全国の小中学校と高校から報告があった児童・生徒の自殺者数は、前の年度より5人増えて250人でした。内訳は小学生が6人、中学生が84人、高校生が160人となっています。
 自殺の原因について複数回答で尋ねると、「不明」が最も多く140人、次いで卒業後の進路に悩むなどの「進路問題」が33人、「家庭不和」が31人、「いじめの問題」が10人などとなっています。
 全世代の自殺者数はここ数年、3万人を下回るなど減少傾向にありますが、子供たちについては高止まりしているのが実情です。
 自殺総合対策推進センターの本橋豊センター長は、「子供の自殺の場合、遺書がないケースが多く、原因がわからないため対策が立てづらくなっている。まずは未然に防ぐよう、子供たちのSOSをつかむ仕組み作りが必要だ」と指摘しています。

 2018年11月4日(日)

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■BCGワクチン、溶剤からヒ素検出で出荷停止 厚労省、安全性に問題なし [健康ダイジェスト]

 子供の結核予防のため1歳未満の乳児を対象に接種しているBCGワクチンを溶かすための生理食塩液から、基準を超えるヒ素が検出され、8月からワクチンとともに出荷を停止していることを2日、厚生労働省が明らかにしました
 検出されたヒ素はごく微量で、この量以下ならば一生の間、毎日注射しても健康に悪影響が出ないとされる国際的な許容量の数十分の1だったため、ワクチンの安全性に問題はないといいます。生理食塩液を入れるガラス製の容器からヒ素が溶け出るのが原因とわかり、容器を別の製品に代えたところ基準を超えるヒ素は検出されなくなりました。
 現在は、在庫分のBCGワクチンが接種されています。11月中旬にも別の容器に取り換えて出荷を再開する予定で、BCGワクチンは不足しない見込み。
 厚労省によると、ヒ素が検出されたのは日本ビーシージー製造(東京都文京区)が作る乾燥BCGワクチンの生理食塩液。8月9日に判明し、出荷を停止しました。厚労省は発覚から約3カ月間、事実を公表していませんでした。

 2018年11月4日(日)

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