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■赤ちゃん用の液体ミルク、江崎グリコが初の商品開発 来春にも販売へ [健康ダイジェスト]

 お湯で溶かさなくても飲ませることができる赤ちゃん用の液体ミルクを「江崎グリコ」が国内で初めて開発したと、11月29日に発表しました。厚生労働省の承認などを得て、来年の春にも販売を始めたいとしています。
 江崎グリコが開発したのは、125ミリリットルの紙パックに入った0~1歳児向け液体ミルクです。常温で半年間、保存でき、赤ちゃんに飲ませる際はお湯に溶かす必要がないため、子育ての負担の軽減や、災害時などの備えにつながることが期待されるとしています。
 欧米を中心に普及している液体ミルクについて、厚生労働省はこれまでなかったメーカーが守るべき衛生基準などを定め、今年8月から国内での製造・販売ができるようになりました。
 江崎グリコは衛生基準を満たすよう紙パックに特殊加工を施し、密封性を高めたということで、商品を開発したのは国内メーカーでは初めてだということです。
 江崎グリコマーケティング本部の水越由利子さんは、「自治体や家庭で備蓄してもらい、災害が起きた際に赤ちゃんの命を守る手段として役立ててもらいたい」と話しています。
 母乳の代わりとなる液体ミルクを巡っては、明治も厚労省の認可を受ける準備を進めています。森永乳業も商品化を検討するなど、販売開始に向けた動きが今後加速しそうです。

 2018年12月1日(土)

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■臓器別でなく遺伝子変異対象に薬を承認へ がん免疫治療薬「キイトルーダ」 [健康ダイジェスト]

 アメリカの製薬大手メルクが製造する、肺がんなどの免疫治療薬「キイトルーダ」について、厚生労働省の薬事・食品衛生審議会の部会は11月29日、臓器にかかわらず特定の遺伝子変異を原因とするがんの治療薬として承認することを了承しました。
 使用対象の拡大が年内にも正式決定する見通し。臓器別でなく、遺伝子に着目して抗がん剤が承認されるのは初めて。
 今回の使用拡大は、がん細胞の遺伝子の修復にかかわる別の遺伝子に変異があるタイプ。このタイプの患者は、大腸がんでは6%おり、胃や前立腺などのがんでもよくみられるといいます。キイトルーダが使えるようになるのは、がん関連遺伝子を網羅的に調べる遺伝子検査でこのタイプとわかった患者のうち、進行・再発がんでほかに治療法がなくなった人に限られます。
 抗がん剤はこれまで、肺、胃、大腸、乳など臓器ごとに承認されてきました。しかし近年、違う臓器でも遺伝子変異のタイプが同じだと、共通して効きやすい薬があることがわかってきています。
 埼玉県立がんセンターの赤木究(きわむ)医師は、「この薬は、大腸がんでは効果がわかってきているが、他の臓器も同様かどうかはまだ十分確認できていない。承認されたとしても、慎重な対応が必要だ」と話しています。

 2018年12月1日(土)

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■iPS細胞応用、慢性期の脊髄損傷回復 慶応大がマウスで成功 [健康ダイジェスト]

 iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使って、脊髄を損傷してから時間がたった慢性期のマウスを治療する実験に成功したと、岡野栄之(ひでゆき)慶応大教授(生理学)らの研究チームが11月30日、発表しました。
 論文が29日付で、アメリカの科学誌「ステム・セル・リポーツ」(電子版)に掲載されました。損傷部位の周辺に細胞を移植すると、リハビリをしなくても運動機能が一部改善したといいます。
 研究チームは、脊髄の損傷で後ろ脚が動かなくなって42日目のマウスを使用。人のiPS細胞から神経の元になる細胞を作り、その細胞にアルツハイマー病治療薬として開発された化合物「γセクレターゼ阻害剤(GSI)」を加えた後、約50万個をマウスに移植しました。GSIは神経細胞の成長を促すといい、移植した細胞は約1・5割が神経細胞に変化し、移植後56日でマウスは後ろ脚で体をある程度支えられるようになるまでに機能が回復しました。
 研究チームによると、細胞移植の治療のみで慢性期の回復が確認されたのは世界で初めて。
 脊髄損傷は交通事故やスポーツ中のけがなどで脊髄が損傷し、脳と体をつなぐ神経が傷付き手足のまひなどが起きます。
 研究チームは脊髄損傷から2~4週間の患者を対象に、iPS細胞で治療する臨床研究を年内にも国に申請する予定。一方、国内に15万人以上いるとされる慢性期の患者については、損傷部位の周囲にかさぶた状の組織ができるなどの理由で、治療法の開発が困難でした。
 岡野教授は、「慢性期はリハビリは難しく、細胞移植だけで効果があったのはよかった。しかし、まだマウスの段階なので知見を積み重ね、治療につなげていきたい」と話しています。
 大阪大の山下俊英教授(神経科学)は、「マウスの実験で慢性期の機能回復を促せる手法が開発できたというのは画期的だ」と話しています。

 2018年12月1日(土)

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