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■省庁や国立大で原則、使い捨てプラスチック禁止 4月から食堂や売店で [健康ダイジェスト]

 政府は8日、省庁や国立大など国の機関の食堂で、ストローなど使い捨てプラスチック容器の提供を4月から原則、取りやめる方針を決めました。国に環境負荷の少ない物品調達を義務付けるグリーン購入法の調達方針の改定を閣議決定しました。
 庁舎内のコンビニなど売店では、レジ袋に植物由来の素材を含むことなどを義務化します。食品ロスについても、食堂や売店に発生量の把握や削減目標の設定を義務付けました。4月以降、事業者との契約の際には選定の条件となります。
 グリーン購入法では、国が率先して環境に配慮した調達に取り組むよう、事務用品や設備、公共工事など幅広く調達方針を定めています。各省庁や国会、独立行政法人、国立大学など国の機関は毎年、基本方針に即して方針を決めています。
 今回の改定では、使い捨てプラスチック削減や食品ロス削減に向けた方針が強化されているのが特徴。
 食堂でのストローやスプーン、皿など使い捨てプラスチック容器について、代替手段がない場合を除き使用を禁止することに加え、省庁内のコンビニなど売店のレジ袋は、植物などバイオマス由来原料を10%以上含むことを義務付けました。また、審議会など会議運営では、ペットボトル入り飲料や使い捨てプラスチックのコップなどを使用禁止とします。
 ただし、大量のプラスチックごみの原因となっていた使い捨て弁当容器については、代替品が困難なことなどを理由に禁止せず、排出抑制に取り組む業者との契約を努力義務にしました。
 食品ロスの削減については、食堂や売店での削減目標設定のほか、消費者への呼び掛けや啓発に取り組むよう定めました。具体的な取り組みとして、食堂で余った食材を持ち帰りたい時には容器を提供することなどを例示しています。
 環境省によると、この改定で年間に最大ペットボトル約8万5000本、レジ袋約100トンの削減効果を見込んでいます。環境省大臣官房環境経済課の荒木肇課長補佐は、「循環型社会への取り組みや食品廃棄物削減など、環境負荷低減に向けた取り組みを今後も続けていきたい」と述べています。

 2019年2月10日(日)

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■女性がん患者支援の専門部署を初設置 国立がん研究センター [健康ダイジェスト]

 女性のがん患者特有の悩みや相談に応じる専門の部署が、全国で初めて国立がん研究センター東病院(千葉県柏市)に設置され、多くの患者が利用しています。
 がんになる女性は毎年約40万人おり、妊娠や出産など女性特有の悩みがありますが、十分に対応できていないケースがあるとされていました。 
 国立がん研究センター東病院は、全国でも初めて「レディースセンター」という部署を設けて、さまざまながんになった女性患者に対して治療前から治療後まで一貫して悩みや相談に対応しています。
 レディースセンターには、専門の看護師やカウンセラーが配置されており、治療後に妊娠を希望する患者に対して、治療を開始する前に卵子を凍結保存することができるか一緒に検討を行うなどするほか、抗がん剤の副作用による脱毛や皮膚の荒れに対して、目立たなくする対処法やメイクのアドバイスなどもしています。
 レディースセンターは、国立がん研究センターの診療科で紹介を受けることで利用でき、1カ月に約200人の患者から相談を受けているということです。
 レディースセンター長を務める国立がん研究センター東病院の秋元哲夫副院長は、「治療前から治療の後まで生活の質をできるだけ落とさないよう支援して、女性患者が安心してがん治療を受けられるようにしたい」と話しています。
 全国のがん患者のデータである「全国がん登録」によりますと、2016年の1年間に新たにがんと診断された女性は42万8000人でした。このうち、乳がんは9万4000人、大腸がんは6万8000人、胃がんは4万1000人などとなっています。また、15歳から39歳の若い世代の女性のがん患者は1万5000人でした。

 2019年2月10日(日)

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☐用語 アルコール性心筋症 [用語(あ行)]

[バー]アルコールの乱用が原因となって起きる心臓病
 アルコール性心筋症とは、アルコールの過剰摂取により、拡張型心筋症を呈する疾患。
 長年にわたって、アルコールを乱用し過剰摂取していると、心臓の内側を覆う心内膜と心臓の外側を包んでいる心膜との間にある心筋が弱く、薄くなります。心臓の筋肉である心筋が弱ると、健康な時のように血液を送り出せなくなり、全身の組織が酸欠状態になります。その結果、さまざまな障害が起きるだけでなく、死に至ることすらあります。
 アルコール性心筋症の発症率が最も高いのは35〜50歳の男性ですが、女性では男性ほど飲まなくても発症する可能性があります。特に日本酒で1日5合を10年以上続けた場合、発症リスクが高まるといわれています。
 アルコールを長年、過剰摂取していると、アルコールとその分解産物によって、心臓を始めとする内臓に影響を及ぼします。アルコール性心筋症では、心筋の収縮機能が低下して、心臓の内腔(ないくう)が次第に拡張し、十分な血液を全身に送れなくなります。十分な血液を送れなくなると、それを補うため心臓は容積を大きくして、1回の収縮で送り出す血液の量を増やそうとします。
 しかし、この状態が長く続くと、心臓の中に血液が滞って心臓はさらに拡張し、心筋は引き伸ばされて薄くなっていきます。これによって心臓にかかる負担はむしろ大きくなってしまう悪循環を招きます。
 心臓の収縮機能が低下して全身に十分な血液がゆき渡らなくなると、脳から心臓に強く働くよう指令が出る一方、腎臓(じんぞう)では尿として排出される量が減り、そのぶん、体内の水分(体液)の量が増え、心臓にかかる負担はさらに増えます。
 この悪循環が心不全といわれる状態で、拡張型心筋症を呈する人は心不全の発症をいかに抑制するか、心不全になった場合はどのようにして悪循環から脱出するかが重要になります。
 最初のうちは自覚症状がないことも多く、なかなか疾患に気が付かない人もいます。しかし、心不全が重くなると症状が現れてきます。
 初期には疲れやすくなったり、運動時や坂道・階段の昇降時などに動悸(どうき)や息切れを感じたりという症状が現れ、ひどくなると安静時にも症状がみられるようになり、夜間発作性呼吸困難が出てくることもあります。夜間発作性呼吸困難とは、夜、眠りについて数時間たったころに突然起こる強い呼吸困難のことです。横になったことで下半身の血液がより多く心臓へ流れ込み、肺全体が血液で満たされ、肺がうまく酸素を取り入れられなくなって起こります。
 もっと重症になると、不整脈が起こったり、全身にむくみが出たり、肝臓がはれたり、むくみにより体重が増加したり、胃腸粘膜のむくみにより食欲が低下したりします。また、全身への血液供給の低下により、全身倦怠(けんたい)感、手足の冷感、日中の尿量や尿の回数の減少などが起こります。
 脈が通常よりも早くなる心室頻拍や、心筋の収縮が失われてけいれんする心室細動といった危険な不整脈が起こると、突然死する場合もあります。
[バー]アルコール性心筋症と診断と治療
 循環器科、循環器内科、心臓血管外科、心臓血管内科、不整脈科、不整脈内科などの医師による診断では、アルコールの過剰摂取の本当の程度を知るために問診を行います。心臓病については、症状、身体所見や、胸部X線検査、心電図検査、心臓超音波検査(心エコー)、冠動脈造形などの各種検査の所見により判断します。
 そのほか、詳細な心臓の画像を作成できるMRI(磁気共鳴画像撮影)検査、心臓の機能の詳しい情報がわかる心臓カテーテル検査、心筋生検による組織検査を行うこともあります。
 診断の基本は、心不全の重症度、その原因となる心室拡大と左心室の収縮機能低下の程度を評価することにあります。
 循環器科、循環器内科、心臓血管外科、心臓血管内科、不整脈科、不整脈内科などの医師による治療では、飲酒を禁ずることを基本とします。禁酒で心不全が改善しない場合には、拡張型心筋症に対する積極的な加療を行います。一般的に、長期間にわたる安静と減塩食、水分摂取制限が必要です。
 心筋の収縮機能の低下に対しては通常、強心薬のジギタリス、利尿剤、降圧剤の一種のACE阻害剤の3つを使用し、症例によってはβ(ベータ)遮断剤が有効なこともあります。
 すべての薬剤が無効な場合には、心臓移植が検討されます。
 拡張型心筋症で多く出現する頻拍性不整脈に対しては、抗不整脈薬を使用します。しかしながら、心筋の収縮機能の低下している拡張型心筋症では、抗不整脈薬の使用で、さらに収縮力を低下させることは不利であるため、使用には十分な注意が必要です。
 心臓の障害がかなり深刻なら、心臓の機能を改善させるために、埋め込み型除細動器やペースメーカーの植え込み手術を行うこともあります。
 また、拡張型心筋症を発症した場合、医療機関での治療のほかに日常の生活習慣を改善することも重要です。禁煙はもちろん、適度な運動、ストレスの管理、体重の管理などが必要となります。

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■大阪大病院、30歳代男性に小腸移植 保険適用後、成人で初めて [健康ダイジェスト]

 大阪大病院(大阪府吹田市)は8日、脳死判定されたドナーから、東京都内の30歳代男性に小腸を移植したと発表しました。移植は昨年10月で、今年1月、男性は退院しました。その後の経過も順調で、栄養を取るため常時体につないでいた点滴が必要なくなったといいます。
 病院によると、小腸移植は海外では広く行われているのに対し、国内では昨年まで公的医療保険の対象になっていなかったこともあり、27例とあまり広がっておらず、技術的にも難しいといいます。今回は保険適用後3例目で、成人は初めて。
 男性は2010年、潰瘍(かいよう)性大腸炎と診断されました。その後も血便が改善せず、大腸の一部と小腸のほぼすべてを切除。腸からの消化吸収が不十分になり点滴で栄養を取らざるを得なくなる短腸症と診断され、24時間点滴を流す生活をしていましたが、血管の状態や肝臓の機能が悪くなっていました。2016年から脳死小腸移植を待っていたといいます。ドナーは30歳代女性。
 会見に同席した男性は、「点滴での栄養摂取と、自分で吸収し、エネルギーになるという感覚はかなり違う。ドナーの方への気持ちは感謝の一言では言い表せません」と語りました。
 担当した大阪大病院小児外科の上野豪久講師は、「移植が必要な患者は全国にいると思う。こういう治療があることを知ってほしい」と話しました。
 また、男性は8日、大阪大病院を通じてコメントを出しました。内容は以下の通り。
 ドナー様、そして深い悲しみのさなかで決断をして下さったご家族様に心より感謝申し上げます。
 私は、8年前より、点滴を24時間流しながら生きていました。多くの制限がある中で自分なりの生き方を模索し、どうにもならない現実に時に苦悩、挫折しながら、それでも自分の人生の意味を問いながら、移植のその時を待っていました。
 幸い、術後の経過も良好で3カ月が経とうとしています。24時間流していた点滴も日中はしなくてもよくなり、身軽な状態で歩く世界はまぶしく、心震えたことは決して忘れません。
 これから一日一日を丁寧に、そして社会に少しずつ恩返しができたらなと思っています。本当に本当にありがとうございました。

 2019年2月10日(日)

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■世界の自殺率、3分の1以上低下 10万人当たり16・6人が11・2人に [健康ダイジェスト]

 世界全体の自殺率が1990年から3分の1以上低下しているとの分析結果が6日、イギリスの医学誌「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル」に発表されました。
 世界保健機関(WHO)は自殺を重大な保健行政上の問題と位置付けており、自殺者数を少なくとも年間80万人と推定し、15~29歳の年齢層で2番目に多い死因となっているとしています。
 この大規模な健康調査をまとめた報告書「世界の疾病負担研究」に携わった専門家チームが考案したデータモデルによると、国ごとでは自殺者に関する数字に違いが見られるものの、世界全体の自殺率は明らかに低下傾向にあることがわかりました。
 研究結果によると2016年の自殺者数は推定81万7000人で、1990年から6・7%増となったものの、この30年で世界人口が急増したことから、年齢と人口規模で調整した10万人当たりの自殺率では16・6人から11・2人と32・7%減となりました。
 「世界の疾病負担研究」は慈善財団「ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団」が資金援助している保健指標評価研究所が毎年実施しており、膨大なデータから死因、年齢、性別、地域別の死亡率を推定しています。
 専門家チームは全体の自殺率が減少傾向にあることを評価する一方、一部の国と地域ではいまだに自殺が損失生存年数を増加させている大きな要因であると指摘。損失生存年数は自殺時の年齢と国・地域の平均余命を比較して算出した年数で、2016年には世界全体で3460万年に上っています。
 また、性別で見ると10万人当たりの自殺率は男性15・6人、女性7・0人となっており、男性が女性を大きく上回っていることもわかりました。
 研究に協力したカナダ公衆衛生局のヘザー・オルパナ氏は、「自殺は回避可能な死因と考えられており、今回の研究は私たちが自殺防止に向けた取り組みを継続すべきであることを示している」と述べました。

 2019年2月10日(日)

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