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■iPS細胞備蓄にゲノム編集活用し、拒絶反応抑制へ 文科省が決定 [健康ダイジェスト]

 京都大が進める再生医療用のiPS細胞(人工多能性幹細胞)の備蓄・提供事業について、文部科学省の専門家会合は、ゲノム編集技術を活用して備蓄の効率を高める方針を決めました。
 ゲノム編集でiPS細胞の遺伝子を効率よく改変し、移植時の免疫拒絶反応を起きにくくさせて、ほぼすべての日本人に提供できる体制を整えます。
 京都大iPS細胞研究所は2013年度から国の事業として、拒絶反応が起きにくい特殊な免疫タイプの人の血液や臍帯(さいたい)血からiPS細胞を作製し、再生医療用に備蓄し、企業や研究機関に提供しています。
 現状では日本人の約40%に移植可能ですが、約90%の日本人の免疫タイプに対応するには、140種類のiPS細胞を備蓄する必要があるなどの課題がありました。

 2019年2月11日(月)

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■大阪市「あべのハルカス」で女性販売員2人がはしかを発症 京都訪問中の男性も発症 [健康ダイジェスト]

 大阪市阿倍野区の「あべのハルカス」のバレンタインフェア会場で働いていた女性2人が、はしか(麻疹=ましん)に感染していたことがわかり、大阪市は売り場を訪れた人などに注意を呼び掛けています。
 大阪市によりますと、はしかに感染していたのは20歳代の女性2人で、「あべのハルカス」の近鉄百貨店で開かれているバレンタインフェア会場で販売員のアルバイトをしていました。2人は2月3日と5日、8日の3日間、ウイング館の9階にある特設会場の別の店でそれぞれ接客を担当していたということです。
 1人は2月3日から、もう1人は6日から熱が出て、発疹などの症状が出たため医療機関を受診したところ、2人とも10日に、はしかと診断されたということです。
 はしかは感染力が非常に強く、高熱のほかに全身に赤い発疹が出て、重症化すると死亡する場合もあります。はしかの潜伏期間は、10~12日程度とされます。
 大阪市は11日、2人が不特定多数の客らと接触したとみて、売り場を訪れてから3週間以内にはしかが疑われる症状が出た場合、医療機関に連絡して受診するよう呼び掛けています。
 一方、京都市保健所は11日、同市の友人を訪ねていた東京都の男性会社員(31歳)がはしかを発症したと発表しました。
 保健所によると、男性は1月22~25日にカンボジアを旅行。2月6日に発熱し、7日に東京都内の医療機関を受診したものの、はしかとは診断されませんでした。京都市を訪れた9日夜、発疹に気付き同市内の病院を受診し、検査で陽性が確認されました。現在、病院に入院中です。

 2019年2月11日(月)

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■2018年の気温、観測史上4番目の高さ アメリカの政府機関が発表 [健康ダイジェスト]

 2018年の世界の平均気温は観測史上4番目の高さだったと、アメリカの政府機関が発表しました。観測史上の上位5位までを昨年までの5年間が占めており、地球温暖化に歯止めがかかっていない現状が改めて示されました。
 アメリカの海洋大気局(NOAA)と航空宇宙局(NASA)は6日、昨年、世界各地で観測された気温のデータの分析結果を発表しました。
 それによりますと、2018年の世界の平均気温は14・69度で、20世紀を通した平均気温と比べて0・79度高く、記録がある1880年以降で4番目の暑さとなりました。
 これまでで最も暑かったのは2016年で、上位5位までを2014年から2018年までの5年間が占め、温暖化に歯止めがかかっていないことが改めて示されました。
 また、極端な気象現象による自然災害も相次ぎ、アメリカだけでも南部のハリケーンや西部カリフォルニア州の山火事など被害額が10億ドル、日本円にして1100億円を超える災害が14件に上ったということです。
 アメリカのトランプ大統領は「温暖化を信じない」と述べるなど対策に否定的ですが、データをまとめた研究者は「温暖化が起きていることは疑いようがない。これまでにない量の雨が降るなど、地域レベルで影響が出ている」と述べ、警鐘を鳴らしています。
 例年、気温のデータは1月に発表されますが、政府機関が1カ月余り閉鎖した影響で2月にずれ込み、思わぬ形で政治の影響を受けることになりました。
 国連(UN)の報道官は記者会見でグテーレス事務総長の声明を読み上げ、「年間の平均気温が上がり続ける傾向を変えるには地球温暖化対策を世界規模で加速させなければならない」として、温室効果ガスの排出量を2030年までに、2010年と比べて45%削減する必要があると強調しています。
 その上で声明は、「事務総長は今年9月23日に地球温暖化対策サミットを主催する。その狙いはパリ協定の目標達成に向けた国際社会の政治的な意志を高め、気温の上昇を抑えるための具体的な行動を促すことだ」としています。
 国連が温暖化のデータの発表に合わせて半年以上先となるサミットについて具体的に説明したのは、地球温暖化対策が思うように進んでいないことに対するグテーレス事務総長の強い危機感の表れとみられます。

 2019年2月11日(月)

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■「オプジーボ」などのがん免疫薬の効果を増幅 北大などで併用療法の研究進む [健康ダイジェスト]

 「オプジーボ」「キイトルーダ」などのがん免疫薬でも効果がないがん患者に使える治療法の研究が、進んでいます。がん免疫薬は治療が難しかったがんに劇的に効く半面、投与した患者の2~3割にしか効きません。北海道大学など3つの研究チームは、がん細胞が免疫から逃れられないようにして、治療効果を高める技術を開発しました。マウスの実験ではがんが小さくなり、製薬会社などと組んで臨床応用を進めます。
 がん細胞は健康な人でも、1日数千個生まれます。がんを発症しないのは、病原体を取り除く免疫ががん細胞を排除するからです。しかしながら、がん細胞は目印を隠して免疫細胞をかく乱したり、攻撃モードに入らないようにしたりといった種々の方法で免疫の監視や攻撃をすり抜けて増殖します。
 京都大学の本庶佑(ほんじょたすく)特別教授らは、がん細胞が免疫の攻撃を逃れるカギとなるタンパク質を見付けました。そのタンパク質の働きを抑えることで、がん細胞への攻撃モードをオンにするのがオプジーボ。この成果で、本庶氏は2018年のノーベル生理学・医学賞を受賞しました。
 がん免疫薬は新薬が登場しましたが、いずれも効く患者の数は限られます。がん細胞を見付けて攻撃命令を出す「ヘルパーT細胞」や、命令を受けて出動する「キラーT細胞」などの機能に、個人差があるためです。こうした免疫細胞の能力を高めたり、働きを邪魔する物質を取り除いたりすれば、より多くのがん患者で高い治療効果を期待でき、がん免疫薬と組み合わると相乗効果で効き目が強まります。
 北海道大の瀬谷司客員教授と松本美佐子客員教授は、ヘルパーT細胞に働き掛けて、がんへの攻撃力を高める物質を合成しました。ヘルパーT細胞がキラーT細胞に命令を盛んに送り、がん細胞を目掛けて集中攻撃します。
 がん免疫薬を組み合わせ、人のがんを移植したマウスに投与。皮膚がんや白血病、悪性リンパ腫で試すと、15日たった時のがんの大きさはがん免疫薬だけを使った場合の半分になりました。製薬会社に協力を打診しており、数年後の臨床試験(治験)を目指します。
 熊本大の押海裕之教授と塚本博丈講師らの技術は、がん細胞への攻撃を邪魔する「インターロイキン6」を消します。このインターロイキン6はヘルパーT細胞に対して、標的をウイルスなど他の病原体に仕向けさせますが、その働きを消してがんに攻撃を集めます。がん免疫薬と併用すると、マウスの皮膚がんは26日後に半分に縮小しました。数年後の臨床試験(治験)を目指します。
 熊本大の諸石寿朗准教授らは、がん細胞が免疫の監視を逃れるのを防ぐ技術を開発しました。攻撃の目印を隠す働きをする「LATS1」と「LATS2」の2つの遺伝子を見付けました。これらを働かないようにしたがんをマウスに移植したところ、2カ月後も生き残りました。
 従来のがんの治療法は、手術、抗がん剤、放射線でした。手術では見えない病巣は除き切れず、がんと闘うリンパ節まで取るため免疫力が落ちます。抗がん剤や放射線でも、がん細胞をすべて殺すことは難しいという課題がありました。がん免疫薬なら、効く患者ではがん細胞をすべて取り除くことができる可能性があります。
 がん免疫薬は「第4の治療法」と呼ばれるまでになりましたが、がん治療に使えそうな未知の免疫の働きはまだ残っています。こうした働きを突き止めて制御できるようになれば、がん治療を変える潜在力を秘めています。

 2019年2月11日(月)

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