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■エボラ対策の病院が襲撃され、派遣の医師死亡 コンゴ民主共和国 [健康ダイジェスト]

 アフリカ中部のコンゴ民主共和国(旧ザイール)東部のブテンボで19日、大学病院が武装集団の襲撃を受け、同国で流行しているエボラ出血熱の対策に当たっていた医療従事者1人が撃たれて死亡しました。世界保健機関(WHO)が発表しました。
 WHOによると、死亡したのは医師で疫学者のRichard Valery Mouzoko Kiboungさん。エボラ出血熱の流行を抑えるためWHOに派遣されていましたが、派遣先の大学病院が襲撃され犠牲になりました。警察と地元当局によると、Kiboungさんはカメルーン出身。
 ブテンボのシルバン・カニャマンダ市長によると、武装集団マイマイが大学病院を襲撃した際、エボラ出血熱対策チームのメンバーは会議中でした。銃撃されたKiboungさんは緊急治療室に運ばれたものの、その後死亡したといいます。襲撃により他2人が負傷しましたが、容体は安定しているとWHOは明かしています。
 ブデンボでは、3月9日にも武装集団がエボラ治療センターを襲撃し、警察官1人が死亡、医療従事者1人が負傷しました。同センターが襲われたのは3度目でした。
 コンゴ民主共和国では昨年8月1日にエボラ出血熱の流行宣言が出され、死者はこれまでに約850人に達していますが、一部の地域で治療への抵抗もあることから、対策チームへの襲撃が相次いでいます。

 2019年4月20日(土)

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■世界最小で産まれた男児が無事退院 長野県安曇野市 [健康ダイジェスト]

 リンゴ1個とほぼ同じ重さの体重258グラムで産まれ、長野県の病院に入院していた生後6カ月の男児が20日、無事に退院を迎えました。
 長野県安曇野市の県立こども病院を退院したのは、半年前の昨年10月1日に体重258グラム、身長22センチで産まれた関野竜佑ちゃんです。
 病院によりますと、竜佑ちゃんは元気に退院する男児としては世界で最も小さく産まれた赤ちゃんです。母親が妊娠中に血圧が上がり、このまま体内にいると成長に問題が生じる可能性があったため、妊娠24週5日の時に帝王切開で生まれたということです。その後、新生児集中治療室で温度や湿度を調整できる保育器に入れて栄養を管理するなどして成長を促したところ、現在では体重3374グラム、身長43センチと元気に成長し、大きな病気もないということです。
 20日、両親に抱きかかえられて退院すると、3人の兄弟も代わる代わる抱っこするなどしていました。
 兄の佑平さん(12歳)は、「小ささが世界一の弟は、輝きでも世界一だなと思いました」と話していました。
 また、母親の俊子さんは、「ミルクをあげたり家で寝かせたり、普通の生活に早く慣らしてあげたいです。大きくなったら人の役に立てるような人になってほしいと思います」と話していました。
 竜佑ちゃんは、長野県軽井沢町の自宅で生活することになりますが、今後も定期的に県立こども病院で診察を受けるということです。
 国の人口動態調査によりますと、生まれた時の体重が2500グラム未満の「低出生体重児」の割合は2年前は9・4%で、年間で9万人近くが生まれています。
 中でも、体重が1000グラム未満の赤ちゃんは「超低出生体重児」と呼ばれ、生まれた後も心臓が十分に機能しないなどのリスクがありますが、日本国内では医療技術の進歩などで救命率はおよそ90%といわれています。
 しかし、体重300グラム未満は特に難しいとされていて、救命率は低くなるとされています。
 世界で小さく生まれた赤ちゃんの情報を集めた、アメリカのアイオワ大学のデータベースによりますと、体重300グラム未満で生まれて元気に退院した赤ちゃんはこれまで世界で25人報告され、このうち9人は日本の事例で、アメリカとともに最も多くなっています。
 その背景として、日本では赤ちゃんを治療する態勢を整備してきたことがあるといわれていて、全国の各地域に妊婦や新生児に高度な医療を提供する拠点として総合周産期母子医療センターなどが設置されています。
 今年2月に、268グラムの男児を元気に退院させた慶応大学病院小児科の有光威志助教は、「日本は世界の中でも赤ちゃんや妊婦の医療に力を入れている国といえる。施設の充実とともに医師が高い技術をもって治療や管理を行えていることも、一つの要因だと思う」と話しています。

 2019年4月20日(土)

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■75歳未満の降圧目標、「最高血圧130未満」に 学会が新指針を発表 [健康ダイジェスト]

 日本高血圧学会は19日、医療者向け「高血圧治療ガイドライン(指針)」の2019年版を発表しました。75歳未満の成人の降圧目標については、最高血圧(収縮期血圧)を「130ミリHg(水銀)未満」とし、前回の指針から10ミリHg引き下げました。
 血圧はより低いほうが総死亡や脳卒中、心筋梗塞(こうそく)の発症率などが低く抑えられるというアメリカなどの臨床試験の結果を反映しました。治療をする1000万人以上の高血圧患者への降圧剤処方が増える可能性があります。
 指針は、医師が高血圧の診断をしたり、患者の容体に応じてどの降圧剤を処方するか判断したりするのに使われます。2000年に初めて策定し、2004年からは5年おきに計3回改定されています。
 新指針では、降圧目標について、75歳未満の最高血圧を前回指針の「140ミリHg未満」から「130ミリHg未満」に、最低血圧(拡張期血圧)も「90ミリHg未満」から「80ミリHg未満」に引き下げました。75歳以上は最高血圧を「150ミリHg未満」から「140ミリHg未満」に引き下げましたが、最低血圧は「90ミリHg未満」のまま維持しました。
 高血圧症は生活習慣病の一種で、国内の患者数は推計約4300万人。治療に減塩や運動、禁煙といった生活習慣の改善が欠かせず、血圧が下がらない場合は降圧剤を服用します。
 心臓が収縮して血液が送り出されている時の最高血圧を「収縮期血圧」、心臓が拡張して血液が心臓へ戻っている時の最低血圧を「拡張期血圧」と呼びます。高血圧は心臓から送り出された血液が血管内で高い圧力を示し、それが病的に続いている状態を指します。放置すると脳や心臓、腎臓など血液の循環の多い臓器の病気を引き起こす危険因子となります。

 2019年4月20日(土)

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