SSブログ

■前田・国際協力銀行総裁、風疹と診断 G20関連会議に出席後 [健康ダイジェスト]

 6月末にG20大阪サミットに合わせて開かれた会議に出席していた政府系金融機関、「国際協力銀行」の前田匡史総裁が、3日に風疹と診断されていたことがわかりました。
 関係者によりますと、前田総裁はG20閉幕後の7月1日に発疹が出て、医療機関を受診し、3日に風疹と診断されたということです。
 風疹はウイルスに感染してから2週間から3週間の潜伏期間があり、その後、発疹や発熱などの症状が出ます。発疹が出る前後およそ1週間にウイルスを排せつし、飛まつ感染などによって他人にうつす恐れがあるとされています。
 関係者によりますと、前田総裁は6月27日から28日にかけてG20に合わせて開かれた会議にロシアの閣僚などと一緒に出席したほか、29日には日本とロシアのビジネス界の代表による会合にも参加していました。
 また、G20閉幕後の7月1日には、中国の大使などと一緒に東京都で開かれたフォーラムに出席していたということです。
 国際協力銀行は、「前田総裁が風疹と診断されたかや個別に対応しているかどうかも含めてコメントできない」としています。
 風疹は発熱や発疹などの症状が出るウイルス性の感染症で、妊娠中の女性が感染すると生まれてくる赤ちゃんの目や耳、それに心臓などに障害が出る「先天性風疹症候群」になる恐れもあります。
 国立感染症研究所によりますと、今年に入って6月23日までに全国の医療機関から報告された風疹の患者数は1848人と、例年より患者が多くなっています。また、今年に入って先天性風疹症候群と診断された子供が埼玉県、東京都、大阪府で各1人、計3人報告されているということです。
 女性だけでなく男性も十分な免疫を持つ必要があるとして、厚生労働省は子供のころにワクチンの定期接種の機会がなく流行の中心となっている1962年4月2日から1979年4月1日生まれの男性を対象に、今年3月からおよそ3年間にわたって原則、無料で予防接種を受けられるようにしています。

 2019年7月5日(金)

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:健康

■協会けんぽの黒字が過去最高の5948億円 2018年度、加入者増で [健康ダイジェスト]

 中小企業の従業員や家族約3920万人が加入する全国健康保険協会(協会けんぽ)は5日、2018年度の決算見込みが5948億円の黒字と発表しました。黒字は9年連続で、黒字額は過去最高。協会けんぽによると、保険料を負担する加入者数の伸びや、景気回復による賃金上昇で保険料収入が増えたのが主な要因。
 収入は10兆3461億円(前年度比4%増)で、内訳は主力の保険料が9兆1429億円(同3・9%増)、国庫補助が1兆1850億円など。保険料を負担している加入者数は2361万人(同2・7%増)で、加入者の平均賃金は2008年度以降で最も高い1・2%の伸び、医療費などの支出は9兆7513億円(同2・6%増)。2018年4月に診療報酬がマイナス改定され、収入に比べて支出の伸びが抑えられました。
 積立金に当たる準備金の残高は2兆8521億円となります。黒字とともに、協会けんぽの前身組織の時代を含め記録が残る1992年度以降で最高でした。
 ただ、藤井康弘理事は「高齢者医療費の増加で2023年ごろには急速な収支悪化が見込まれる。政府に医療の給付と負担の見直しを求めたい」と話しています。

 2019年7月5日(金)

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:健康

☐用語 エーラス・ダンロス症候群 [用語(え)]

[乙女座]皮膚、関節が過伸展し、結合組織がもろくなる遺伝性の疾患
 エーラス・ダンロス症候群とは、皮膚や骨、血管、さまざまな臓器などを支持する結合組織が脆弱(ぜいじゃく)になる遺伝性の疾患。
 原因や症状、遺伝形式の違いに基づき、複数の病型に分類されています。1998年の世界保健機関(WHO) の国際疾病分類では古典型、関節可動性高進型、血管型、後側湾(こうそくわん)型、多関節弛緩(しかん)型、皮膚脆弱型の6つの病型とその他の病型に分類されていましたが、2017年に改定されて13病型になりました。
 従来は非常にまれな疾患と見なされていたものの、最近では、すべての病型を合わせると、世界的にみて5000人に1人程度の有病率であると推定されています。
 エーラス・ダンロス症候群は遺伝子の変異によって起こる疾患で、発症に関連する原因遺伝子が複数報告されています。例えば、病型の1つである古典型については、COL5A1やCOL5A2といったⅤ型コラーゲン遺伝子上における異常が認められています。
 ほとんどの病型が、コラーゲン生成にかかわる遺伝子の異常、もしくはコラーゲンの成熟に必須の酵素生成にかかわわる遺伝子の異常で起こります。コラーゲンは、体を構成している全蛋白(たんぱく)質の30%を占めている重要な構成成分で、さまざまな結合組織に強度と弾力性を与える働きをしているため、遺伝子に異常が起こることで、コラーゲンや結合組織の強度や構造を保つためのさまざまな成分の生合成が阻害され、その結果、エーラス・ダンロス症候群が引き起こされると考えられます。
 ほとんどの病型で共通して認められる症状としては、関節の過伸展性、皮膚の過伸展性、結合組織の脆弱性が挙げられます。関節を支える靭帯(じんたい)などの結合組織がもろくなることから、関節は正常な可動域を超えて動き、脱臼(だっきゅう)しやすくなります。皮膚は健常な人と比べて非常に伸びやすく、感触は柔らかで滑らか、もろくて傷が付きやすい、できた傷も治りにくいといった特徴が認められます。
 また、コラーゲンには多くの種類があり、結合組織によりその構成や代謝が異なるために、各病型においては特徴的な症状が現れ、程度には個人差があります。
 病型にもよりますが、エーラス・ダンロス症候群で問題となる症状の1つは、血管がもろくなることです。特に血管型では、易(い)出血性であざができやすいほか、動脈解離や動脈破裂、外傷による出血、腸管や子宮などの内臓破裂が起きることがあり、予防や早期の適切な対応が必要になります。
 エーラス・ダンロス症候群に気付いた際は、皮膚科、皮膚泌尿器科、小児科、整形外科、形成外科、循環器科、遺伝科を受診します。
[乙女座]エーラス・ダンロス症候群の検査と診断と治療
 皮膚科、皮膚泌尿器科、小児科、整形外科、形成外科、循環器科、遺伝科の医師による診断では、特徴的な臨床症状や病歴、家族歴から疾患の可能性を考え、さらにいずれの型に該当するか、将来どんな合併症が起こり得るかを特殊な検査で検討します。
 ほとんどの病型で共通して認められる関節症状や皮膚症状に関しては、関節の可動性や皮膚の過伸展性、委縮性瘢痕(はんこん)などの有無を調べます。皮膚組織の一部を採取する皮膚生検、採取した細胞や尿の成分を調べる検査などを行う場合もあります。心血管超音波(エコー)検査、CT(コンピュータ断層撮影)検査、MRI(磁気共鳴画像撮影)検査、骨のX線(レントゲン)検査などの画像検査も検討されます。
 また、コラーゲンの生成や成熟に重要な蛋白質や酵素にかかわる遺伝子異常が複数見付かっていることから、一部の病型では遺伝子解析により、遺伝子に異常がないかどうかを調べる場合もあります。
 皮膚科、皮膚泌尿器科、小児科、整形外科、形成外科、循環器科、遺伝科の医師による治療では、エーラス・ダンロス症候群自体に対する治療法はまだないため、それぞれの症状に応じた対症療法が中心となります。痛みが強い場合には鎮痛剤、血管がもろくなる場合は血圧を下げる薬の処方が検討されます。
 また、関節や皮膚、血管が脆弱であることから、激しい運動を避ける、サポーターを装着するといった予防も重要です。病型によって症状や経過が異なるので、正確な診断と適切な管理が必要となります。
 例えば血管型の場合には、動脈解離、動脈瘤(りゅう)、動脈破裂、腸管破裂、妊娠時の子宮破裂といった重篤な合併症を来す恐れもあるため、予防のための生活管理、専門医による定期的なフォローが必要です。体に負担のかかる検査や手術は、なるべく避けます。
 予後は、血管型以外は良好です。

nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:健康