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■エボラ出血熱などの原因ウイルス、輸入手続き完了 厚労省が5種を指定 [健康ダイジェスト]


 エボラ出血熱など致死率の高い1類感染症の原因ウイルスの輸入を巡り、厚生労働省は5日、感染症法に基づき、輸入対象の5種類の原因ウイルスを正式に指定しました。国立感染症研究所村山庁舎にあるバイオセーフティーレベル(BSL)4と呼ばれる高度な安全設備を備えた施設で、受け入れるための手続きが整いました。
 指定されたのは、エボラ出血熱、南米出血熱、ラッサ熱、クリミア・コンゴ出血熱、マールブルグ病の1類感染症の原因ウイルス。「最も危険」と分類されるウイルスが初めて海外の研究機関から国内に持ち込まれることになり、東京オリンピック・パラリンピックを控え、海外から持ち込まれる恐れがある感染症を素早く正確に検査できるようになります。
 原因ウイルスは早ければ夏ごろにも国内に持ち込まれる見込みですが、危機管理上の理由で輸入時期や経路などは事前に公表しません。
 また、厚労省は同日、感染研村山庁舎がある東京都武蔵村山市から受けた要望について、同市に回答。バイオセーフティーレベル(BSL)4の事故・災害対策の強化のほか、事故時の速やかな情報提供や施設運営のチェック体制の確保などに対応するとしました。

 2019年7月7日(日)
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■肥満は聴力低下のリスクを上昇させる 国際医療研究センターが調査 [健康ダイジェスト]


 肥満の人ほど聴力が低下するリスクが高いとする研究結果を、国立国際医療研究センターなどの研究チームが、ヨーロッパの臨床栄養学会誌に発表しました。肥満により聴覚の細胞が壊れるためとみられます。
 肥満はさまざまな生活習慣病の危険因子として知られていますが、近年、肥満は聴力にも影響することが示唆されています。しかしながら、肥満と聴力低下との関連についての前向きな研究は少なく、一致した結果も得られていませんでした。また、代謝異常を伴う不健康な肥満と、代謝異常を伴わない健康的な肥満とで聴力低下との関連が異なるかどうかも明らかではありませんでした。
 そこで研究チームは、肥満と聴力低下との関連、さらに代謝異常を伴う肥満と聴力低下への影響を検証。2008~2011年度の健康診断で聴力が正常だった20~64歳の4万8549人について、肥満(BMI25以上)と代謝異常(高血圧、糖尿病、脂質異常のうち2つ以上に該当)から、肥満でなく代謝異常でもないグループ、肥満でないが代謝異常があるグループ、肥満であるが代謝異常はないグループ、肥満であり代謝異常もあるグループの4つのグループに分類して比較し、最大8年間にわたって追跡調査しました。
 その結果、肥満と聴力低下との関連では、肥満により聴力低下のリスクが上昇し、そのリスク上昇は人との会話と同程度の1000ヘルツの低音域聴力において顕著でした。
 また、肥満と代謝異常の有無による4つのグループで比較したところ、聴力低下のリスクは、代謝異常を伴う肥満者で最も高く、次いで代謝異常を伴わない肥満者、代謝異常を伴う非肥満者の順でした。
 聴力は加齢により低下しますが、肥満や代謝異常はそれを加速させる可能性があります。肥満が聴力低下を引き起こすメカニズムとしては、動脈硬化によって内耳動脈が狭窄(きょうさく)・閉塞(へいそく)し、音の受容器官である蝸牛(かぎゅう)の血流量が減少することや、肥満に伴って酸化ストレス・炎症・低酸素が引き起こされることで聴覚細胞が損傷すると想定しています。
 研究チームは、「聴覚の健康にとっても肥満やメタボリックシンドロームにならない生活習慣が推奨される」としています。

 2019年7月7日(日)
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