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■「笑い」で感情や気分が改善 近畿大など医学的に検証 [健康ダイジェスト]

 医学的に「笑い」が緊張や不安といった感情や気分の改善につながるとの研究結果を、近畿大学や吉本興業などの研究チームが11日発表しました。
 2017年2~3月、20~60歳代の男女20人に2週間ごとに計3回、吉本新喜劇や漫才、落語などを見てもらい、表情の判別機器で笑顔になった回数を測定。観賞前後に実際に医療現場で使用されている心理検査やアンケートを実施し、感情や気分の変化を調べました。
 その結果、観賞中に笑顔になった回数が多いほど、参加者の「緊張・不安」「怒り・敵意」「疲労」の数値が改善。さらに、アンケートで「日常生活で心から笑えている」と回答した数値が観賞後に高くなった参加者ほど、より感情や気分の改善がみられたといいます。
 研究チームの阪本亮・近畿大医学部助教(心療内科部門)は、「ただ表情が笑顔になるだけではなく、心から『笑い』を楽しめることが気分の改善に効果的だということがわかった」と話しています。

 2019年7月11日(木)

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■糖質制限食を食べ続けると老化が早まる恐れ マウス実験で判明 [健康ダイジェスト]

 東北大学大学院農学研究科の都築毅准教授(食品機能学)らは、糖質を抑えた糖質制限食を食べ続けると、体の老化を促し、健康に影響をもたらす恐れがあることをマウスを使った実験で示しました。米やパンといった炭水化物を与えずにマウスを約1年間育てたところ、寿命や記憶力で老化を促進させていました。
 マウスでの成果とはいえ、適切な糖質の摂取の重要性や食生活の見直しなど、昨今の糖質制限ブームに警鐘を鳴らす内容といえそうです。
 糖質制限は、短期間行うと内臓脂肪を減らしたり、血糖値を下げたりする効果が報告されています。
 都築准教授らは寿命が約1年のマウスを3グループに分け、合計のカロリーは同じで内訳を糖質・脂質・タンパク質のバランスが日本食に近い「標準的」、「低糖質・高脂肪」、「低糖質・高タンパク」にした飼料をそれぞれ与えました。「低糖質・高タンパク」の飼料は、糖質によるカロリーは2割に抑え、残りを乳タンパクで補いました。人間が3食すべて主食を抜いた状態に相当する厳しい糖質制限です。
 その結果、「低糖質・高タンパク」のマウスは、「標準的」と比べて寿命が約2割(8~9週間)短くなりました。腸内で乳酸をつくる細菌が減っており、腸内環境が悪化してがんなどになりやすかったとみられます。短期の記憶力を測ると、「標準的」のマウスに比べ半分程度でした。
 都築准教授は、「人間でも糖質制限を20~30年程度続けると、老化を促進する可能性がある。医師や管理栄養士などの指導で行ってほしい」と話しています。

 2019年7月11日(木)

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■緑内障の人、普通の人より夜間血圧が上昇 奈良県立医科大が解明 [健康ダイジェスト]

 奈良県立医科大学は2日、緑内障患者では睡眠中の血圧である夜間血圧が上昇していることを見付けたと発表しました。この研究は、同大眼科学講座の吉川匡宣(ただのぶ)講師、緒方奈保子教授、同大疫学予防医学講座の佐伯圭吾教授、大林賢史准教授が共同で行ったもの。研究成果は、「Ophthalmology」に掲載されています。
 緑内障は目における慢性の神経変性疾患で、日本人での有病率は40歳以上の5%(20人に1人)と頻度の高い疾患。眼圧が上がって目の神経が傷付くことで視野・視力障害を引き起こすものの、自覚症状に乏しいことや、視神経障害を改善する治療がないことなどから、日本の中途失明原因の第1位となっています。
 その一方、血圧には1日のうちで変動(生体リズム)があり、生理的には夜間の睡眠中に血圧が下降することが知られています。睡眠中の夜間血圧は、日中活動時の血圧よりも心血管系疾患の発症予測能が高く、臨床的にとても重要な指標とされています。
 睡眠や血圧などの生体内のリズム調整には、目、特に網膜神経節細胞への光刺激が最も重要とされています。また、緑内障では網膜神経節細胞が障害されることから、生体リズムに関連するさまざまな疾患が生じやすいことが知られており、研究チームは、光を浴びる量とは独立して、緑内障がうつ病と関連していることを報告しています。
 研究チームは今回、奈良県立医科大眼科へ通院中の緑内障患者109名(平均年齢71・0歳)と、地域住民対象の疫学研究参加者のうち緑内障でない708名(平均年齢70・8歳)の「24時間連続血圧データ」を比較し、睡眠中の血圧が緑内障患者で平均119・3mmHg、緑内障でない人で平均114・8mmHgと、緑内障患者で有意に睡眠中血圧が上昇していることを明らかにしました。また、緑内障患者では、睡眠中の血圧が下降しないタイプが1・96倍多いという結果を得ました。
 今回の研究成果により、緑内障患者では年齢・肥満・糖尿病などとは独立して夜間血圧の上昇が認められることから、それを原因とした心血管系疾患や死亡が生じやすい可能性が示唆されました。
 吉川匡宣講師は、「緑内障の人は、普段から血圧により気を付けたほうがいいと考えられる」と話しています。

 2019年7月10日(水)

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