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■子宮収縮薬、基準量を超える使用が118件 新生児が重い脳性まひに  [健康ダイジェスト]

 出産時に新生児が重い脳性まひになった事例を医師などでつくる委員会が詳しく調べたところ、人工的に子宮を収縮させる「子宮収縮薬(陣痛促進剤)」を基準量を超えて使用した事例が2013年までの5年間に全国で118件あったことが、わかりました。
 出産時に自然に陣痛が始まらなかったり、陣痛が弱かったりした場合、点滴や飲み薬の子宮収縮薬が使われます。効き具合の個人差が大きく、まれに子宮の筋肉の一部が裂ける子宮破裂が起こったり、陣痛が強くなりすぎて新生児が低酸素状態になることがあります。日本産科婦人科学会などの指針は、胎児の心拍数や陣痛の強さを連続的に調べながら、基準量の範囲内で子宮収縮薬を使うことを強く勧めています。
 産科を専門にした医師などでつくる委員会は、2013年までの5年間に出産時に新生児が重い脳性まひになった事例のうち、子宮収縮薬が使用された214人のケースを分析しました。
 その結果、使用量が基準を超えていた事例が全国で118件あったということです。また、子宮収縮薬を投与した時に実施が求められている、胎児の心拍数などの連続的な監視をしていなかった事例も85件あったということです。
 この委員会は、子宮収縮薬の適切な使用を8年前と6年前にも呼び掛けています。
 委員長を務める大阪大学医学部の木村正教授は、「使用量が基準を超えることは例外的にはあり得るが、基本的には守ることが必要だ」と話しています。

 2019年7月24日(水)

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■福島県の甲状腺検査、がん・疑い17人が報告漏れか 民間が調査 [健康ダイジェスト]

 2011年3月の東京電力福島第1原発事故の後、福島県が当時18歳以下の子供を対象に行っている甲状腺検査で、がんやその疑いがあるという報告に含まれていない可能性がある患者が少なくとも17人いることが、民間の調査でわかりました。
 福島県は原発事故の後、被爆(ひばく)の影響を受けやすいとされる事故当時18歳以下の子供約38万人を対象に、甲状腺の検査を実施しています。
 県は専門家で作る検討委員会に、がんやその疑いと診断された患者の人数を報告しており、今年3月末時点で218人としています。
 しかし、患者や家族を支援するNPO「3・11甲状腺がん子ども基金」によりますと、支援を依頼してきた患者の中に、報告に含まれていない可能性がある人が少なくとも17人いることがわかりました。このうち16人は、県外などで自主的に受けた検査でがんやその疑いと診断されたということで、県は、把握が難しいことから報告には含まれていないとしています。
 もう1人は、事故当時4歳だった子供で、県が3年ごとに行っている検査のうち、昨年行われた3巡目の検査でがんと診断され、今年3月に県立医科大学で手術を受けましたが、県の報告には4歳の子供は含まれていないということです。
 甲状腺検査を巡っては、一昨年にも報告から漏れた4歳の子供がいることがわかり、県が調査した結果、一昨年6月末までに報告に含まれない患者が12人いたことがわかっています。
 専門家の検討委員会は県の報告を元に、がんと原発事故による被爆の関係を調べていますが、今回、新たに報告に含まれていない患者がいる可能性が明らかになったことで、正確な把握が難しいことが改めて浮き彫りになった形です。
 NPOの崎山比早子代表理事は、「正確な人数を把握しないまま、被爆の影響について検討しているのは大きな問題だ。県には集計から外れる人をなくし、信頼できる解析を行った結果を報告してもらいたい」と話しています。

 2019年7月24日(水)

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■夏風邪のヘルパンギーナが流行 38都道府県で患者増加 [健康ダイジェスト]

 乳幼児に多い夏風邪「ヘルパンギーナ」が、全国的に流行しています。23日の国立感染症研究所の発表によると、7月8〜14日の直近1週間の患者報告数は、全国38都道府県で前週よりも増えました。
 国立感染症研究所によると、全国約3000の小児科定点医療機関が報告した患者報告数は、前週比約36%増の1医療機関当たり2・88人で、10週連続で増加しました。
 都道府県別では、山口県が6・09人で最も多く、以下は石川県(5・07人)、栃木県(4・85人)、三重県(4・64人)、茨城県と東京都(4・53人)、香川県(4・39人)、埼玉県(4・27人)、群馬県(4・08人)、富山県(3・76人)、愛媛県(3・73人)、福井県(3・57人)、熊本県(3・56人)、新潟県(3・37人)、福岡県(3・34人)、神奈川県(3・31人)、佐賀県(3・3人)、愛知県(3・19人)、高知県(3・17人)、静岡県(3・09人)などの順でした。
 山口県では警報基準値(6・0人)を上回っており、同県は「これから流行期である夏季にかけて、さらなる感染の拡大が予想される」などとしています。
 ヘルパンギーナは、ウイルスを介した感染症。乳幼児が罹患するケースが多く、2~7日の潜伏期間をへて、38度以上の発熱後にのどの痛みが出ます。口の中に水疱(すいほう)ができ、破れると潰瘍(かいよう)になり、強い痛みを生じます。のどの痛みにより、食事や水分がとれずに脱水症状に陥ることがあるため注意が必要。まれに熱性けいれんや髄膜炎、急性心筋炎を合併することがあります。
 患者のせきや、つばなどに含まれるウイルスによって感染します。予防には手洗い、うがいの徹底と、タオルの共用を避けることなどが大切です。

 2019年7月24日(水)

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