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■生活の関心、健康が貯蓄や余暇の2倍超 国民生活世論調査 [健康ダイジェスト]

 内閣府が8月30日に発表した「国民生活に関する世論調査」によると、今後の生活で力を入れたい点(複数回答)は「健康」が66・5%と最多で、続く「資産・貯蓄」30・9%や「レジャー・余暇生活」28・0%の2倍以上でした。
 「健康」は今回から回答の選択肢に加わり、男女別では女性(70・7%)が男性(61・7%)を上回りました。
 日常生活に「悩みや不安を感じる」とした人は、昨年の前回調査から0・2ポイント増の63・2%。その具体的な内容(複数回答)を聞くと、「老後の生活設計」56・7%、「自分の健康」54・2%が多くなりました。
 調査は6月に18歳以上の男女1万人を対象に実施。

 2019年9月2日(月)

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■培養したミニ脳から人の脳と類似した脳波を検出 アメリカの大学が研究 [健康ダイジェスト]

 実験室で培養したミニ脳から、人のものに似た電気的活動を初めて検出したとする研究論文が8月29日、アメリカで発表されました。この研究結果は、神経学的状態のモデル化、さらには人の大脳皮質(灰白質)の発達に関する根本的理解への道を開くものだといいます。
 豆粒大の「培養脳」に意識があるかどうかは、まだ明らかになっていません。今回の革新的進展をもたらした研究チームは、検出された電気的活動が早産児のものに似ていることから意識はないとの見方を示していますが、確かなことはいえないといいます。
 成体幹細胞から作製されるいわゆる「脳オルガノイド(細胞集合体)」が登場してから約10年となるものの、機能的な神経細胞ネットワークを発達させたのは今回が初めてです。
 アメリカのカリフォルニア大学サンディエゴ校の生物学者アリソン・ムオトリ氏と研究チームが医学誌「セル・プレス」で発表した論文によると、今回の飛躍的進歩は2つの要因によって可能となったといいます。
 1つ目の要因は、培地製法の最適化などを含む幹細胞培養過程の向上です。2つ目は、子宮の中で胎児の脳が発達するのと同じように、神経細胞に発達のための十分な時間を単に与えることです。これについてムオトリ氏は、「人間の最初期の神経発達はゲノム(全遺伝情報)に符号化されている」と説明しています。
 研究チームがオルガノイドから突発的に放出される脳波を検出し始めたのは、約2カ月が経過してからでした。
 脳波信号は最初まばらで、みな同じ周波数で発せられました。これは非常に未成熟な人の脳にみられるパターンです。だが成長するにつれて、異なる周波数で脳波が発せられ、信号がより定期的に出現するようになりました。これはオルガノイドの神経細胞ネットワークの発達が進んだことを示唆しています。
 研究チームは次に、この脳波パターンを初期発達段階にある人の脳の脳波パターンと比較。比較作業には、早産児39人から記録した脳波活動を使い訓練した機械学習アルゴリズムが用いられました。
 その結果、脳オルガノイドがペトリ皿(シャーレ)の中で発達した期間についての予測を正確に行うことができました。これは自然環境の脳と同様の成長軌跡を脳オルガノイドもたどることを示唆するものです。
 新生児がどの発達段階で意識を獲得するのか、そして意識の定義については、どちらも科学者らの間で論争の的となっています。
 新生児の脳活動を調査した2013年のフランスの研究では、新生児が見せられた顔の画像について考え始めるのは生後5カ月からであり、その映像を一時的な「作業記憶」に保存するとみられることが明らかになりました。研究では、この能力を知覚的意識と関連付けています。
 脳オルガノイドの応用範囲として考えられるのは、てんかんや自閉症などの神経学的疾患患者の幹細胞から脳オルガノイドを作製することにより、疾患のモデル化を向上させられることであり、治療法の発見につながるかもしれません。
 研究チームは、より基本的な問題も解明したいとしています。ムオトリ氏によると、脳オルガノイドの発達が約9~10カ月で止まる理由が、まだ明らかになっていないのだといいます。
 内部への栄養物の供給を可能にする血管新生系がないからなのか、それとも(感覚入力の形での)刺激が単に欠けているだけなのか、ムオトリ氏は両方の仮説を検証したいとしています。
 そして今後は、脳オルガノイドが人の脳に近付くにつれ、あらゆる種類の倫理的問題が浮上するのは避けられないとしながら、この研究分野を合意された制限と規制の対象とすることを提案しています。

 2019年9月1日(日)

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■人の体を構成するタンパク質ほぼすべてを合成 愛媛大が世界に先駆けて成功 [健康ダイジェスト]

 人の体内で病気を引き起こすタンパク質など生命活動に関係するほぼすべてとされる2万4000種類あまりのタンパク質を人工的に合成することに、愛媛大学が世界に先駆けて成功しました。副作用の少ない薬に関する研究も始まっており、医療への応用が期待されます。
 愛媛大学の「プロテオサイエンスセンター」では、16年前の2003年に解読された全遺伝情報(ヒトゲノム)をもとに、小麦の胚芽を使って世界で初めて開発した反応液に遺伝子を入れて合成することで、人の体を構成するタンパク質を人工的に作り出す研究を進めています。
 その結果、人のタンパク質のほぼすべてとされる2万4000種類あまりの合成に成功したということです。この中には、病気を引き起こすタンパク質や、薬の標的となるものもあり、現在、がん医療に関するほかの研究機関との共同研究や、製薬企業からの依頼で薬の副作用の原因を探し出す研究などが始まっているということです。
 愛媛大学のプロテオサイエンスセンターのプロテオ創薬科学部門長、竹田浩之准教授は、「人のタンパク質の働きをこれまでにない規模で研究できるようになった。網羅的な研究を進めることで、病気のメカニズムを解明し、新しい治療方法の開発につなげていきたい」と話しています。
 また、タンパク質レベルからがん研究を進めている東京大学医科学研究所の井上純一郎教授は、「2万4000種類の人タンパク質の合成は世界に例がない。今後は病気の予防や治療薬の開発などにも応用が期待できる」としています。

 2019年9月1日(日)

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