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■HIV感染理由に内定取り消しは「違法」 札幌地裁が165万円賠償命令 [健康ダイジェスト]

 エイズウイルス(HIV)感染を理由に病院職員の内定を取り消されたとして、北海道内の30歳代の男性が病院を運営する社会福祉法人「北海道社会事業協会」を相手取り、約330万円の損害賠償を求めた訴訟があり、札幌地裁(武藤貴明裁判長)は17日、「内定取り消しは違法」として、同協会に約165万円の賠償を命じる判決を言い渡しました。
 男性は2018年7月に提訴していました。訴状によると、男性は2017年12月、道内の病院の求人に応募し、社会福祉士として内定を得ました。病院はその後、同院に受診歴があった男性のカルテを調査。2018年1月、男性が面接時に「持病はない」と虚偽説明したことを理由に、内定の取り消しを告げました。
 男性は2009年にHIV感染が判明したもののエイズ(後天性免疫不全症候群)は発症しておらず、訴訟で「エイズ患者への偏見による人権侵害だ」と主張していました。
 判決では、同協会がカルテを調査した点について「医療情報を採用活動に利用し、プライバシーを侵害した」として違法性を認定。男性には、HIV感染を同協会に伝える義務はなかったとして、「HIVは極めて例外的な状況においてのみ感染が想定されるもので、原告の男性についても主治医の所見などから、周囲に感染する危険は無視できるほど小さい。採用面接で感染の事実を告げる義務はなく内定の取り消しは違法だ」として、男性側の主張を認めました。
 判決後、男性は取材に対し「判決は就職面接の際にHIV感染の事実を伝えなくてもよいと明確に認めるもので、私と同じように普通に生活している感染者を勇気付ける内容でした。差別や偏見がなくなるわけではないが、社会の認識が変わってくれればうれしい」と話しました。
 同協会は、「判決文が届いていないので現時点ではコメントできません。判決文が届き次第、明日にもホームページでコメントを発表します」としました。
 厚生労働省によりますと、国内のHIV感染者は一昨年の時点で1万9000人を超えています。同省は職場でのガイドラインを定めており、採用時にHIV検査を行うべきでないとしている上、雇用する側に対して感染を理由に不利益に扱ってはならないと定めています。

 2019年9月17日(火)

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■老後の不安は「健康」よりも「お金」 40歳代以上の6000人を調査 [健康ダイジェスト]

 40~70歳代の人が老後に不安があるのは「健康」よりも「お金」と考えていることが、医療機器メーカーのオムロンヘルスケアの調査で明らかになりました。一方で、「不安を解消するために取り組んでいること」は食生活や運動など健康対策が上位に並び、貯蓄や資産運用といった取り組みは下位に沈みました。お金に不安を抱えつつ対応は後手に回っていることが、浮き彫りになりました。
 人生100年時代のシニアの健康をテーマに、40歳代から70歳代の男女6184人にインターネットで聞きました。調査期間は8月23日と24日で、同様の調査は今回が初めてです。
 老後に不安があるかを尋ねると、あると答えた人は全体の86%に上りました。何が不安か複数回答で聞くと、1位は「お金」(52%)で、2位「認知症」(45%)、3位「自分自身の介護」(40%)、4位「寝たきり」(33・3%)、5位「脳血管疾患や心疾患などの疾患」(26・7%)など健康に関する項目を上回りました。
 不安があると答えた人に具体的に取り組んでいることを複数回答で聞くと、「食生活」(37%)、「定期的な通院、健康診断」(36%)、「日常的な運動」(34%)と健康についての取り組みが並びました。お金についての対策は、「貯蓄」が26%、「財産運用」が13%にとどまりました。24%の人は、「何もしていない」と答えました。
 お金について最も不安な項目を尋ねると、1位は「医療費」(52・6%)で、2位「食費」(22・9%)、3位「老後の家計に不安はない」(8・1%)でした。
 調査では、健康に生活できる「健康寿命」について、男性のほうが女性より長く見積もる傾向があることもわかりました。
 何歳まで自分の足で立ち健康に生活できると思うかを尋ねると、「寿命まで」と答えた人は70歳代男性の54%でした。70歳代女性は40%で、14ポイント差が付きました。「寿命まで」と答えた人の割合は、40~60歳代でも男性が上回りました。

 2019年9月17日(火)

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■呼吸器の感染症患者が多い状態が続く RSウイルス感染症、百日せきなど [健康ダイジェスト]

 主に子供が感染し、激しいせきが続く「RSウイルス感染症」や、「百日せき」といった呼吸器の感染症の患者が多い状態が、続いています。特に赤ちゃんがかかると重症化する可能性があり、専門家は早めに医療機関を受診するよう呼び掛けて掛けています。
 RSウイルス感染症は主に子供が感染し、発熱やせきなど風邪に似た症状の出る病気で、肺炎のほか気管支炎を引き起こすなど重症化することがあります。 以前は冬に患者が多かったものの、2011年以降は夏から患者報告が増え始める傾向がみられています。
 国立感染症研究所によりますと、全国約3000の小児科の定点医療機関で、9月8日までの1週間にRSウイルス感染症と診断された患者は9842人と、前の週から2000人以上増えました。定点当たりの患者数が最も多い宮崎県や佐賀県などの九州地方を始め、全国各地で例年より早く患者が増えています。
 一方、百日せきは細菌が原因の感染症で、主に子供で激しいせきが続き、肺炎を引き起こすなどして重症化することもあります。今年、全国の定点医療機関から報告された患者数は1万1953人で、昨年1年間の数をすでに超え、都道府県では、東京都で995人、福岡県で756人、千葉県で710人などと、散発的に感染が続いています。
 国立感染症研究所によりますと、今年に入って生後6カ月未満の赤ちゃん、少なくとも100人が百日せきで入院したということです。
 感染症に詳しい群馬パース大学の木村博一教授は、「どちらの感染症も赤ちゃんがかかると重症化しやすいので、せきなどが続くようなら早めに医療機関にかかってほしい。手洗いやマスクの着用なども徹底してほしい」と話しています。

 2019年9月17日(火)

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