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■エボラ出血熱、2種類目のワクチン接種へ  WHOが発表 [健康ダイジェスト]

 エボラ出血熱のワクチンについて世界保健機関(WHO)は安全性や効果が基準を満たし、今後、感染の危険がある国々で接種が進められることになると発表しました。ワクチンが開発されたのは2種類目で、専門家は「エボラ出血熱への対抗手段が得られた意義は大きい」としています。
 エボラ出血熱は、患者の血液や体液に接触することで感染し、致死率が25%以上と高いウイルス性の感染症で、アフリカ中部のコンゴ民主共和国(旧ザイール)では、2018年8月以降、2000人以上が死亡し、WHOは「公衆衛生上の緊急事態」を宣言しています。
 WHOなどによりますと、アメリカの製薬会社「ジョンソン・エンド・ジョンソン」が開発中の、ウイルスを弱毒化したワクチンを約1万6000人に接種した結果、安全性に問題はなく、感染を防ぐ効果を示したということです。
 これを受けて、ヨーロッパの規制当局は今週、ワクチンを承認し、WHOも安全性や効果が基準を満たしたとして、今後、感染の危険がある国々で接種が進められることになると発表しました。
 ワクチンが開発されたのはドイツの製薬会社「メルク」製に続く2種類目で、WHOのテドロス事務局長は「エボラ出血熱は今や、予防や治療が可能になってきている」とコメントしています。
 国立感染症研究所ウイルス第一部の西條政幸部長は、「対抗手段が得られた意義は大きい。今後は、備蓄を進めるなど、速やかに接種できる体制を整える必要がある」と話しています。

 2019年11月16日(土)

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■ハンセン病家族補償法が成立 2万4000人対象、最大180万円支払い [健康ダイジェスト]

 ハンセン病元患者家族に最大180万円を支給する補償法と、名誉回復を図る改正ハンセン病問題解決促進法は、15日午後の参院本会議で全会一致で可決、成立しました。厚生労働省の試算によると補償対象となる家族は約2万4000人で、2020年1月にも補償金の支給を開始します。
 ハンセン病元患者家族補償法は、家族が受けた苦痛や苦難に対する「国会及び政府」のおわびと責任を前文に明記しました。元患者の親や子、配偶者、義父母など1親等の姻族に180万円、兄弟姉妹や元患者と同居していた孫やおい・めいなど2〜3親等の血族、兄弟姉妹の配偶者など2親等の姻族に130万円をそれぞれ支給します。6月の熊本地裁判決が国に命じた賠償額から上積みしました。
 熊本地裁判決で認められなかったアメリカ統治下の沖縄県や、国の賠償責任が否定された20012年以降の被害なども対象としました。国への損害賠償を求めた2016年の家族訴訟提訴後に死亡した原告に対しては、省令で遺族に対し、他の原告と同額の「特別一時金」を支給するよう定めます。
 補償法は11月22日から施行し、11月中にも補償金請求の受け付けを始め、戸籍や裁判資料などでの確認作業をへて、支給します。
 十分な資料がない場合は、外部の有識者でつくる認定審査会で判断し、請求期限は5年としています。厚労省は、必要経費は約400億円と見込んでいます。
 改正ハンセン病問題解決促進法は、元患者としていた対象に元患者の「家族」を加えました。家族も名誉を回復し、日常生活を円滑に過ごすことができるようにするために、国がハンセン病の歴史に関する正しい知識の普及や啓発をすることや、国や自治体が相談に応じ、助言することを規定しました。
 また、療養所に入所している元患者の高齢化に伴い、医療や介護体制を充実するように明記。療養所の医師不足が問題となっていることから医師の兼業規制を緩和するように定めました。

 2019年11月16日(土)

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