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■薬剤濃度を誤って投与し男性患者が死亡 京大病院 [健康ダイジェスト]

 京都大学医学部附属病院で、男性の患者に誤って高い濃度の薬剤が投与され、その後も不適切な処置が重なり、男性が死亡していたことがわかりました。病院長は、「二重三重のミスが重なり、最悪の事態を招いた」と謝罪しました。
 これは19日、京都市左京区にある京都大学医学部附属病院が会見を開いて明らかにしたものです。
 それによりますと、腎臓に障害があり、心不全で入院していた成人の男性患者にCT検査を行う際、心臓血管外科の医師が、腎臓への副作用を緩和する目的で炭酸水素ナトリウムの薬剤の処方を決めました。その際、本来使用すべき濃度の6・7倍の薬剤を誤って選択して、看護師が点滴で投与し、心停止に陥ったということです。
 さらに、男性が血液を固まりにくくする薬を服用していたことに気付かずに、心臓マッサージを行ったため、肺に出血を起こし、男性は6日後、多臓器不全で死亡しました。
 病院によりますと、薬剤を点滴で投与する際、男性は血管の痛みや首のしびれなどを訴え、「医師を呼んでほしい」と何度も訴えたということですが、医師の診察はないまま、投与が続けられたということです。
 宮本享病院長は、「二重三重のミスが重なり、患者からの訴えも的確に受け止めることができず、最悪の事態を招いたことを病院として重く受け止め、深く反省しております」と謝罪しました。
 京都大学医学部附属病院は、今回の事故について、男性患者が特定される可能性があるなどとして、患者の年齢や事故が発生した時期を明らかにしていません。

 2019年11月19日(火)

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■関節炎で骨を不必要に破壊する「悪玉破骨細胞」を発見 大阪大 [健康ダイジェスト]

 関節炎で骨を不必要に破壊する「悪玉破骨細胞」を発見したと、大阪大学の石井優教授(免疫細胞生物学)らの研究チームが発表しました。関節リウマチの新しい治療法の開発につながる可能性があるとしています。
 論文が19日、イギリスの科学誌「ネイチャー・イミュノロジー」に掲載されました。
 骨を破壊する「破骨細胞」には、傷付いた古い骨を壊し、その後骨芽細胞による骨新生を促すことで、骨を健康に保つ役割があります。これまでは、破骨細胞は1種類しかなく、異常に活発になると骨を壊しすぎて、関節炎などが起きると考えられてきました。
 研究チームが関節炎のマウスの細胞を詳しく調べたところ、破骨細胞には「善玉」と、体のどこかの炎症から生じる「悪玉」の2種類があり、悪玉の破骨細胞が不必要に骨を破壊していることが判明しました。
 悪玉の破骨細胞ができるのに必要なタンパク質の働きを薬で抑えると、関節炎の症状が改善しました。人間の関節リウマチ患者の細胞を使った実験でも、同様の結果が得られたといいます。
 溝口史高・東京医科歯科大学医学部内講師( 膠原<こうげん> 病・リウマチ内科学)は、「さらに研究が進んで、人間に対する効果が詳しく確認できれば、創薬につながる可能性がある」と話しています。

 2019年11月19日(火)

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