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■新型コロナウイルス、クルーズ船で大規模検疫 3700人足止め続く [健康ダイジェスト]

 新型コロナウイルスによる感染拡大の影響で、乗客乗員約3700人を乗せたクルーズ船が検疫のために横浜港に着岸できない事態となっています。香港で下船した乗客の感染が確認され、検疫官ら数十人が乗り込んで「臨船検疫」を行っています。乗客らの下船の見通しは、定まらない状況が続いています。
 クルーズ船は「カーニバル・ジャパン」(東京都中央区)が運航する「ダイヤモンド・プリンセス」。3日夜に横浜港に到着した後、船内で検疫が始まり、4日夕になっても終了していません。横浜市は、4日中の着岸はないと発表しました。
 検疫を意味する英語「quarantine」は「40日間」を意味し、ペストなどに悩まされた中世ヨーロッパで感染症予防のため船や乗員を40日間停留・隔離し、潜伏期間の患者がいないか確認したことが由来。
 元成田空港検疫所長の亀井美登里・埼玉医科大学教授(社会医学)は、「船でも航空機でも、感染の恐れがある人を通常生活から分離することが原則なのは今も変わらない」と指摘しています。
 香港メディアによると、感染が確認された80歳の男性は1月17日に香港から空路で来日し、富士山観光などをしました。20日に横浜でクルーズ船に乗り、25日に香港で下船。乗船前からせきが始まっており、2月1日に香港の病院で感染が確認されました。船内ではサウナに入ったり、レストランで食事をしたりしていたといいます。
 厚生労働省は乗客2600人余、乗員1100人余の全員について、体温の計測や健康状態の確認などの検疫を行っています。発熱の症状がある人などについては、ウイルス検査も実施しています。
 検査結果が出なければ、誰が陽性で、誰がその濃厚接触者になるかを絞り込めないため、厚労省の担当者は「全く症状がない乗客も検査がすべて終わるまでは船内で待ってもらうことになる」と説明しています。
 クルーズ船の横浜発着計16日間の料金はツインルームを2人利用で使用した場合、正規料金で1人当たり29万5000~138万2000円。船内にはレストランやプール、カジノ、映画館などがあり、医師が常駐する医務室では診察も受けられます。
 クルーズ船の乗客とみられるSNS(交流サイト)の投稿によると、船長が船内放送で下船した乗客の感染を伝え、乗務員が手洗いの励行などを呼び掛けました。運航会社によると、レストランなどは通常通り営業しているとみられ、広報担当者は「船内が混乱しているという情報は特に入っていない」としています。
 ただ、4日未明には乗客の男性が脳梗塞の疑いで病院に搬送されました。今回の対応はあくまでも臨船検疫のための一時的な停泊との位置付けであり、下船できない状態が長引けば乗客らの心身の負担も問題になります。
 クルーズ船は5日にも着岸し、検疫で問題ないとされた乗客は下船できるとみられるものの、詳しい見通しは明らかになっていません。運航会社は、同じ船で4日夕方に横浜港を出港する予定だった別のクルーズについて、検疫に時間を要しているため中止したと発表しました。

 2020年2月4日(火)

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■新型コロナウイルス専用外来窓口を全国の医療機関に設置へ 厚労省 [健康ダイジェスト]

 厚生労働省は、新型コロナウイルスへの感染の疑いがある人専用の外来窓口を全国の主要な医療機関に設置し、ほかの患者と接触しない環境を整備することを決めました。
 新たに設置する外来窓口は「帰国者・接触者外来」という名称で、2月上旬をめどに、住民の生活圏となる「2次医療圏」に1カ所以上設置します。
 専用の外来窓口では、感染の疑いがある人とほかの患者が接触しないよう診察室を分けるほか、必要な検査が行える体制を整えることになっています。
 専用の外来窓口がある医療機関の情報は一般には公表されず、感染が疑われる人はまず保健所の相談センターに電話で連絡し、必要に応じて保健所が受診する医療機関を調整します。
 厚労省は、近く各地の相談センターの連絡先をホームページに掲載することにしています。
 萩生田文部科学大臣は閣議の後で記者団に対し、「厚生労働省からの依頼を受けて、昨日、教育委員会などに中国から入国後、2週間の間に症状が出た児童、生徒については、直接、医療機関への受診はさせず、まずは地域の保健所に連絡させることを周知した」と述べました。
 また、「適切な知識により、感染症を理由とした、いじめや偏見が生じないようにすることが非常に重要だ」と指摘し、子供や保護者が感染症を理由としたいじめや偏見に悩んだ場合には『24時間子供SOSダイヤル』に相談してほしいと呼び掛けました。
 一方、厚労省は3日、新型コロナウイルスに感染し症状が出た患者について、37度5分以上の熱が24時間なく、呼吸器症状が改善傾向であれば一定の時間を置いて2回検査し、いずれもウイルスが確認されなければ、退院を認めるとする基準を定め、全国の自治体に通知しました。
 また、新型コロナウイルスに感染しても症状が出ていない人については、10日間入院した上で、症状が出ている人と同様に2回検査を行い、いずれも陰性であれば退院を認めることになりました。

 2020年2月4日(火)

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■新型コロナウイルス、検査対象者を拡大 厚労省が全国に通知 [健康ダイジェスト]

 新型コロナウイルスの検査対象にならなかった人から相次いで感染が確認されたことを受けて、厚生労働省はウイルス検査の対象を拡大し、全国の自治体に通知しました。
 これまで、厚労省は新型コロナウイルスへの感染の疑いについて、▼37度5分以上の発熱かつ肺炎の症状があり、発症から逆上って2週間以内に中国の湖北省武漢市に渡航歴があるか、▼発熱と呼吸器症状が出た武漢市に渡航歴のある人と接触した場合と定義し、報告やウイルス検査などの対象としていました。
 さらに、▼渡航歴については武漢市を含む湖北省全体に広げたほか、▼接触歴は湖北省に滞在した人と濃厚接触した人まで含めることにしました。
 また、今回改正した基準の中では、新型コロナウイルスによる肺炎の特徴についても明記しています。
 それによりますと、潜伏期間は2日から10日で、発熱やせきなどの症状が出ることに加え、一部の人には5日から14日で呼吸困難などの症状が出ることもあり、高齢者や持病がある人が感染すると重症化する恐れがあるとしています。
 加藤勝信厚生労働大臣は、「地域の拡大と症状の要件の緩和をした結果として、対象の拡大を行うことにした」と述べています。

 2020年2月4日(火)

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■新型コロナウイルス、 中国の感染者2万人を超える 死者425人に [健康ダイジェスト]

 新型のコロナウイルスの感染拡大が続く中国では、患者の数が2万人を超えたほか、死亡した人も425人に上っています。習近平指導部は3日、対応に問題があったことを初めて認め、感染拡大に伴って経済に悪影響が広がり、国民の不満が高まることに危機感を強めています。
 中国の保健当局である国家衛生健康委員会は4日朝、新型のコロナウイルスに感染した患者の数が、3日の発表から新たに3235人増えて、2万438人になったと発表しました。感染した患者が増えるペースが速まっており、1月31日に1万人を超えた患者が3日間で、さらに1万人増えたことになります。
 また死亡した人も、感染拡大が最も深刻な湖北省で新たに64人増え、合わせて425人となりました。湖北省では、重体の患者も576人に上っているということです。
 湖北省では3日、急きょ建設された専門の病院で患者の治療が始まり、約1000人の受け入れが可能となりましたが、1日で患者が新たに2000人以上増え、医療体制が追い付かない状況が続いています。
 中国では、2003年に重症急性呼吸器症候群(SARS)が流行した際に、政府の情報公開の遅れなどから感染の拡大につながり、国内外から批判を浴びましたが、今回も感染が拡大し続ける中で、経済や市民生活への影響が広がり、インターネット上では当局の対応の遅れを批判する声も相次いでいます。
 こうした中、3日、共産党の最高指導部である政治局常務委員会の会議が開かれ、「今回明るみに出た対応の欠陥や至らなかった点を教訓とし、緊急対応の能力を高めなければならない」と一連の対応に問題があったことを初めて認めた上で、国を挙げて対策に当たるよう指示しました。
 共産党の最高指導部が対応の不備を認めるのは異例で、習近平指導部は感染拡大に伴って経済に悪影響が広がり、国民の不満が高まることに危機感を強めています。
 新型コロナウイルスの潜伏期間は最長約2週間と想定されてきましたが、世界保健機関(WHO)は「2日から10日程度」という見解を示しています。

 2020年2月4日(火)

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■用語 異所性妊娠 [用語(あ行)]

[ビール]受精卵が子宮内膜以外の異常な部位に着床した状態
 異所性妊娠とは、受精卵が子宮の内膜以外の異常な部位に着床した状態。かつては子宮外妊娠とも呼んでいましたが、現在では異所性妊娠が正式な名称となっています。
 正常の妊娠では、精子と卵子が結合した受精卵は6〜7日かけて、卵管から子宮、さらに子宮内膜へと移動して、子宮内膜に着床します。しかし、まれに子宮内膜までたどり着かない場合や行きすぎてしまう場合があり、受精卵が子宮内膜以外の部位に着床し、発育します。
 異所性妊娠は、全妊娠の約1%を占めており、決して珍しい状態ではありません。その上、近年は異所性妊娠が増加傾向にあります。
 原因はクラミジア・トラコマーティスという微生物を原因とする性感染症の流行で、今日の性感染症のうち、日本においても、世界においても最も多い疾患として人々の間で流行しています。女性がクラミジア感染症になると、卵管が痛み、異所性妊娠が起こりやすくなります。
 従来は異所性妊娠を早期に診断することは難しく、その結果、受精卵が着床した部位が破裂し腹腔(ふくくう)内に大出血することで生命に影響を与えていました。しかし、現在では妊娠反応検査や超音波検査が発達し、診断方法が進歩したため、症状が出る前の早期に診断できることも多くなり、従来に比べて危険度が下がりました。
 異所性妊娠は、受精卵の着床部位によって卵管妊娠、腹膜妊娠、卵巣妊娠、子宮頸管(けいかん)妊娠の4つに分けられます。このうち98%を占めるのが、卵管妊娠です。
 卵管が傷んで詰まっていたり細くなっていたりして、受精卵が卵管を通過できなかったり、子宮内膜にたどり着く前にどこかで着床してしまうものと考えられています。
 妊娠初期では、異所性妊娠の特別な症状というものはなく、通常の妊娠とあまり変わりがありません。そのため、妊娠していることに女性本人が気付いてない場合もあります。子宮内膜以外の部位に着床した場合、4カ月以内には受精卵の成長が限界に達し、下腹部痛や性器出血がみられるようになります。卵管妊娠の状態で放置すると、受精卵が成長し卵管破裂が起こる危険もあります。着床した部位によっては、出血量がかなり多いこともあり、命を落とす可能性もあります。
[ビール]異所性妊娠の検査と診断と治療
 産婦人科、婦人科、産科などの医師による異所性妊娠の検査は、経膣(けいちつ)超音波検査によって子宮内の状態を確認し、流産していないかどうかを調べた後、尿検査などで調べます。
 症状がない場合や妊娠初期である場合、非常に判断がしづらいものですが、超音波検査などの精度が上がっているため、複数の検査で異所性妊娠と認められることが多くなってきています。症状が軽く判断が難しい場合は、さらに細胞の検査や腹腔鏡で確認することもあります。
 異所性妊娠の典型的なケースとしては、妊娠可能な年齢の女性が無月経、少量の性器出血、下腹部痛、下腹部の筋けいれんなどを訴え、産婦人科などを受診します。そこで妊娠反応検査を行うと妊娠が確認され、経膣超音波検査が行われます。この時に、妊娠初期に胎児が入っている袋である胎嚢(たいのう)が子宮内部に認められず、子宮内膜以外の領域に胎嚢が認められることになります。
 ただし、妊娠初期には正常妊娠でも子宮内膜に胎嚢が認められない時期があるので、胎嚢がないからといって直ちに異所性妊娠と診断することはできません。加えて、妊娠初期の流産の場合も、妊娠反応が陽性であるにもかかわらず胎嚢が認められないことがあります。
 産婦人科、婦人科、産科などの医師による治療では、原則として手術を行います。以前は、腹部に切開を施して行う開腹手術がほとんどでしたが、現在では腹腔鏡下手術で行われることが多くなってきました。
 ただし、腹腔内で多量に出血している場合や、施設の設備によっては開腹手術が優先されることもあります。
 卵管妊娠の場合、胎児と胎盤を含む卵管全体を摘出する手術を行うことが一般的です。
 一方、卵管を開いて胎児と胎盤を除去し、卵管を摘出しない卵管温存手術も考慮されるようになってきました。ただし、安全に温存できる状態であるか十分に検討する必要があり、手術中の状態にもよるため、最終的に主治医が判断することになります。
 卵管妊娠は、胎児が生存し胎嚢が発育していることを指します。これに対し、卵管妊娠流産というケースもあります。卵管妊娠流産で多いのは、比較的初期に胎児が死亡し、流産が卵管内で起こるケースで、卵管妊娠に比べて出血や下腹部痛などの症状が軽く、手術をせず経過をみることもあり、手術をする場合も卵管を切り取らずに温存することもできるようになってきていますので、将来子供が欲しい人には朗報といえるでしょう。
 まれに損傷がひどい場合や、子宮頸管妊娠の場合に、子宮の摘出手術が必要になることもあります。手術後は、病理学検査で摘出した組織を詳しく調べ、問題がないか確認します。
 また、程度が軽い状態ならば、手術ではなく化学療法を行うケースもあります。手術の代わりに抗がん剤でもあるメトトレキサートという薬剤の全身投与、または局所投与を行います。このメトトレキサートによって、異所性妊娠の組織が縮小して消失します。メトトレキサートに手術を併用しなければならないケースもあります。

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