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■用語 イールズ病 [用語(あ行)]

[目]網膜や眼球内に出血を起こす、若い人に多い眼病
 イールズ病とは、網膜血管に血管炎が起こって血管が詰まったり、新生血管が生えてきて、網膜や眼球内に出血を起こす眼病。眼球内出血のことを硝子体(しょうしたい)出血といいますが、この眼病は若い人によく出る疾患で硝子体出血を何度も起こしますので、若年性再発性網膜硝子体出血とも呼ばれます。
 若年者、ことに男子に多くみられ、突然の網膜硝子体の出血による視力低下で最初に気 が付くケースが多く認められます。
 網膜硝子体の出血が起こると、光が網膜に届かなくなって、ひどい場合は急に何も見えなくなります。しかし、この硝子体出血は1~2週間でひき始めて、見え出すことが多いようです。出血を繰り返しているうちに、眼底に白い繊維のような組織の増殖が進み、この繊維が網膜を引っ張って、破ったりする網膜裂孔形成により、網膜剥離(はくり)や大出血を起こして、著しい視力の低下を来し、最悪の場合失明することがあります。また、出血がひどくなってしまうと、感染症も引き起こされることがあります。
 大出血を起こす原因としては、網膜静脈壁の炎症を起こす網膜静脈周囲炎による静脈壁の破裂によるとする説が有力で、事実、イールズ病の病勢の盛んな時には網膜静脈に広範に白鞘(しろさや)をかぶったような変化がみられ、これは網膜静脈周囲炎によって起こると考えられます。また、まれに同様の変化が動脈壁にもみられることがあります。
 網膜静脈周囲炎は通常、網膜周辺部に初発し、広範な領域に毛細血管網の閉塞(へいそく)した無血管領域が見られ、毛細血管網の閉塞は徐々に網膜中心部におよびます。こうした血管変化を起こす原因は、無血管領域の低酸素状態に陥った網膜からの影響と考えられます。
 イールズ病の90%が両側性であるといわれるものの、必ずしも両眼同時に進行するものではなく、程度の差、発病と進行の時期的なずれはかなり著しい場合があります。
 その病因に関しては、結核、その他細菌アレルギー説などが有力でしたが、イールズ病は病因にも不明な点が多く、結核アレルギー説、病巣感染説なども必ずしも信頼性が高いとはいえません。
 しかし、日本において明治時代から昭和20年代にかけて、長らく死因のトップで国民病、亡国病とも呼ばれていた結核が、国を挙げて予防や治療に取り組んだため死亡者が激減したことと軌を一にするように、太平洋戦争の終戦前には相当多数起こっていたイールズ病も、戦後は著しく減少しました。
[目]イールズ病の検査と診断と治療
 眼科、あるいは小児眼科の医師によるイールズ病の検査は、視力検査、眼底検査や蛍光眼底検査、視野検査を行い、網膜の状態を調べます。これらの検査の結果、さらなる精密検査が必要であると判断された場合には、網膜電図検査や暗順応の検査が行うことがありますが、ほとんどの場合は眼底検査の段階で診断は可能です。そのほかの検査は、ほかの眼病を併発していないかなどを調べるために行います。
 眼科、あるいは小児眼科の医師によるイールズ病の治療としては、糖尿病と同様の治療を行うことで血液成分を改善していくことで、傷害を受けた毛細血管を消滅させることがあります。
 眼科的な治療としては、レーザー光線やキセノン光線を照射することで、網膜周辺部無血管領域の低酸素状態に陥った毛細血管を消滅させ、破壊する光凝固と呼ばれるものがあります。低酸素状態を緩和、ないしは消失できれば、病勢の進行に好影響を与え、場合によっては治癒に導けます。
 また、病勢そのものが一段落した後に網膜硝子体中に生じた新生血管網のみが出血を繰り返す場合は、光凝固によりその閉塞を図る治療が成果を上げています。
 網膜硝子体手術によって、治癒を図ることもあります。

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■クルーズ船の検疫、ウイルス陽性は10人 うち乗客9人、日本国籍3人 [健康ダイジェスト]

 新型コロナウイルスに感染していた香港の男性が乗船し、横浜港沖に停泊していたクルーズ船で、発熱の症状がある人などのウイルス検査が行われ、これまでに31人の結果が判明し、このうち10人がウイルスに感染していたことが確認されました。
 10人のうち、乗客は9人で、日本国籍が3人、中国籍が3人、オーストラリア国籍が2人、アメリカ国籍が1人となっています。また、フィリピン国籍の乗務員1人も含まれているということです。
 厚生労働省によりますと、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」は3日夜から横浜港の大黒ふ頭の沖合に停泊し、船内で乗客と乗員全員の合わせて約3700人の検疫が行われました。
 そして、発熱やせきなどの症状があった120人と、症状がある人や香港の男性と濃厚接触した153人の合わせて273人から検体を採取して順次、ウイルス検査を実施しています。
 これまでに31人分の結果が判明し、このうち乗客9人と乗員1人の合わせて10人がウイルスに感染していたことが確認されました。
 クルーズ船には海上保安部の船が派遣され、午前7時半ごろから感染が確認された男女10人を神奈川県内の複数の医療機関に搬送しています。
 10人は、50歳代と60歳代がそれぞれ4人、70歳代と80歳代がそれぞれ1人で、いずれも症状が重い人はおらず、このうち50歳代の女性1人と60歳代の男女2人の3人の乗客は日本人だということです。
 感染が確認された人のうち2人は、1月22日にクルーズ船が立ち寄った鹿児島県で、ウイルスに感染していた香港の80歳の男性と、オプションのバスツアーで半日一緒に過ごしていたということです。国内で感染が確認された人は、33人となりました。
 船内に残る約3700人の乗客と乗員については、原則として14日間、船内にとどまり、客室などで待機してもらう方針だということです。
 クルーズ船は1月20日に横浜を出港し、鹿児島を回って香港に立ち寄った際、船を下りた香港に住む80歳の乗客の男性が、新型コロナウイルスに感染していることが確認されていました。
 厚労省は国内では現在、流行が認められている状況ではなく、風邪やインフルエンザ対策と同様に、手洗いやせきエチケットなどの感染症対策に努めてほしいと呼び掛けています。
 クルーズ船の運航会社「カーニバル・ジャパン」(東京都中央区)はホームページでコメントを出し、「船は引き続き検疫下に置かれ、横浜港にとどまります。厚生労働省の定めにより、検疫期間は最低14日間となります」と今後も横浜港での停泊を続けることを明らかにした上で、「乗務員はお客様全員が快適に過ごしてもらえるように努力します」としています。
 また、横浜港で食料などの積み込みを行う前に、真水の精製など運航に必要な作業を行うとして、停泊している場所をいったん離れる可能性も示唆しています。
 厚労省によりますと、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」は、横浜港沖に到着した際、乗客2666人、乗員1045人の合わせて3711人が乗船していました。乗客には合わせて56の国と地域の人がおり、このうち日本人の乗客は半数近い1281人います。
 5日午前9時の時点で、ウイルスへの感染が確認され病院に搬送された人などを除く3699人が船内に残っています。
 加藤勝信厚生労働大臣は衆議院予算委員会でクルーズ船の乗客と乗員に行っている検査について、「各地で出された分析結果を国立感染症研究所に渡し、最終的な判断を行う手続きで進めている。今日中に全部できるかというと難しく、複数日かかる」と述べました。
 また、感染の有無を迅速に調べる簡易検査キットの開発について、「検査キットを作り、性能試験をするプロセスなどが必要で、それなりの時間がかかる」と述べたほか、ワクチンの開発についても、安全性の確保などが必要だとして一定期間を要するという認識を示しました。

 2020年2月5日(水)

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■新型コロナウイルス、中国で新たに3887人の患者 湖北省だけで3156人 [健康ダイジェスト]

 新型コロナウイルスの感染拡大が続く中国では、新たに65人が死亡し、死者の数は合わせて490人になりました。感染状況が最も深刻な湖北省武漢市では、突貫工事で建設された専門病院の運用が始まりましたが、本格的な患者の受け入れは進んでおらず、依然として医療体制の拡充が大きな課題となっています。
 中国の保健当局である国家衛生健康委員会は5日、新型コロナウイルスに感染した肺炎の患者の数が新たに3887人増えて、2万4324人となったと発表しました。
 また、死亡した人も湖北省で65人増えて合わせて490人となり、500人に迫っています。
 感染状況が最も深刻な武漢市では、1000人の患者の受け入れが可能な専門病院が4日から運用を始めました。しかし、病院の副院長は4日夜、国営の中国中央テレビのインタビューに対し、病院の施設がまだ十分ではなく、これまでに受け入れたのは症状が軽い患者45人にとどまっているとし、本格的な患者の受け入れにはまだ数日かかることを明らかにしました。
 武漢市では、突貫工事で建設されている2つ目の病院も5日完成し、6日から運用が始まる予定になっているほか、市内にある体育館や会議場など11カ所を臨時の病院に転用する準備が進められています。
 しかし、湖北省では4日一日だけで新たに感染が確認された人が3156人増えており、急増する患者に対応する医療体制の拡充が依然として大きな課題となっています。

 2020年2月5日(水)

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■東京都内で早くもスギ花粉が飛散 記録的暖冬の影響か [健康ダイジェスト]

 東京都は5日、3日から都内でスギ花粉が飛び始めたと発表しました。過去10年の平均と比べて14日早く、都は記録的な暖冬によりスギの花の開花が早まったためではないかとみています。
 東京都は1月から都内の12カ所でスギ花粉の観測をしており、このうち青梅市と八王子市で3日と4日の2日続けて、基準を上回る花粉が観測されました。
 このため都は3日から都内でスギ花粉が飛び始めたと発表しました。これは昨年と比べて8日早く、過去10年の平均と比べると14日早いということです。
 都は、各地で平年の気温を上回る記録的な暖冬により、スギの花の開花が早まったためではないかとみています。
 一方、都内で今年の春に飛散するスギやヒノキの花粉の量は、昨年や過去10年の平均と比べて6割程度と、やや少なくなる見通しだということです。
 都は各地の観測結果や花粉症への対策などをホームページに掲載しており、花粉の飛散の多い日に外出する際は、マスクや眼鏡を着用するなどの対策を呼び掛けています。

 2020年2月5日(水)

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■地球全体で観測史上最も暖かい1月に 世界各地で平均気温超え [健康ダイジェスト]

 今年の1月は、地球全体で観測史上最も暖かい1月となりました。欧州連合(EU)のコペルニクス気候変動サービス(C3S)が4日、明らかにしました。
 C3Sによると、ヨーロッパの今年1月の平均気温は、1981〜2010年の30年間の1月平均気温を3・1度上回り、ノルウェーからロシアまでの一帯に位置する国々の気温は、同じく30年間の1月平均気温から6度上昇しました。
 科学者によると、主に化石燃料の燃焼によって引き起こされる気候変動の影響により、1カ月、1年、10年ごとの最高気温の更新は、今や当たり前となっています。
 2010〜2019年の過去10年間と同様、過去5年間も観測史上最も暑くなりました。
 観測史上2番目に暖かい年となった2019年の世界の平均気温は、周期的に太平洋東部の海面水温が高くなる強力なエルニーニョ現象の影響で、観測史上最も暑かった2016年の気温とわずか0・04度差でした。
 今年1月の世界の平均気温は、2016年に記録した1月の最高気温より0・03度高くなりました。
 異常な平均気温超えがロシアのほぼ全土で記録されたほか、アメリカの多くの地域やカナダ東部、日本や中国東部の一部でも気温が平均を上回りました。
 また、大規模な森林火災に広範囲で見舞われたオーストラリアのニューサウスウェールズ州でも、気温が平均を超えました。

 2020年2月5日(水)

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