■新型コロナウイルス、イランで54人死亡し中国以外で最多に タイでは初の死者を確認

　イラン保健省は１日、新型コロナウイルスへの感染が確認された人が前日の１月29日より新たに385人増えて978人となり、死亡した人も11人増えて54人になったと発表しました。死者の数は、中国を除くと世界で最も多くなっています。
　最も感染者が増えたのが首都のあるテヘラン州で、新たに170人の感染が確認されました。
　また、タイの保健省は１日、新型コロナウイルスへの感染が確認されていた35歳の男性が死亡したことを明らかにしました。タイではこれまで42人の感染が確認されていますが、死亡が確認されたのはこれが初めてです。
　タイ保健省の発表によりますと、男性は当初デング熱にかかり１月27日から病院に入院していましたが、その後、新型コロナウイルスに感染していることも確認されたことから専門の施設に移されました。
　男性は物品の販売で中国からの旅行者と接触があり、その際に感染したとみられています。
　男性は肺の炎症が激しく人工呼吸器を付ける状態になり、回復した患者の血しょうを採取してつくった血液製剤を投与するなど、さまざまな治療が施されましたが、多臓器不全を引き起こし２月29日夜、亡くなったということです。
　一方、台湾の保健当局は１日、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客で新型コロナウイルスの感染が確認され、日本の医療機関で治療を受けて退院した70歳代の女性が台湾で改めて検査を受けたところ、陽性だったと発表しました。
　台湾の保健当局によりますと、この女性は２月15日、新型コロナウイルスへの感染が確認され、日本の医療機関に入院して治療を受けていました。
　そして25日に行った２度のウイルス検査の結果、陰性だったことから、翌26日、台湾に戻りました。
　その後、病院で隔離されていましたが、改めてウイルス検査を行ったところ、陽性の結果が出たということです。
　いったん陰性となった後に陽性の結果が出たことについて、台湾の保健当局に助言をしている医師は、この女性は台湾でウイルス検査を３度受け、うち１回は陰性だったことなどから、検体の採取の仕方によって、ウイルスの量が異なることがあるなどと指摘しています。

　２０２０年３月１日（日）

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■新型コロナウイルス、西宮市の男性１人の兵庫県初の感染確認 北九州のタクシー運転手の男性も感染

　兵庫県西宮市に住む40歳代の男性が新型コロナウイルスに感染していることが１日、確認されました。兵庫県内で感染者が確認されたのは、初めてです。
　西宮市や兵庫県によりますと、男性は大阪市内の会社に勤務しており、２月25日から38度台の熱が続いたほか、せきの症状があったということです。
　その後、29日に受診した医療機関で肺炎の症状がみられたため、新型コロナウイルスの「帰国者・接触者外来」を受診したところ、１日夜に陽性と確認されました。
　男性は２月23日まで大阪市内の勤務先に出勤していたということです。
　西宮市は午後10時半から会見を開き、詳しい状況を説明することにしています。また兵庫県も新型コロナウイルスの「対策本部会議」を開き、対応を協議することにしています。
　一方、北九州市は１日、市内に住む60歳代のタクシー運転手の男性が新型コロナウイルスに感染していることが確認されたと発表しました。この男性は症状が出た後も５日間勤務を続けていたということで、市は詳しい勤務の状況など行動歴の確認を急いでいます。
　新たに感染が確認されたのは、北九州市小倉南区に住む60歳代のタクシー運転手の男性。
　北九州市の発表によりますと、男性は２月19日にせき、21日に発熱の症状が出た後、25日には呼吸困難の症状も加わったため、市内の医療機関に入院しました。
　しかし、症状が改善せず、29日、市内の別の医療機関に転院して肺炎と診断され、検査の結果１日午後、陽性が判明しました。
　男性は現在、福岡県内の感染症指定医療機関に入院しており、容体は安定していますが、透析患者だということです。男性は１人暮らしで、過去２週間以内の海外への渡航歴はなく、感染者との明確な接触歴はないといいます。
　男性は、せきの症状が出た翌日の２月20日から24日までは勤務していたということで、北九州市は詳しい勤務の状況など行動歴の確認を急いでいます。
　福岡県内で新型コロナウイルスの感染が確認されたのは、３人となりました。九州では熊本県の５人を含め、計８人となりました。

　２０２０年３月１日（日）

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■新型コロナウイルス、千葉県の息子と神奈川県の母の感染確認 高知県で2人目、看護師の母も感染

　千葉県船橋市は１日、市内在住の20歳代の男子大学生について、新型コロナウイルスへの感染を新たに確認したと明らかにしました。
　神奈川県も同日、県内に住む50歳代女性の感染が新たに判明したと発表。船橋市と神奈川県によると、２人は親子で、大学生の70歳代の祖母は２月27日にすでに感染が判明。３世代で罹患（りかん）した格好で、50歳代女性はホットヨガ教室も利用していました。
　船橋市によると、親子で新型コロナウイルスへの感染が確認された50歳代女性は２月19日に息子の大学生のアパートの部屋を訪れ、１泊していました。女性は２月14日に医療機関を受診し、息子は同22日に発熱し、検査の結果、１日、新型コロナウイルスへの感染が確認されたということです。
　神奈川県によると、女性は同県鎌倉市にある「ホットヨガスタジオＬＡＶＡ鎌倉店」を利用していました。症状が出始めた前後で女性が施設を利用したのは２月13日と22日で、施設は１日から７日まで臨時休業にし、消毒などを行っています。
　神奈川県は女性と同じ日に施設を利用した人を対象に、健康状態の調査を行っているということです。
　大学生の母親と祖母は、神奈川県内で同居。船橋市によると、男子大学生は千葉県内の大学に通っています。
　一方、高知県は１日、高知市内の60歳代の女性の新型コロナウイルス感染が新たに確認されたと明らかにしました。２月29日に県内で１人目の感染者と確認された30歳代の女性看護師と同居する母親で、検査中でした。
　高知県内で感染が確認されたのは、これで２人目です。
　県によりますと、母親は２月25日からせきやけん怠感などの症状を訴え、29日から市内の病院に入院していました。

　２０２０年３月１日（日）

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■新型コロナウイルス、東京都で新たに男女２人感染し計39人に 相模原市でも50歳代夫婦が感染

　東京都内に住む50歳代の女性と70歳代の男性の合わせて２人が１日、新型コロナウイルスに感染していることが新たに確認されました。
　東京都によりますと、50歳代の女性は千葉県内の医療機関に勤める看護師で、複数の人の感染が確認された市川市のスポーツクラブを利用していたということです。
　また70歳代の男性は、感染が確認されて２月26日に死亡した80歳代の男性と、一時都内の同じ病院の同じ病室に入院していたということです。都は病院内で感染した可能性があるとみて、調べています。
　感染が確認された２人は、いずれも症状は重くないということです。
　これで都内で感染が確認されたのは、合わせて39人になりました。
　一方、新型コロナウイルスの感染者が相次いで確認されている相模原市で、新たに市内に住む50歳代の夫婦が感染していることがわかりました。
　相模原市によりますと、感染が新たにわかったのはいずれも50歳代で市内に住む建設業を営む男性とその妻です。
　夫婦は２月19日、けん怠感が出て、その後も発熱や関節痛などの症状が続いたことから、市内の医療機関を受診し検査したところ、１日、感染がわかったということです。
　２人とも体調が悪くなってからは外出を控え、現在は症状は軽く自宅で療養しているということです。
　夫は、仕事で不特定多数の人と接触することはなかったということです。
　相模原市では市内の相模原中央病院やＪＲ相模原駅などで感染者が相次いで確認されていますが、この夫婦は少なくとも２月以降はこの病院と駅を利用していないと話しているということです。
　相模原市は夫婦と同居する成人の息子２人について検査を行っているほか、夫婦が受診した医療機関での濃厚接触者を把握し、今後検査を行う予定です。
　市では感染の経緯がわからないケースが相次いで明らかになり、市中感染の可能性が高まっているとして、手洗いなどの対策の徹底とともに、市などが発信する正確な情報に基づいた冷静な行動を呼び掛けています。

　２０２０年３月１日（日）

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■新型コロナウイルス、中国での死者2870人に 感染者は８万人に迫る

　中国では新型コロナウイルスに感染して死亡した人が２月29日、新たに35人増え、死亡した人は2870人となりました。湖北省以外では感染が収まりを見せる一方、湖北省では依然として1200人以上の重体患者がおり、当局が治療に全力を挙げています。
　中国の保健当局の国家衛生健康委員会によりますと、新型コロナウイルスに感染して死亡した人は29日、湖北省を中心に新たに35人増えて、中国での死者は累計2870人となりました。
　感染者は新たに573人増え、合わせて７万9824人となり８万人に迫っています。
　新たな感染者のうち湖北省以外の感染者は３人で、３日連続で１桁（けた）にとどまっています。
　一方、治療を終えて退院した患者は29日までに４万1625人になり、中国メディアは感染者の半数以上が退院したと強調しています。治癒した人や亡くなった人を除いた１日午前０時（日本時間同１時）時点での感染者は、３万5329人います。
　ただ湖北省の保健当局によりますと、湖北省内では依然２万9000人近くが入院しており、このうち1200人以上は重体で、患者の治療とウイルスの拡散防止で難しい状況が続いている。
　国家衛生健康委員会は、武漢を始めとした湖北省に４万人以上の医療スタッフを派遣し、治療に全力を挙げています。

　２０２０年３月１日（日）

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■新型コロナウイルス感染の男性、スポーツクラブの浴室など利用 静岡市のクルーズ船乗客

　新型コロナウイルスの集団感染があったクルーズ船の乗客で、２月28日に感染が確認された静岡市の男性が、クルーズ船を下りた後に市内のスポーツクラブで浴室などを利用していたことがわかりました。静岡市は、同じ時間帯に利用した人たちの健康観察をすることにしています。
　男性が利用していたのは、静岡市葵区上土にある「スポーツクラブセイシン千代田」です。
　静岡市保健所などによりますと、28日に新型コロナウイルスへの感染が確認されたと発表した市内に住む60歳代の男性が、集団感染があったクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」から下船した当日の２月20日と22日、このスポーツクラブを自家用車で訪れ、いずれも浴室や更衣室を利用していたということです。　
　29日夜、スポーツクラブの入館記録から確認されたということです。入館記録によりますと、男性と同じ時間帯に施設を利用した人の数は、▽20日は41人、▽22日は99人で、男女の内訳はわからないということです。
　男性は、▽20日は午後５時44分から35分間、▽22日は午前11時10分から40分間、利用していたということで、市は同じ時間帯に利用していた男性客の健康観察をするとともに、14日間は不要不急の外出を控えるよう求めることにしています。
　このスポーツクラブは１日は臨時で休業して、市の職員による消毒が実施されました。２日以降の営業は、市と協議して決めるとしています。
　静岡市保健所の加治正行所長は、「一緒に浴室を利用していたとしても、浴槽のお湯などから感染が広がる可能性は低いと考えられるが、さらに詳しい調査を実施していく」と述べました。

　２０２０年３月１日（日）

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■新型コロナウイルス、北海道釧路地方の70歳代男性が死亡 北海道で３人目

　北海道は１日、新型コロナウイルスに感染していた釧路地方に住む70歳代の男性が死亡したと発表しました。新型コロナウイルスへの感染が確認され死亡した人は、北海道では３人となりました。
　北海道によりますと、死亡したのは釧路地方に住む70歳代の無職の男性です。
　男性は１月17日から、誤えん性肺炎のため釧路市の釧路労災病院に入院していました。その後、２月23日になって発熱や肺炎の症状がみられたため、検査した結果、25日に新型コロナウイルスへの感染が確認されたということです。
　翌26日、男性は釧路市内の別の指定医療機関に搬送され入院していましたが、重篤な状態が続き、29日午後７時ごろ死亡が確認されました。
　病院は、男性が院内で感染した可能性があるとして確認を進めていました。
　北海道は、濃厚接触者が11人いるとして、健康状態や感染ルートを調べています。男性には海外への渡航歴はなく、濃厚接触者11人については保健所で健康観察中ということです。

　２０２０年３月１日（日）

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■新型コロナウイルス、イタリアで感染者1000人を超える アメリカとオーストラリアで初の死者

　イタリア政府は２月29日、新型コロナウイルスの感染者が1000人を超えたと発表しました。ヨーロッパで感染者が1000人を超えたのは初めてで、北部の３つの州については少なくとも学校を休校にする措置を３月８日まで続けるとしています。
　イタリアでは２月下旬以降、新型コロナウイルスの感染が相次いで明らかになり、イタリア政府は感染者が1128人になったほか、亡くなった人は80歳代の高齢者を中心に29人に上ると発表しました。また、感染者のうち半数近くは、症状がないか軽いため自宅で待機しているということです。
　感染の中心となっているのは北部の３つの州で、ミラノのあるロンバルディア州が615人、エミリアロマーニャ州が217人、水の都ベネチアのあるベネト州が191人と感染者全体の９割を占めています。
　イタリア政府はこの３つの州について、学校を休校にする措置を３月８日まで続けるとしているほか、ロンバルディア州とベネト州の11の自治体について、住民の出入りを禁止する事実上、街を封鎖する措置を続けるとしています。
　ヨーロッパではイタリア北部に滞在していた人から相次いで感染が確認されており、フランス政府が北部の２つの州については渡航の自粛を呼び掛けるなど警戒が強まっています。
　一方、アメリカの西部ワシントン州の衛生当局者は２月29日、新型コロナウイルスに感染した50歳代の男性が死亡したと明らかにしました。アメリカで新型コロナウイルスに感染した人の死亡が確認されたのは、初めてです。
　また、アメリカのトランプ政権は29日、新型コロナウイルスの感染が続いている韓国南y東部の大邱（テグ）とイタリア北部のロンバルディア州とベネト州について渡航情報を最高レベルの「渡航中止」に引き上げ、アメリカ国民に渡航しないよう呼び掛けました。
　韓国とイタリアからアメリカに入国する人については、それぞれの国で検査の強化を求めるとしています。
　さらに、過去14日間にイランに滞在したことがある人の入国を拒否することも明らかにしました。
　一方、オーストラリアの西オーストラリア州保健当局は１日、新型コロナウイルスの集団感染が発生したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」から退避し、日本から帰国した78歳のオーストラリア人男性が同日未明に、西部パースの病院で死亡したと明らかにしました。新型コロナウイルスによる同国の死者は、初めて。
　男性の79歳の妻もクルーズ船内で新型コロナウイルスに感染し、現在パースの病院に入院しています。
　夫妻は空路オーストラリアへ帰る機内で受けた検査で陽性反応が出たため、到着後すぐにパースの病院へ移されました。西オーストラリア州の医療当局者によると、夫妻の症状は当初穏やかだったものの、後から男性の容体が悪化したといいます。
　ダイヤモンド・プリンセスは２月、新型コロナウイルスの集団感染が発生したために横浜港で検疫下に置かれていました。乗客のうち約160人がオーストラリア人で、夫妻以外の乗客は帰国後、北部ダーウィンで隔離されました。
　オーストラリアでの新型コロナウイルスへの感染者は、イランへ渡航した40歳代男性の感染が確認されたことで、１日朝までに26人となっています。

　２０２０年３月１日（日）

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■新型コロナウイルス、韓国の感染者3500人を超える 韓国で初、日本人女性の感染も確認

　韓国政府は１日、新型コロナウイルスの感染者が２月29日から376人増え、3526人になったと発表しました。
　また、通信社の連合ニュースは、感染が集中している南東部の大邱（テグ）に近い慶尚北道（キョンサンプクト）で生後45日の赤ちゃんと母親の感染が確認されたと伝えました。
　一方、康京和（カン・ギョンファ）外相は、大邱についての渡航情報を最高レベルの「渡航中止」に引き上げたアメリカのビーガン国務副長官と電話で会談し、韓国が対応に全力を尽くしていると説明するとともに、両国間の交流を委縮させるような措置は自制するよう求めました。
　日韓外交筋によりますと、大邱に住む50歳代の日本人女性の新型コロナウイルスへの感染が、確認されたということです。韓国で、日本人の感染が明らかになるのは、これが初めてです。
　日本人女性は28日午後に感染が判明し、症状は比較的軽いといいます。大邱では新興宗教団体の集団感染が発生し、韓国政府が感染症の「特別管理地域」に指定しています。
　日本政府も、大邱とその周辺に対する「感染症危険情報」を不要不急の渡航はやめるよう呼び掛ける「レベル２」に引き上げています。

　２０２０年３月１日（日）

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