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■用語 基底細胞がん [用語(か行)]

[キスマーク]表皮の最下層の基底層から発生する皮膚がん
 基底細胞がんとは、皮膚がんの一種で、表皮の最下層である基底層の細胞や、皮膚付属器である毛包などを構成する細胞から発生するがん。
 基底細胞がんは、日本人の皮膚がんにおいて最も多いがんに相当し、皮膚がん全体の約24%を占めます。基底細胞がんと新たに診断される人数は、1年間に10万人当たり約4人。
 多くは高齢者に発生し、7割以上が顔面、特に顔の中心寄りの鼻やまぶたなどに発生します。
 放置すると局所で周囲の組織を破壊しながら進行することがあるものの、リンパ節や内臓へ転移をすることは非常にまれです。
 初期症状として最も多いのは、黒色から黒褐色の軽く盛り上がった皮疹(ひしん)の発生で、ほとんどの人がほくろと勘違いします。その後、通常は数年かかってゆっくりと大きくなり、次第に硬い腫瘤(しゅりゅう)を形成します。
 進行すると、腫瘤の中心部は陥没して潰瘍(かいよう)となり、かさぶたが繰り返しできたり、出血しやすい状態となることがあります。これが、「結節型」と呼ばれる日本人に多いタイプの基底細胞がんです。
 まれに、「斑状(はんじょう)強皮症型」と呼ばれる、やや光沢のある薄い紅色や白色で傷跡(瘢痕〈はんこん〉)に似た状態のものや、「表在型」という境界が鮮明な紅斑で表面にかさぶたのようなポロポロと落ちる皮膚のついた状態のものなど、がんには見えないようなものもあります。
 基底細胞がんは、その症状から主に「結節型」、「斑状強皮症型」、「表在型」、「浸潤型」、「微小結節型」の5つに分類されますが、実際には、これらの混合型が多くみられ、これらに当てはまらない型もあります。
 通常、痛みやかゆみなどの症状はありません。
 基底細胞がんの明らかな原因はわかっていませんが、発症の要因として、紫外線や外傷、やけどの跡(熱傷瘢痕)、放射線による慢性皮膚障害などが挙げられています。
 今までなかったほくろや黒い染みが発生して次第に大きくなってきたなど、気になる部位が発生した際は自己判断したり、取り除こうとして指でいじったりせずに、皮膚科専門医を受診することが勧められます。早期の受診が、早期治療につながります。
[キスマーク]基底細胞がんの検査と診断と治療
 皮膚科、皮膚泌尿器科、皮膚腫瘍科などの医師による診断では、目で見て病変を調べる視診で、色、表面の性状を確認し、腫瘍の幅や高さを計測します。
 指で触れて病変を調べる触診では、硬結や癒着、可動性の有無を腫瘍の周辺の皮膚から少しつまみ上げるようにして調べます。
 日本人では大部分が色素を持つタイプの基底細胞がんであるため、同じように色素を持つ悪性黒色腫などの他の皮膚疾患と見分けることが必要となります。多くの場合は、特殊なルーペを用いたダーモスコピーという検査によって診断が可能です。それでも確定診断が難しい場合は、局所麻酔を行い、皮膚病変の一部を切り取って顕微鏡で調べる生検を行います。
 その他必要に応じて、病変の広がりを調べるために、超音波、CT、MRI、X線などの画像検査を行います。
 皮膚科、皮膚泌尿器科、皮膚腫瘍科などの医師による治療では、基底細胞がんの進行の程度や体の状態などから方法を検討しますが、手術による外科的切除が第一選択となります。初回の手術で病変が完全に切除できれば、根治する可能性は非常に高くなります。
 腫瘍を確実に切除するためには、腫瘍の辺縁から正常皮膚を含めて大きく切除します。実際の切除範囲は、再発に関して低リスクの場合は腫瘍の辺縁から4ミリ程度、高リスクの場合には5〜10ミリ離して切除します。
 また、腫瘍の下部組織も十分に含めた深さで切除します。高リスクの「斑状強皮症型」、「浸潤型」、「微小結節型」の場合、もしくは腫瘍が大きい場合には、より深いところまでの切除を必要とすることがあります。
 高リスクの「斑状強皮症型」、「浸潤型」、「微小結節型」の場合は、手術中に切除した組織の切り口に対して病理診断を行い、腫瘍が残っていないか確認します。切り口に腫瘍が残っている場合は再発リスクが高くなるため、手術後早期に再切除します。再切除が難しい場合には、放射線を照射する放射線治療が考慮されます。
 手術による皮膚の欠損が大きくなった場合には、植皮や皮弁などの再建手術を行います。
 高齢者の場合、切除が困難な部位に発生した場合、合併症などで手術が難しい場合は、放射線治療を適用することがあります。しかし、切除する治療である手術に比べると、腫瘍が残ってしまったり、その結果として再発しやすかったりするため、手術が勧められない場合に実施されることが多くなっています。
 また、薬物療法として、抗がん剤の1種であるフルオロウラシル入りのローションやクリーム、または、皮膚の免疫系を活性化し、強い炎症を起こすことでがん細胞を除去する効果があるイミキモド(ベセルナクリーム)を腫瘍に塗ることもあります。
 フルオロウラシル入りのローションやクリームは、体幹や四肢に発生した「表在型」基底細胞がんに対して使用されることがあり、1日2回単純に塗布するか、1日1回塗布後にラップ類で密封します。
 イミキモドは、手術が難しい「表在型」基底細胞がんの場合に使用されることがあり、1日1回、週3回、患部に直接塗布します。
 薬物療法は、塗り薬の副作用で皮膚が荒れて、びらん、痛みが出ることがあります。

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■新型コロナウイルス治療薬「アビガン」、11月にも承認へ 3週間で審査終了 [健康ダイジェスト]

 新型コロナウイルス感染症の治療薬候補「アビガン」について、早ければ審査を3週間で終えて11月にも承認される見通しであることが3日、わかりました。複数の政府関係者が明らかにしました。
 開発した富士フイルム富山化学は、10月内にも国に承認申請を出す方針です。新型コロナウイルスの治療薬には「レムデシビル」と「デキサメタゾン」があり、認められれば国内で3例目となります。
 複数の政府関係者によると、富士フイルム富山化学は臨床試験(治験)の結果を踏まえて、治験の報告書を作成し、10月中旬ごろ、申請する見通しです。質の高い検査データが得られていた場合、3週間で審査を終えて承認することは可能だといいます。
 田村憲久厚生労働相は9月25日の記者会見で、「企業がデータをそろえて出してくれば、科学的に検証した上で承認をするのかしないのかを決定したい」と述べていました。厚労省幹部は、「承認ありきではない」としています。
 アビガンは、富士フイルム富山化学が新型インフルエンザ治療薬として開発し、2014年に製造販売の承認を得ました。新型コロナウイルス薬としての承認を目指して3月末に、重篤ではない患者156人を対象に臨床試験(治験)を始め、9月半ばに完了しました。アビガンを投与した患者の症状が改善してウイルスが陰性化するまでの期間が、偽薬を投与した患者より3日程度短かったとしています。
 アビガンは観察研究と呼ばれる枠組みで、すでに一部の医療機関で新型コロナウイルス治療に使われています。治療薬として承認されれば、幅広い医療機関で使えるようになります。妊婦に投与すると副作用で胎児に影響が出る恐れがあるため、妊婦らは服用できません。

 2020年10月4日(日)

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■岩手県で1カ月ぶり新型コロナウイルス感染者を確認 自衛隊岩手駐屯地の20歳代女性隊員 [健康ダイジェスト]

 4日午前、陸上自衛隊岩手駐屯地の20歳代女性隊員の新型コロナウイルスへの感染が、確認されました。岩手県内では24例目で、新たに感染が確認されるのは約1カ月ぶり。9月4日に奥州市内に勤務する40歳代の男性会社員の感染が確認されて以降、約1カ月間にわたり感染者が出ていませんでした。
 感染が確認されたのは、滝沢市にある陸上自衛隊岩手駐屯地に勤務する20歳代の女性隊員で、7月から9月28日まで、東京都練馬区などにある陸上自衛隊朝霞駐屯地で全国の若手隊員を対象に実施された教育課程に参加していました。
 この教育課程では、ほかに参加していた岩手県外の隊員21人の感染が確認されています。
 岩手県によると、女性は9月29日以降は県内の実家に滞在し、外出はしていません。30日から発熱などの症状があり、10月3日に行われたPCR検査でウイルスが検出されました。
 濃厚接触者は現時点で岩手県内の実家に住む家族2人で、4日にPCR検査を受ける予定。家族2人に症状ないといいます。
 一方、陸上自衛隊は3日、東京都練馬区などにある朝霞駐屯地で実施された教育課程に各地の部隊から参加した20歳代の女性隊員15人が新型コロナウイルスに感染したと発表しました。教育課程に参加していた別の女性隊員7人も2日までに感染が判明しており、感染者は計22人となりました。
 22人は全員20歳代で、いずれも勤務している駐屯地などに戻ってから感染が確認されたといいます。教育課程に参加した際は同じ宿舎で共同生活をしており、陸上自衛隊は感染の経緯を調べています。
 陸上自衛隊によると、新たに感染がわかった15人の所属は真駒内、滝川(北海道)、岩手(岩手県)、北宇都宮(栃木県)、練馬、東立川(東京都)、久里浜(神奈川県)、富士(静岡県)、明野(三重県)、日本原(岡山県)、目達原(佐賀県)、北熊本(熊本県)、那覇(沖縄県)の各駐屯地。富士駐屯地は3人で、それ以外はいずれも1人。
 このほか、木更津駐屯地(千葉県)から教育課程に参加して2日までに感染が判明した女性隊員の家族の20歳代男性隊員も感染しました。

 2020年10月4日(日)

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■新型コロナウイルス、 東京都で207人の感染確認 家族や会食で全員感染も [健康ダイジェスト]

 東京都は3日、都内で新たに10歳未満から90歳代までの男女合わせて207人が、新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。家族全員や、会食した全員の感染がわかったケースがあり、都は感染防止対策の徹底を呼び掛けています。
 都内の感染の確認は、3日までの5日連続で200人前後となっています。
 年代別では、10歳未満が5人、10歳代が6人、20歳代が61人、30歳代が43人、40歳代が36人、50歳代が20人、60歳代が14人、70歳代が14人、80歳代が6人、90歳代が2人。
 207人のうち、およそ40%に当たる83人はこれまでに感染が確認された人の濃厚接触者、残りのおよそ60%の124人は感染経路がわかっていないということです。
 濃厚接触者のうち最も多いのは、家庭内の感染で28人でした。3日までに、家族5人全員の感染が確認されたケースや、同じシェアハウスに暮らす6人全員の感染が確認されたケースがありました。
 このほか、会食が16人、職場内が12人、施設内が5人などとなっています。会食では、友人同士で集まった女性7人全員の感染が3日までに確認されたケースがありました。9月18日、4連休前の金曜日に会食したということです。
 また、施設内では、練馬区の順天堂大学医学部附属練馬病院で新たに関係者2人が確認され、これで病院で感染が確認され、都に報告があったのは合わせて51人になりました。
 これで都内で感染が確認されたのは、合わせて2万6376人になりました。
 また、都は、感染が確認されていた60歳代の男性と70歳代の女性の、合わせて2人が死亡したことを明らかにしました。都によりますと、2人はいずれも基礎疾患があったということです。
 これで都内で死亡した人は、合わせて411人になりました。
 東京都によりますと、都内で3日までに感染が確認された2万6376人のうち入院中の人は、2日より23人減って1024人となっています。このうち都の基準で集計した重症の患者は、2日より3人増えて25人です。
 また、自宅で療養している人は、2日より9人減って403人。都が開設・運用している8つのホテルで療養している軽症や無症状の人は、2日より1人増えて257人。医療機関に入院するか、ホテルや自宅で療養するか調整中の人は、2日より47人増えて383人です。
 すでに退院した人や、自宅などでの療養が終わった人は、2万3898人を数えています。

 2020年10月3日(土)

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