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■アフリカ東部ウガンダ、800人に有料で偽ワクチン接種 関与した看護師2人を逮捕 [健康ダイジェスト]

 アフリカ東部ウガンダの保健当局は3日までに、首都カンパラで偽の新型コロナウイルスワクチンが有料で800人以上に接種されたと発表しました。地元メディアによると、偽ワクチンの中身はただの水とみられます。
 保健当局によると、偽ワクチンは健康に害はないものの、接種後に死亡した人がいました。地元メディアは死因に触れていません。同国は5月末ごろから新型コロナの感染が拡大し、感染による死者が急増しています。
 関与した看護師2人は6月末に逮捕され、政府職員を偽称した罪などで訴追されました。偽ワクチンは5月15日から6月18日の間に首都カンパラ周辺にある市立病院で投与され、2人は1回当たり最大20万ウガンダシリング(約6200円)を受け取っていました。
 「無料のはずの接種が有料で実施されている」との苦情が保健当局に寄せられ、問題が発覚しました。2人は医師を名乗る男から「ワクチン」を入手したと供述しており、捜査当局は男の行方を追っています。
 偽ワクチン接種に関して説明した保健当局者のウォーレン・ナマラ氏は、「5月半ばから偽ワクチンを接種した人の数は少なくとも800人である。この物質はもっと多くの人に接種された可能性がある」と話しています。
 新型コロナワクチンを巡っては欧米などで接種が進む一方、購買力の低いアフリカ諸国は入手が難航しています。ウガンダ保健省のデータによると、同国で接種されたワクチンの数は84万3000を上回る状況にあります。
 新型コロナウイルス感染症の状況について、国連の定例記者会見で報告しているユニセフ(国連児童基金)によると、ウガンダでは今年3月から6月の間に、新規感染者数が2800%増加しており、酸素を入手できるかどうかが生死を分ける状況になっています。
 アメリカのジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、3日午後5時の時点で、人口4427万人のウガンダの累計感染者は8万2082人、累計死者は1111人。

 2021年7月3日(土)




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■iPS細胞で角膜治療、慶応大の臨床研究を厚労省が了承 角膜移植に代わる治療期待 [健康ダイジェスト]

 目の角膜が濁って視力が低下する「水ほう性角膜症」の患者に、iPS細胞(人工多能性幹細胞)からつくった角膜の細胞を移植する慶応大学の研究チームの臨床研究計画が6月30日、厚生労働省の部会で了承されました。移植後1年かけて、安全性や有効性を調べます。
 水ほう性角膜症は、角膜の内側にあり、角膜を透明に保つ「角膜内皮細胞」が減って角膜に水がたまり、白く濁って視力が低下します。
 慶応大学の榛村重人准教授らの研究チームによると、唯一の治療法は亡くなったドナーからの角膜移植ですが、国内の角膜提供は年間2000件弱にとどまります。移植を待つ人は国内に約1万人いるとされ、移植を希望しても1年以上順番を待つ状況が続いているといいます。
 対象は、角膜移植を受けた後に水ほう性角膜症を再発した45~85歳の患者3人。京都大学iPS細胞研究財団が備蓄している他人からつくったiPS細胞を、角膜内皮細胞と同じ働きを持つ細胞に変化させて使います。
 手術は、一度角膜の外側を切って、機能していない角膜内皮細胞を取り除き、iPS細胞からつくった細胞80万個を角膜の内側に注射で移植します。細胞は約3時間で定着し、余った細胞はその後取り除きます。
 研究チームによると、傷口が角膜移植よりも小さいため、合併症を減らせる可能性があります。角膜は他人の細胞による免疫の拒絶が起きにくく、移植前の細胞を大量に冷凍保存しておけば、多くの人に早く届けることができるといいます。研究が進めば、将来的に角膜移植に代わる新たな治療法となることが期待されるとしています。
 京都府立医大では、水ほう性角膜症の患者に、培養した他人の角膜内皮細胞を移植する研究が進められています。

 2021年7月3日(土)




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■新型コロナワクチン接種、インド型変異ウイルスにも一定の有効性 研究報告相次ぐ [健康ダイジェスト]

 アメリカのモデルナ製やアメリカのファイザー製などの新型コロナウイルスワクチンは、感染力が強いとされるインド型(デルタ型)の変異ウイルスに対しても、一定の有効性があるとの研究報告が相次いでいます。国内でもインド型の感染が拡大する中、ワクチン接種を継続することの重要性を裏付けるものです。
 アメリカの製薬会社モデルナは、日本やアメリカで接種されている自社の新型コロナウイルスワクチンが、インドで確認された変異ウイルスにも有効であることを示す研究結果が得られたと発表しました。
 モデルナは6月29日、自社のワクチンを接種した人について、ウイルスの働きを抑える「中和抗体」の値が複数の変異ウイルスに対してどの程度変化するかを実験した結果を発表しました。
 実験は2回のワクチン接種を終えた8人の血液を使って行われました。その結果、インドで確認された変異ウイルスに対しては、従来のウイルスの場合と比べ、中和抗体の値はおよそ半分に、ブラジルで確認されたガンマ型変異ウイルスに対してはおよそ3分の1に減少したものの、「減少の幅は大きくない」としています。
 この結果についてモデルナのステファン・バンセルCEOは、「新たなデータはモデルナのワクチンは新たに確認された変異ウイルスにも有効であるという私たちの確信を裏付けるものだ」と述べています。
 モデルナは新たな変異ウイルスに対応した追加のワクチンの開発も進めており、「今後もパンデミック対策を追求する」としています。
 また、イギリスのエディンバラ大学などの調査によると、アメリカのファイザー製ワクチンのインド型変異ウイルスに対する感染予防効果は約79%、イギリスのアストラゼネカ製に対しては約60%でした。イギリスの公衆衛生当局は、重症化などによる入院をいずれも90%超減らすことができたと推定しました。
 アメリカの製薬会社ジョンソン・エンド・ジョンソンも7月1日、1回接種するタイプのワクチンでインド型変異ウイルスに対する抗体が十分でき、接種から少なくとも8カ月間、効果が持続すると発表しました。
 インド型変異ウイルスは当初、従来のウイルスに比べ感染力が強く、ワクチンの効果が大幅に低下するとみられていました。

 2021年7月3日(土)




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■国産ワクチン、年6000万人分供給可能 塩野義製薬が年内にも生産体制  [健康ダイジェスト]

 塩野義製薬は6月28日、開発中の新型コロナウイルスワクチンについて、年末までに最大6000万人分の生産体制が整うとの見通しを明らかにしました。
 同社は提携先である医薬品製造会社「ユニジェン」の岐阜県池田町の工場を建設中で、年内には完成し、量産体制が整います。当初は3000万人分の生産を目指してきましたが、これまでの臨床試験(治験)で、1人当たりの投与量を抑えて倍の人数に接種できる可能性が出てきたといます。治験で有効性の確認をさらに進めます。
 同社は昨年12月から国内で第1・第2段階の治験を開始し、214例の結果の解析を進めており、今後、国内で1000例規模の追加試験を検討しています。また、最終段階の数万人規模で行う治験については、「アフリカや東南アジアでの実施に向けて調整中」といいます。
 一定の有効性や安全性を確認した上で、発売後に再確認を行う条件付きで早期承認を国から受けられれば、年内にもワクチンの提供が可能になる見通し。
 塩野義製薬のワクチンは「遺伝子組み換えたんぱくワクチン」と呼ばれるタイプで、新型コロナの遺伝子の一部を基に昆虫細胞でタンパク質を培養して作ります。すでにインフルエンザワクチンなどで実績がある技術です。

 2021年7月2日(金)




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