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■モデルナ製ワクチン、混入異物はステンレススチール 3ロット番号163万回分を自主回収へ [健康ダイジェスト]

 日本に出荷されたアメリカの製薬大手モデルナ製の新型コロナウイルスワクチンの一部から異物が見付かり、全国で3ロット番号約160万回分の使用を見合わせている問題で、厚生労働省は製造工程でステンレススチールが混入したとするモデルナ側の調査結果を公表しました。
 モデルナのヨーロッパにおける委託生産拠点であるスペインのロビ・ファーマ・インダストリアル・サービスの製造ラインにおける部品の設置ミスが原因とみられ、使用を見合わせているワクチンは2日以降すべて自主回収されます。
 8月中旬以降、全国の複数の接種会場で、モデルナのワクチンの未開封の容器の一部に、粒子状の異物が混入しているのが見付かりました。
 厚労省は、同時期に同じ工程で製造され、全国901の会場に配送された合わせて163万回分のワクチンの使用を見合わせています。
 厚労省によりますと1日、モデルナ側から、異物はステンレススチール製の製造部品の破片だったとする調査結果が報告されました。
 製造工程で、部品同士が設置ミスによって接触し、摩擦で削り取られて混入したということです。
 国内での販売・流通を手掛ける武田薬品工業は厚労省と対応を協議し、使用を見合わせているワクチンを2日からすべて自主回収することを決めました。
 一方、混入したステンレススチールの破片はごく少量で、人工関節やペースメーカーなどの医療機器にも使用されている物質のため、接種しても健康に重大な影響を与える可能性は低いとしています。
 このほか沖縄県と群馬県、東京都、神奈川県でもモデルナのワクチンの容器から異物が見付かっていますが、いずれも容器のふたのゴム片で製造工程や開封時に混入した可能性が高く、安全性に問題はないとする調査結果が公表されています。
 アメリカの製薬大手モデルナは、日本での販売・流通を手掛ける武田薬品工業と連名でコメントを発表しました。
 この中で、「注射針を通過できる大きさの粒子状金属が仮に筋肉内に注入されてしまった場合、接種された局所における反応を引き起こす可能性があるが、注射部位以外での副反応を起こす可能性は低いと考えられている。今後は、製造工程での目視による総点検の徹底など再発防止に努める」としています。
 また、8月、実際に異物の混入が確認されたロット番号ではないものの混入の可能性が否定できないとして使用を見合わせているワクチンを接種された30歳代の男性2人が死亡したことについて、「接種との因果関係は不明で、現時点では相互の関係なく偶発的に起きたと考えられる。最終的な判断は厚生労働省による正式な調査結果が出るのを待ちたい」としています。

 2021年9月3日(金)




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■ミュー型変異ウイルスを国内初確認 厚労省、空港検疫で [健康ダイジェスト]

 今年6月から7月にかけて空港の検疫所で新型コロナウイルスの検査を受けて陽性と確認された2人が、世界保健機関(WHO)が「注目すべき変異型(VOI)」に指定した変異ウイルスの「ミュー型」に感染していたことがわかりました。国内で確認されたのは初めてです。
 変異ウイルスのミュー型は南アメリカやヨーロッパで報告され、WHOは8月30日、主に感染性や重篤度、ワクチン効果などに影響を与える可能性が示唆される「注目すべき変異型(VOI)」に位置付けました。これによりWHOは、「懸念される変異型(VOC)」にアルファ型とベータ型、ガンマ型、デルタ型の4種を、その次に警戒される「注目すべき変異型(VOI)」にミュー型を含む5種を分類することになりました。
 厚生労働省が、検疫の検査で採取された検体について遺伝子解析の結果を逆上って調べたところ、今年6月26日にアラブ首長国連邦(UAE)から成田空港に到着した40歳代の女性と、7月5日にイギリスから羽田空港に到着した50歳代の女性の2人が、ミュー型に感染していたことがわかったということです。2人とも無症状の病原体保有者でした。
 国内でミュー型への感染が判明したのは初めてで、国立感染症研究所の脇田隆字所長は「さまざまな変異ウイルスが出てくるが従来のウイルスを押しのけて拡大する状況があれば注意が必要で、情報を集めていく必要がある」としています。
 WHOによりますと、ミュー型変異ウイルスはワクチンの効果に影響を与える可能性があると指摘されていて、今年1月にコロンビアで初めて確認されて以降、30カ国以上で感染が報告されています。ミュー型の有病率は世界では減少して0・1%未満となっていますが、コロンビアでは39%となっています。

 2021年9月3日(金)




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■北朝鮮、中国製ワクチン300万回分の受け取り拒否  より深刻な国に回すよう求める [健康ダイジェスト]

 国連児童基金(ユニセフ)は1日、北朝鮮が中国の科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)の新型コロナウイルスワクチン約300万回分の受け取りを拒否したと明らかにしました。北朝鮮は世界的なワクチン不足を考慮し、感染状況がより深刻な国にワクチンを回すよう求めたといいます。
 中国製ワクチンは、貧困国のワクチン確保を支援する国際的な枠組み「COVAX(コバックス)」を通じて、北朝鮮への提供が伝えられました。
 世界保健機関(WHO)によると、北朝鮮は8月19日時点で、それまでに新型コロナウイルス感染症の症例は1件も確認されていないとしています。
 WHOの1週間ごとの状況報告書によると、北朝鮮の医療従事者やインフルエンザに似た症状が出ている人など3万7291人についてウイルス検査を実施したところ、全員が陰性でした。
 秘密主義で知られる北朝鮮は、新型ウイルスのパンデミックの発生当初から厳しい感染対策を導入し、昨年1月には、いち早く国境を封鎖しました。
 北朝鮮がワクチンの受け取りを拒否したのは、今回が初めてではありません。7月にはイギリスのアストラゼネカ製ワクチン約200万回分について、副反応への懸念から受け取りを拒否したと、韓国の情報機関、国家情報院系のシンクタンク、国家安保戦略研究所が明らかにしました。
 ロシアのセルゲイ・ラヴロフ外相も7月、記者団に対し、北朝鮮にロシア製ワクチン「スプートニク」の提供を複数回申し出たと述べました。
 北朝鮮は新型コロナウイルスワクチンの効果に疑問を呈しており、同国国営メディアはアメリカやヨーロッパでの副反応事例を頻繁に報じています。

 2021年9月3日(金)




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