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■新型コロナなどの治療薬候補を高速で予測 九州大などのチームがAI開発 [健康ダイジェスト]

 がんや感染症などさまざまな病気の治療薬候補となる化合物を、従来の手法より大幅に速く予測できる人工知能(AI)を開発したと、九州大学の中山敬一主幹教授(分子生物学)らのチームが発表しました。このAIで見付けた化合物は実際に新型コロナウイルスを減らし、がんの悪性化にかかわるタンパク質の働きを抑えたといいます。専門家による査読を受ける前の論文を27日に公開しました。
 薬の大半は、病気の原因となるタンパク質と、そのタンパク質の働きを抑える化学物質が結合することで効果を発揮します。タンパク質の立体構造をもとに、結合しやすい化合物を予測するシミュレーションが創薬に使われているものの、計算量が膨大で時間がかかるのが難点でした。
 開発したAIでは、タンパク質と化合物のペア100万組以上の結合力などのデータを学習させ、立体構造の情報を全く使わず、タンパク質のアミノ酸配列だけで化合物の「薬としての有望さ」をパソコンではじき出せるようにしました。同じ時間で判定できる化合物の数は従来の数千倍になり、立体構造が未知のタンパク質でも予測できます。
 チームは、このAIで約1万種類の既存薬の中から見いだした承認済みの緑内障治療薬エトキシゾラミドが、新型コロナウイルスの増殖を抑えることを実験で確認。約10億種類から絞り込んだ化合物が、がんの悪性化に関わるPPATというタンパク質の働きを阻害することも実験で確かめました。
 このAIは1分間に約6000種類の化学物質を調べることができるいうことで、中山主幹教授は「AIは人より1万倍速く治療薬の候補を探すことができる。あらゆる病気に使えるので、より速く、簡単に薬の開発ができるようになると期待している」と話しています。

 2021年9月27日(月)




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■新型コロナ、国内で新たに1147人感染 東京都・大阪府ともに200人下回る [健康ダイジェスト]

 国内では27日午後6時30分の時点で、東京都で154人、大阪府で141人、神奈川県で123人、千葉県で83人、埼玉県で78人、兵庫県で78人、愛知県で73人、沖縄県で40人、福岡県で39人など、香川県と鳥取県を除く45都道府県と空港・海港検疫で、新たに計1147人の新型コロナウイルスへの感染が確認されました。
 また、東京都で11人、埼玉県で4人、京都府で2人、神奈川県で2人、三重県で1人、兵庫県で1人、北海道で1人、和歌山県で1人、大阪府で1人、岐阜県で1人、新潟県で1人、群馬県で1人、茨城県で1人の、合わせて28人の死亡の発表がありました。
 国内で感染が確認された人は、空港検疫などを含め169万5911人、クルーズ船の乗客・乗員が712人で、合わせて169万6623人となっています。
 感染して亡くなった人は、国内で感染が確認された人が1万7514人、クルーズ船の乗船者が13人で、合わせて1万7527人となっています。
 厚生労働省によりますと、新型コロナウイルスへの感染が確認された人で、人工呼吸器や集中治療室などで治療を受けるなどしている重症者は、前日より27人減って1106人となっています。
 東京都は27日、都内で新たに10歳未満から90歳代までの男女合わせて154人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。
 1週間前の月曜日より148人減り、およそ半分です。200人を下回るのは、今年3月22日以来、約半年ぶりです。500人を下回るのは4日連続、300人を下回るのは2日連続です。
 また、27日までの7日間平均は341・6人で、前週の44・3%となり、感染確認の減少が続いています。
 27日の新規感染者154人の年代別は、10歳未満が9人、10歳代が16人、20歳代が37人、30歳代が29人、40歳代が31人、50歳代が16人、60歳代が5人、70歳代が5人、80歳代が5人、90歳代が1人。
 感染経路が判明している人の内訳は、「家庭内」が最も多く47人、「職場内」が5人、「施設内」が3人、「会食」が2人などとなっています。
 これで都内で感染が確認された人は、37万4683人になりました。
 27日時点で入院している人は、26日より175人減って1378人で、「現在確保している病床に占める割合」は20・9%です。
 都の基準で集計した27日時点の重症の患者は、26日より4人減って125人で、重症患者用の病床に占める割合は24・9%です。
 また、都は、感染が確認された40歳代から90歳代の男女合わせて11人が死亡したことを明らかにしました。このうち、90歳代の男性は入所していた特別養護老人ホームで感染し、施設で療養を続けていたということです。
 今回の第5波で8月以降、自宅や施設で療養中に亡くなった人は、これで51人になりました。
 都内で感染して死亡した人は、2883人になりました。

 2021年9月27日(月)




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■新たな変異を持つデルタ型、国内で確認 ブレークスルー感染も発生 [健康ダイジェスト]

 世界で猛威を振るう新型コロナウイルスのデルタ型に、国内で新たな変異が見付かりました。世界的な流行が収まらない中、ウイルスの遺伝的な変異は続いています。世界保健機関(WHO)が警戒するデルタ型以外の変異型も国内で確認されています。今後も感染力や病原性の変化に注意が必要です。
 東京医科歯科大学は8月中旬、新型コロナに感染していた患者から、新たな変異が加わったデルタ型を検出しました。ウイルスの表面にある突起状のスパイクタンパク質に「N501S」という変異がありました。
 かつて感染の主流だったイギリス由来のアルファ型などにあり、感染力を強めるとされる「N501Y」に近い変異です。デルタ型は「L452R」などの変異を持つことが感染力の強さに影響しているとされてきましたが、これまで「N501Y」や「N501S」の変異はありませんでした。
 東京医科歯科大の報告と同様の変異を持つデルタ型は、海外ではそれまでに8例確認されていたものの、今回の事例は「国内で新たに変異を獲得した可能性が極めて高い」といいます。感染力や病原性への影響は現時点では不明。
 ただ、東京医科歯科大は9月7日、この新たな変異を持つデルタ型を検出した患者が接触した人が、同じ変異を持つデルタ型に感染していたことを明らかにしました。ワクチンを2回接種してから2週間が経過していた人への「ブレークスルー(突破)感染」も確認。
 東京医科歯科大はブレークスルー感染が確認されたことを受けて、「少なくとも現在、流行しているデルタ型と同等の感染力を持つと考えられる」として、今後さらに解析や疫学調査を続けて、影響を見極めていくとしています。
 ウイルスは一般的には人の体内で増える過程で、一定の頻度で変異を繰り返します。感染力や病原性を強める場合もあれば、逆の変異も起きる場合があります。
 東京医科歯科大准教授の武内寛明さんは、「ウイルスは増殖する機会があればあるほど、変異を獲得する機会が増える」と話しています。ワクチン接種の推進や基本的な対策を徹底して感染を抑え込むことが、より脅威となる変異型を生み出さないために重要だといいます。
 ウイルスが増殖する際、遺伝情報のコピーミスが起きて変異が生じます。遺伝情報が書き換わると、ウイルスを形作るタンパク質が変わります。
 新型コロナウイルスの場合、表面にある突起状のタンパク質の変化に注目します。このタンパク質はウイルスが人の細胞に入り込む際に重要な役割を果たすほか、ワクチン接種などでできた抗体が攻撃する対象となるためです。このタンパク質を構成する約1300個のアミノ酸のうち、例えば501番目がN(アスパラギン)からY(チロシン)に変わった場合の変異を「N501Y」と表現します。

 2021年9月27日(月)




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