■イギリスのコロナ新規感染は最多８万8376人 フランスは入国厳しく制限と発表

　イギリス保健当局は16日、新型コロナウイルスの１日当たりの新規感染者が８万8376人だったと発表しました。前日比約１万人の増加で、２日連続で過去最多を更新しました。うちオミクロン型変異ウイルスは1691人。オミクロン型の感染確認は累計１万1708人となりました。
　イギリスの累計の感染者数は約1110万人、死者数は146人増え約14万7000人となりました。イギリス政府は人々の交流を制限する措置には今のところ踏み切っていないものの、国民の間ではクリスマス休暇の予定を変更する動きが広がっています。
　一方、フランス政府は同日、イギリスとの間の不要不急の往来を禁止すると発表しました。発表によると、18日午前０時（日本時間同８時）から、ワクチン接種済みか否かを問わず、観光やビジネスを含め、不要不急の理由によるフランスとイギリスの間の往来は禁止されます。
　フランスとヨーロッパ連合（ＥＵ）加盟国の市民や、フランス在住の外国人はイギリスからの入国が認められるものの、24時間以内の陰性証明の提出、入国後の48時間の隔離が必須になります。
　ただし、物流の混乱を避けるため、トラックの運転手などは入国制限の対象にはしないということです。フランス政府は昨年12月、別の変異型ウイルスの感染拡大を理由にイギリスからの入国を規制しましたが、ドーバー海峡のイギリス側に多くのトラックが滞留し、物流が混乱する事態が起きていました。
　フランスはこの厳しい渡航制限により、クリスマスまでに2000万人にワクチンの追加接種（ブースター接種）を行う時間を確保したい考え。近く５〜11歳の子供にも接種を開始する可能性があります。
　ＥＵは16日に開いた首脳会議で、オミクロン型対策での加盟各国の協調と、追加接種推進の必要性を確認しました。

　２０２１年１２月１７日（金）

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■中国本土でオミクロン型の市中感染を初確認 感染者と同じ団地に住む女性

　中国広東省広州市の衛生当局は16日、新型コロナのオミクロン型変異ウイルスに市内で感染したとみられる事例が見付かったと発表しました。オミクロン型の市中感染は中国本土で初めてとなります。
　感染したのは70歳の女性。カナダから11月末に到着後、自宅隔離中の今月13日にオミクロン型への感染が確認された67歳代の男性と同じ団地の建物に住んでいます。衛生当局が周辺の約１万人に行ったＰＣＲ検査では、14日時点で全員が陰性でしたが、女性は16日の検査で陽性と判定されたといいます。
　衛生当局は、男性のオミクロン型への感染が判明した直後から団地を封鎖して住民全員を集中隔離施設に移送し、周辺の１万人余りもＰＣＲ検査で陰性だったことを挙げ「さらなる拡大の可能性は低い」との見解を示しています。
　中国本土では、１年半以上にわたって入国者らに最低14日間の厳格な隔離を求める態勢が続いており、世界各地でオミクロン型への警戒が強まってからも水際対策に大きな変化はありません。13日には、ポーランドからの入国者のオミクロン型への感染が入国後の隔離中に確認されています。
　来年２月に北京冬季オリンピック開幕を控える中国では、来年の春節（旧正月）に当たる２月１日に合わせた大型連休中の帰省自粛を求める地方当局も、相次いでいます。
　国営新華社通信によると、河北省張家口市経済開発区は９日付の通知で、共産党や政府、国有企業の幹部職員に春節を区内で過ごすよう求めました。張家口には、スキージャンプやスノーボードなどの五輪会場があります。
　上海市も、住民に春節期間中に市外へ出ないよう呼び掛けています。河南省周口市など、出稼ぎの仕事に従事する人が多い地方の政府は、出身者に帰省しないよう求めています。

　２０２１年１２月１７日（金）

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■国内５例目のコロナワクチン申請 アメリカのノババックス開発、武田薬品が山口県で製造

　武田薬品工業は16日、アメリカのバイオ企業ノババックスが開発する新型コロナウイルスワクチンについて、厚生労働省へ製造販売承認を申請したと発表しました。国内での承認申請は５例目で、認められれば、アメリカのファイザーなどに次いで国内で使用できる４番目のワクチンになります。日本政府はすでに１億5000万回分の供給を受ける契約を結んでいます。武田は承認取得後、2022年初頭にも供給を始める方針。
　ノババックスのワクチンは「組み換えタンパク」と呼ばれるタイプのワクチンで、３週間間隔で２回接種します。海外の臨床試験（治験）では、発症予防の効果が約90％、中等症～重症を予防する効果は100％でした。ノババックスはイギリスで販売承認を申請中で、アメリカでは承認申請に向けた準備を進めています。オミクロン型への効果については検証を始めた段階です。ファイザー製やモデルナ製と異なり冷蔵での保存が可能で、輸送・管理がしやすいメリットがあります。
　武田は海外で承認された医薬品について海外のデータを基に審査を簡略化する「特例承認」の仕組みは使わず、通常の承認手続きで申請しました。審査には数カ月程度かかるとの見方も出ています。
　武田は2020年にノババックスと提携。ノババックスが海外で大規模な治験を実施していたのに加え、国内で供給を担う武田は2021年２月から国内向け治験を実施していました。武田は技術移転を受けて、2022年初頭にも光工場（山口県光市）で年間２億5000万回分を生産する体制を整えます。国内供給のほか、海外への輸出も検討する方針です。

　２０２１年１２月１７日（金）

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■関西空港の検疫所職員がオミクロン型に感染 陽性者の療養施設で勤務

　厚生労働省は16日、新型コロナウイルス陽性者の宿泊療養施設で勤務する関西空港検疫所の30歳代の女性職員がコロナに感染し、オミクロン型と確認されたと明らかにしました。
　宿泊療養施設にこれまでオミクロン型感染者が３人入所していたことや、女性職員に海外渡航歴がないことなどから、厚労省は「施設内での感染が強く疑われる」として疫学調査の専門家を派遣し調査を進めています。
　入国者以外でオミクロン型感染が確認されたのは初めて。
　厚労省によると、女性職員は８日に下痢の症状があったものの８、９日は勤務。10、11日は休日で自宅で過ごしました。12日は勤務し、全身の倦怠（けんたい）感や吐き気、せきといった症状が出たため、翌13日に医療機関を受診。13日のＰＣＲ検査でコロナ陽性が確認されました。全遺伝情報（ゲノム）解析の結果、16日にオミクロン型と判明したといいます。現在は医療機関におり、症状は安定しているといいます。
　女性職員は、コロナ陽性者と直接接する業務ではありませんでした。職場関係者６人が濃厚接触者とされ、待機施設に入りました。いずれもコロナ陰性で症状もありません。

　２０２１年１２月１７日（金）

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■新型コロナ、21都道府県で新たに190人感染 東京都は１カ月ぶりに30人台

　国内では16日午後６時10分の時点で、神奈川県で36人、東京都で30人、群馬県で15人、大阪府で14人、北海道で12人、新潟県で10人、埼玉県で８人など、宮城県や広島県など26県を除く21都道府県と空港検疫で、新たに計190人の新型コロナウイルスへの感染が確認されました。前週の木曜日から27人増えました。
　また、岐阜県で１人、新潟県で１人の合わせて２人の死亡の発表がありました。
　国内で感染が確認された人は、空港検疫などを含め172万9052人、クルーズ船の乗客・乗員が712人で、合わせて172万9764人となっています。
　感染して亡くなった人は、国内で感染が確認された人が１万8377人、クルーズ船の乗船者が13人で、合わせて１万8390人です。
　厚生労働省によりますと、新型コロナウイルスへの感染が確認された人で、人工呼吸器や集中治療室などで治療を受けるなどしている重症者は、16日時点で27人となっています。
　東京都は16日、都内で新たに10歳未満から90歳代までの男女合わせて30人が、新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。１週間前の木曜日と比べて13人増えました。
　都内の１日の感染確認が30人台となったのは、１カ月余り前の11月11日（31人）以来です。50人を下回るのは、61日連続です。16日までの７日間平均は21・１人で、前週の126・３％です。
　一方、「人工呼吸器か体外式膜型人工肺（ＥＣＭＯ〈エクモ〉）を使用」とする都の基準で集計した16日時点の重症者は、15日と同じ３人でした。
　死亡した人の発表はありませんでした。
　神奈川県では16日、新たに36人が新型コロナウイルスに感染したことが確認されたと発表されました。１週間前の木曜日に比べて14人増え、30人を超えたのは10月21日以来です。
　死亡した人の発表はありませんでした。
　横浜市によりますと、市内の病院で16日までに患者15人と、職員２人の合わせて17人の感染が確認され、市は新たにクラスター（感染者集団）が起きたと発表しました。
　また、クラスターが起きている横浜市内の公立小学校について、市は、新たに児童２人の感染が確認されたほか、これまでクラスターとの関連がわかっていなかった児童２人についても関連が疑われるとして、感染者の数は合わせて９人になったと発表しました。
　これで神奈川県内で発表された感染者は16万9480人となり、このうち1315人が死亡しています。

　２０２１年１２月１７日（金）

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