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■アメリカCDC、新型コロナ対策緩和 ワクチン未接種でも濃厚接触者の隔離不要 [健康ダイジェスト]

 アメリカの疾病対策センター(CDC)は11日、新型コロナウイルスに関するガイドラインを更新し、ワクチンの接種状況にかかわらず感染者と濃厚接触した人の隔離を不要とし、代わりに一定期間、高性能マスクの着用を推奨すると発表しました。
 アメリカでは7月中旬以降、1日に報告される新型コロナウイルスの感染者は平均で約10万人余り、死者の数は400人ほどで推移しています。
 こうした中、CDCは11日、新型コロナウイルスへの対応を示したガイドラインを更新しました。
 この中で、感染者と濃厚接触した人について、これまではワクチンの接種状況によっては一定期間、隔離を求めていましたが、これを緩和して症状がない人は隔離を不要とし、代わりに最後に接触してから5日間空けて検査を受け、10日間は高性能のマスクを着用するよう推奨する内容に変更しました。
 一方、検査で陽性が確認された人は少なくとも5日間の隔離を推奨し、症状があるものの検査結果が出ていない人は結果が出るまでは隔離を求めています。
 また、ソーシャルディスタンス(社会的距離)に関しても「自身や周囲の人々を守る手段の1つに過ぎない」と推奨のレベルを下げ、地域の感染状況や換気設備の有無などを考慮して必要性を判断すべきだとしました。
 今回の変更についてCDCは、「ワクチンや治療法など、重症化を防ぐ手段はいくつもあり、リスクは大幅に減少している。パンデミックはまだ終わっていないが、新型コロナによって日常生活が大きく混乱することがないよう、今回の変更を行った」としています。  ただ、3回目の接種を終えたのは5歳以上の約48%にとどまるなど、ワクチンの接種促進はアメリカ政府の思惑通りには進んでいません。50歳以上が対象になっている4回目の接種も、対象者の3割程度しか受けていません。

 2022年8月12日(金)

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■新型コロナ重症化にかかわるタンパク質を確認 慶応大などの研究チーム [健康ダイジェスト]

 新型コロナウイルスに感染し、重症になった人では、免疫の制御にかかわる遺伝子が作るタンパク質の量が少なくなっていたとする分析結果を、慶応大学などの研究チームが発表しました。このタンパク質を活性化する薬剤が見付かれば、新たな治療法になる可能性があるとしています。
 この研究は、慶応大学の福永興壱教授や大阪大学の岡田随象教授らの研究チームが科学雑誌の「ネイチャー」に発表しました。
 研究チームは、ゲノムワイド関連解析という手法で新型コロナの感染者などの遺伝子のデータを分析した結果、免疫の制御にかかわる「DOCK2」と呼ばれる遺伝子の領域に変異があると重症化のリスクが高いことを確認しました。
 実際に、重症の患者では重症化しなかった患者に比べてこの遺伝子の発現が低下していたことがわかりました。
 また、重症化して亡くなった人の肺の組織を調べたところ、この遺伝子が作るタンパク質の量が少なかったということです。
 その上で、新型コロナに感染したハムスターでこのタンパク質の働きを抑える実験を行った結果、体重が減少したり、重い肺炎にかかったりして重症化したということです。
 研究チームは、このタンパク質の働きの低下が重症化にかかわっていることが確認できたとしています。
 福永教授は、「このタンパク質を活性化させる薬剤が、新たな治療薬となる可能性がある」と述べています。

 2022年8月12日(金)

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■早期の大腸がん、内視鏡治療「ESD」で再発ほぼなく5年生存率約94% 国立がん研究センターが発表 [健康ダイジェスト]

 国立がん研究センターは、転移するリスクの低い早期の大腸がんは大きさが2センチメートル以上でも内視鏡治療で再発リスクを抑えられるとの研究結果を発表しました。電気メスでがんを切除する内視鏡治療「ESD」の効果を確かめたもので、外科手術に比べて生活の質を高く保ちやすく、早期大腸がんの標準的な治療法になる可能性があるとしています。
 国内の医療機関で「ESD」を受けた早期大腸がん患者で、がん組織の大きさが2センチ以上だった約1700人を対象に、手術後5年間の生存率や治療箇所近くでの再発率、腸管を手術せずに温存できた確率を調べました。
 5年生存率は約94%と高く、治療時に再発リスクがないと判断された人で大腸がんにより死亡した人はいませんでした。がんが再発した人は8人と0・5%にとどまり、全例で内視鏡による追加治療が可能でした。腸管を温存できた確率も約89%と高くなりました。ただ、治療後に再発とは異なる新たな大腸がんを発症した例が1%あったことから、定期的な経過観察が重要としています。
 早期の大腸がんはがん組織が粘膜や粘膜下層の浅い部分にとどまるため、転移の危険性が低く、内視鏡治療などで切除すれば根治が期待できます。
 内視鏡治療には円形のワイヤでがんを切除する「EMR」というタイプもあり、「ESD」よりも簡単で治療時間も短くすみます。ただ、がんが2センチより大きいと分割して切除することになるため取り残しやすく、10~20%が再発するとされます。一方、外科手術はがんを残さず切除しやすいものの、患者の負担が大きく、術後の生活の質に影響しやすくなります。
 国立がん研究センター中央病院の斎藤豊・内視鏡科長は、「患者の負担が小さいESDで多くの人が完治することがわかった。早期のがんが適用なので検診を受診し、なるべく早くがんを見付けることが重要だ」と話しています。

 2022年8月12日(金)

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