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■アステラス製薬、更年期障害治療薬でアメリカFDA承認を取得 非ホルモン治療薬で新たな選択肢に期待 [健康ダイジェスト]

 アステラス製薬は13日、アメリカで開発中の更年期障害治療薬「フェゾリネタント」について、アメリカ食品医薬品局(FDA)から承認を取得したと発表しました。同社の試算でピーク時に年間5000億円の売り上げを見込むフェゾリネタントは、承認時期が当初予定より遅れた経緯がありました。
 更年期障害は顔のほてりやのぼせ、発汗、不眠などの症状を引き起こすとされます。かつては治療薬としてホルモン製剤が使われていたものの副作用が多く、使用されなくなった経緯があります。フェゾリネタントは非ホルモン治療薬で、更年期障害の治療に向けた新たな選択肢となる可能性があります。
 発表資料によると、アステラス製薬は閉経に伴う中等度から重度の血管運動神経症状に対する治療薬として開発を進めてきました。顔のほてりやのぼせなどを特徴とする血管運動神経症状は、閉経に伴う症状として女性の治療ニーズが最も高く、フェゾリネタントはこうした症状の頻度や重症度を軽減するといいます。
 今回の承認取得は血管運動神経症状を有する女性3000人以上を対象に米欧などで行った試験結果に基づいており、同社はヨーロッパやオーストラリアでも承認を申請中です。将来は日本でも実用化を目指します。
 同社が4月に発表した2024年3月期の業績予想には、フェゾリネタントによる売上貢献期待として、400〜500億円を織り込んでいます。
 FDAは2月、フェゾリネタントの審査終了時期を当初予定より3カ月後となる5月下旬に延期すると発表。
 岡村直樹社長は4月に、承認の遅れが「すごくネガティブなインパクト」になるとした上で、売れ行き次第としながらも「もっと投資してその遅れを取り戻すことができるぐらいの計画を作る」と述べていました。
 現在、アステラス製薬の業績を支える主力薬は前立腺がん薬「イクスタンジ」で、2023年3月期の売上高は約6600億円と、連結売上高の4割強を占めます。ただ、イクスタンジは2027年ごろから特許切れを迎えます。医薬品は特許が切れるとすぐに後発薬が登場し、収益が激減します。
 アステラス製薬はイクスタンジの独占期間満了による売り上げ減少を補う収益の柱の筆頭として、フェゾリネタントを位置付けます。さらに同社が1日に約59億ドルで買収すると発表したアメリカのバイオ医薬品企業の持つ眼科領域での新薬候補も、収益の柱の一つに育てる考えです。

 2023年5月13日(土)

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■基準値の最大7・5倍の汚水違法排出疑い、マルハニチロシーフーズを書類送検 茨城海上保安部 [健康ダイジェスト]

 基準値を超える汚水を海に排出したとして、茨城海上保安部は12日、水質汚濁防止法違反の疑いで、茨城県ひたちなか市にある水産食料品製造業「マルハニチロシーフーズ」を水戸地検に書類送致しました。同海保によると、排出した汚水に含まれる油や廃棄物などの浮遊物質量は最大で基準値の7・5倍に達しました。
 書類送検容疑は2021年12月から今年2月までの間、計5回にわたり同法で定める基準値を超える浮遊物質量を含む汚水を同社付近の側溝に流した疑い。
 同海保警備救難課によると、昨年10月11日、パトロール中に那珂湊港に接続する排水口で魚臭のする茶色の汚水を発見し、捜査を進めていました。汚水はサケの加工をする過程で発生。同社は汚水を浄化施設でろ過していたものの、処理能力が足りておらず、規制された基準値を超えたまま排出していました。
 浮遊物質量の基準値は、1リットル当たり最大160ミリグラムと定められています。同課が行った計5回の検査ではいずれも基準値を上回っており、最大1200ミリグラムを測定していました。
 警備救難課では、今年2月に同社に捜索に入り、基準を上回っていたことを示す社内の調査結果の資料などを押収したということです。
 同課によると、同社は容疑を認め、浄化施設の設備投資改善などに着手しているといいます。
 マルハニチロシーフーズは「真摯(しんし)に受け止め、反省している。近隣住民や漁業者の皆様に不安とご迷惑をおかけしたことをおわび申し上げます」とコメントしました。
 また、親会社の食品大手マルハニチロも「指導を徹底し管理体制を強化して信頼回復に努めたい」とコメントしています。

 2023年5月13日(土)

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■最も長寿な市区町村、男女とも川崎市麻生区 ワースト1位は男女とも大阪市西成区 [健康ダイジェスト]

 厚生労働省は12日、市区町村別の2020年時点の平均寿命を公表しました。最も長寿だったのは、男女とも川崎市麻生区で、男性84・0歳、女性89・2歳。前回調査の2位と4位から順位を上げました。
 厚労省は5年に1回、国勢調査などから市区町村別の平均寿命を推計しています。今回は5回目で、東京電力福島第一原発事故で避難指示区域に指定されるなどした9町村を除く、1887市区町村を対象にしました。
 全国平均は男性が81・5歳(前回80・8歳)、女性は87・6歳(同87・0歳)で、男女の平均寿命の差は6・1歳となりました。男性の2位は横浜市青葉区(83・9歳)で、長野県宮田村(83・4歳)、愛知県日進市(83・4歳)、京都府木津川市(83・3歳)が続きました。
 厚労省は小数点第2位を四捨五入して公表しており、女性は2位~4位の熊本県益城町、長野県高森町、滋賀県草津市がいずれも89・0歳で僅差でした。5位は兵庫県芦屋市(88・9歳)。
 一方、ワースト1位は男女とも大阪市西成区で、男性が73・2歳、女性が84・9歳となり、男性は5回連続、女性は3回連続。男性は西成区と1位の麻生区で10・8歳の差があり、女性は西成区と1位の麻生区で4・3歳の差がありました。
 都道府県別で最も短命だった青森県は、男性が7市町村、女性は6市町村がワースト10位に入りました。
 厚労省は市区町村で差があることについて、「平均寿命の差には食生活などの生活習慣や気候、健康への意識など、さまざまな要因が考えられる。今回の結果を住民の健康増進に向けた取り組みに役立ててほしい」としています。

 2023年5月13日(土)

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■新幹線に乗り合わせた2人はしか感染、30歳代女性と40歳代男性 東京都で3年ぶり確認 [健康ダイジェスト]

 12日、東京都は男女2人がはしか(麻疹)に感染したと公表しました。はしかは強い感染力を持つことで知られています。東京都内で感染が確認されるのは2020年2月以来、約3年ぶりです。
 東京都によりますと、はしかに感染したのは都内在住の30歳代女性と40歳代男性で、3日に発熱やせきなどの症状が出たため、その後、医療機関を受診し、それぞれ10日と11日に医療機関から届け出がありました。現在は、いずれも入院していて、症状は落ち着いているということです。
 2人に面識はありませんが、4月23日に東海道・山陽新幹線「のぞみ50号」9号車の新神戸駅-東京駅で同じ車両に乗っていました。
 また、男性は5月4日に東海道新幹線「こだま740号」10号車の三島駅-新横浜駅に乗っていたということです。
 なお、4月28日に、茨城県つくばみらい市の30歳代男性がインドから帰国後、はしかへの感染が確認されていて、この男性は4月23日に同じ新幹線「のぞみ50号」を利用していたということです。東京都はこの男性から感染が広がったとみています。
 はしかは感染症法上の5類感染症で、主な感染経路は空気感染です。感染力が極めて強く、10日間ほどの潜伏期間を経て発熱やせき、発疹などの症状が出るといわれています。合併症として肺炎や脳炎などを引き起こし、重症化すると死亡することもあるということです。 
 東京都は、2人が乗っていた新幹線の情報をホームページで公開していて、13日と14日に発熱や発疹などはしかを疑う症状が出た人などの相談を受け付けることにしています。
 電話番号は03-5388-3615で、いずれも午前9時から午後5時まで受け付けています。
 また、医療機関を受診する際は、事前に連絡した上で、移動の際は公共交通機関の利用を控えるよう呼び掛けています。
 東京都は、まだ予防接種を受けていない人に対して早めの接種を呼び掛けています。

 2023年5月13日(土)

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■奈良県で 「エムポックス」に40歳代男性が感染 県内で初確認 [健康ダイジェスト]

 奈良県は12日、県内に住む40歳代の男性がウイルス性の感染症「エムポックス」、これまでのサル痘に感染していることが確認されたと発表しました。奈良県内で感染が確認されるのは初めてです。
 「エムポックス」、これまでのサル痘は、アフリカ大陸の流行地域で主に発生が確認されていて、感染すると発熱や発疹などの症状が現れるウイルス性の感染症です。
 奈良県疾病対策課によると、男性は発熱や発疹の症状で奈良市内の医療機関を受診。市保健所からの連絡を受けて、県保健研究センターが検査し、11日に陽性と確定しました。男性に直近の海外渡航歴はなく、症状は安定しているといいます。
 男性の発熱日や医療機関の受診日、感染経路などは明らかにしていません。
 「エムポックス」は、感染した人や動物の体液や血液に触れたり、長時間、感染した人の飛沫にさらされたりした場合に感染するということです。
 厚生労働省によりますと、国内では昨年7月から今年5月7日までに135例の感染が確認されているということです。
 奈良県では、「過剰に心配することなく、発熱・発疹といった症状がある場合はマスクを着用するなどして、近くの医療機関を受診してほしい」と呼び掛けています。

 2023年5月13日(土)

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