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■希少な網膜疾患、遺伝子レベルで解析  シスメックスと神戸アイセンターが検査システムを共同開発 [健康ダイジェスト]

 医療用検査機器・試薬メーカーのシスメックス(神戸市中央区)は5日、目の網膜の働きが損なわれて見えにくくなる「遺伝性網膜ジストロフィー」の原因を遺伝子レベルで解析できる検査システムの製造販売承認を国内で初めて取得したと発表しました。神戸市立神戸アイセンター病院(同)と共同開発。2023年度中の保険適用を目指し、厚生労働省や関連学会と作業を進めます。
 遺伝性網膜ジストロフィーは、4000~8000人に1人がかかる希少疾患の総称。代表的な「網膜色素変性症」は国内に約3万人の患者がいます。暗い所で物が見えにくくなったり、視野が狭くなったりする症状に始まり、進行すると失明することもあります。
 今回の検査システムは、同社と同病院が2020年に開発に着手。1回の血液検査で82種類の遺伝子変異を調べ、原因遺伝子を特定できます。
 遺伝性網膜ジストロフィーは根本的な治療法がなかったものの、欧米で一部の原因遺伝子に対する治療法が確立されました。遺伝子を特定できれば適切な治療に早く取りかかれ、症状の進行を予測できるといいます。
 シスメックスは、「検査結果を新薬の開発に生かせる可能性もあり、早期の販売開始を目指したい」としています。

 2023年6月5日(月)

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■東京都以外で初、国内3カ所目の母乳バンクを開設 愛知県・藤田医科大学病院 [健康ダイジェスト]

 愛知県豊明市の藤田医科大学病院は5日、母乳が出ない母親の代わりに別の母親の母乳を保存・提供する「母乳バンク」を開設しました。低体重で臓器が未発達な赤ん坊が対象で、粉ミルクなどに比べ病気のリスクを低減できるといいます。国内で3例目、東京都以外では初の設置となり、地震や台風など災害時の供給元としての役割も担います。
 母乳バンクは別の母親から提供された母乳(ドナーミルク)を殺菌処理し、必要な赤ん坊に提供する仕組みです。1500グラム未満の赤ん坊が主な対象で、消化器が未発達だと粉ミルクではうまく消化吸収ができないとされます。母乳には免疫成分も含まれ、生死にかかわる「新生児壊死(えし)性腸炎」などのリスクも減らせるといいます。
 国内の母乳バンクには現在、約600人がドナー登録し、2022年度は800人以上の赤ん坊が利用しました。日本では、年間約7000人の赤ん坊が1500グラム未満で生まれ、うち約5000人がドナーミルクを必要としているといいます。
 藤田医科大学病院の母乳バンクには、約2週間分(約50リットル)のドナーミルクが保存できる施設を整備。通常時は東海地方の新生児集中治療室(NICU)へ提供し、災害などで東京都のライフラインが停止した際には当バンクから全国の新生児集中治療室に発送します。
 藤田医科大学病院に運営委託する日本財団母乳バンクは、「ドナーミルクは出産直後など母乳が出にくい時期に命をつなぐ役割がある。使う際には医療機関での倫理審査が必要になり、啓発活動を通じて利用を広げていきたい」と話しました。利用量の拡大には衛生管理や品質検査体制の整備なども課題になります。
 ドナーミルク需要の高まりを受け、2019年12月には厚生労働省が母乳バンクを全国に整備する方針を発表。2020年度より医学的効果や衛生基準についての調査研究が進められています。

 2023年6月5日(月)

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■インフルエンザ、10年ぶりに5月下旬まで流行継続 コロナ禍で免疫低下の見方も [健康ダイジェスト]

 通常の流行期は12~3月とされる季節性インフルエンザが長期化して、季節外れに流行しています。5月28日までの1週間に、全国約5000カ所の定点医療機関から報告された患者数は7975人で、1医療機関当たり1・62人。流行の目安(1人)を年末に超えてから、5月下旬まで継続するのは10年ぶりです。
 専門家は、「コロナ禍に入った2020年以降の2シーズンは流行がなく、インフルエンザワクチンの接種も減り、免疫が低下したことが原因」とみています。
 厚生労働省が2日に公表したインフルエンザの定点報告を都道府県別にみると、宮崎県の1医療機関当たり7・07人が最多で、長崎県の同4・14人、愛媛県の同3・67人、新潟県の同3・35人が続きました。
 この1週間に休校や学年・学級閉鎖をした小中高校や幼稚園などは、全国で325カ所。10年前の2013年も5月下旬まで流行が続いたものの、その年の同時期(157カ所)の2倍を超える多さです。
 今年5月は100人を超える大規模な集団感染も相次ぎました。大分市と宮崎市の高校では、それぞれ500人近く感染し、体育祭で広がった可能性も指摘されています。東京都調布市の小学校でも100人を超えました。
 今回のインフルエンザの長期化について、感染症に詳しい菅谷憲夫・慶応大客員教授は、「多くの人の免疫が低下しているぶん、感染が一気に広がりやすい。新型コロナの感染症法上の分類が5類に移行し、人の動きが活発化したことも影響している。今後もせきなどの症状があれば、マスク着用など適切な対策をとってほしい」と話しています。

 2023年6月5日(月)

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■全日空、関空発着の国際線運航を3年ぶりに再開 [健康ダイジェスト]

 関西空港で5日午前、新型コロナウイルスの影響で休止していた全日空の上海(浦東)定期便が3年ぶりに運航を再開しました。関空からの同社の国際線再開はコロナ禍後初。まずは週に往復3便を運航します。
 コロナ禍前、全日空は関西空港から中国各都市への便を週に往復49便運航していましたが、2020年3月からすべての国際線を運休していました。全日空の宮坂純子関西空港支店長は、「今日は国際線再開の第一歩。たくさんご搭乗いただいて、夏の海外旅行シーズンに向けて便を増やしていきたい」と期待を込めました。
 関西空港発着の国際線の便数は、6月時点でコロナ禍前の5割超まで回復。ただ国際線の4割を占めていた中国便は、コロナ禍前の2割ほどの再開にとどまっています。
 全日空は今後、中国から日本への団体旅行が解禁されて、日本人がビザなしで中国に渡航できるようになれば、中国方面への便数を増やしていくとしています。
 コロナ禍前は上海便を毎週利用していたという奈良県斑鳩町の会社役員、増田隆さん(60)は、「これから仕事での行き来が増える。定期運航はありがたい」と話しました。現地法人に中国の顧客を案内する予定といいます。
 関空では、上海吉祥航空が7月1日、2019年に開港した北京大興空港への新規就航を予定しています。

 2023年6月5日(月)

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