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■精子と卵子のもとの大量作製技術を確立 京都大、iPS細胞を使い  [健康ダイジェスト]

 胎児の体の中で出現して次の世代へとつながる生殖細胞を、人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)から大量に作り出す技術を確立したと、京都大の研究チームが発表しました。精子や卵子ができる仕組みの理解や不妊の原因の解明につながる成果で、論文が20日付のイギリスの科学誌「ネイチャー」電子版に掲載されました。
 人の生殖細胞は、受精卵ができて約2週間後に胎児へと変化する段階で、さらに次の世代となる最初の「始原生殖細胞」が現れる。その後、胎児が男性の場合は「前精原細胞」へ、女性の場合は「卵原細胞」へと変化します。
 京都大の斎藤通紀(みちのり)教授(細胞生物学)らは、これまでに人のiPS細胞から始原生殖細胞を作製。さらに、より卵子に近い卵原細胞へと変化させることにも成功していたものの、効率が悪く、5000個の始原生殖細胞からできる卵原細胞は500個程度でした。
 斎藤教授らは今回、人のiPS細胞から作った始原生殖細胞に「BMP2」というタンパク質を加えることで、前精原細胞や卵原細胞へと効率よく変化させることに成功。細胞は活発に増殖し、培養開始から約4カ月後には細胞数が100億倍に増えました。
 前精原細胞や卵原細胞は出生後、それぞれ精原細胞や卵母細胞になり、思春期を迎えてから精子や卵子へと成熟します。
 斎藤教授は「前精原細胞や卵原細胞をたくさん作れるようになり、研究が世界でも飛躍的に進むだろう。不妊の遺伝子を調べるなど生殖医学にも貢献できる」と話しています。

 2024年5月21日(火)

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■ALSのうち遺伝子に変異がある患者対象の新薬を承認申請 [健康ダイジェスト]

 全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病、ALS(筋萎縮性側索硬化症)のうち、一部の遺伝子に変異がある患者を対象とした新薬について、アメリカの製薬会社の日本法人が厚生労働省に製造販売の承認を求める申請を行ったと発表しました。
 承認申請されたのは、アメリカの製薬会社「バイオジェン」が開発した新薬「トフェルセン」です。
 ALSは国内に約1万人の患者がいるとされていますが、会社の日本法人などによりますと、この薬は全体の約2%を占める「SOD1」という遺伝子に変異がある患者が対象となるということです。
 この遺伝子に変異があると異常なタンパク質が作られて運動神経を壊すことでALSの原因となることがわかっており、会社によりますと、この新薬は異常なタンパク質が作られるのを防ぐことで、症状の進行を抑えることができると期待されているということです。
 ALSはさまざまな原因で起こると考えられていますが、いずれも根本的な治療法はなく、この薬が承認されれば、根本的な原因に働き掛ける薬として国内では初めてとなるということです。
 この薬は、アメリカでは、昨年4月「患者に利益があると合理的に予測できる」として、深刻な病気の患者に対し、より早く治療を提供する「迅速承認」という仕組みで承認されています。

 2024年5月21日(火)

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■和光堂ベビーフード5商品9万5076個を自主回収 フッ素樹脂混入の恐れ [健康ダイジェスト]

 アサヒグループホールディングス傘下のアサヒグループ食品(東京都墨田区)は20日、「和光堂」ブランドのベビーフード「栄養マルシェ」シリーズ5商品計9万5076個を自主回収すると発表しました。岡山工場(岡山県里庄町)で製造中、一部にフッ素樹脂が混入したため。現時点で健康被害の申し出はないといいます。
 回収するのは、いずれも「牛肉とほっくりじゃがいもの煮物」を詰め合わせた賞味期限2025年6月の「栄養マルシェ 鮭のまぜごはんランチ」「栄養マルシェ 牛肉おこわランチ」「BIGサイズの栄養マルシェ 田舎風弁当」。
 このほか、「西松屋」専用のセット商品「栄養マルシェ12か月セット」(賞味期限同年6月)、「トイザらス」向け「栄養マルシェ10個セット 12か月」(同5~6月)も対象。
 今月10日に購入者から問い合わせがあり、同社が調べたところフッ素樹脂の混入が確認されました。フッ素樹脂は製造ラインの部品の一部だったといいます。
 返品すれば代金相当のクオカードを送るといいます。問い合わせ先はアサヒグループ食品「栄養マルシェ係」(0120)223076。

 2024年5月21日(火)

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