■中国でブタ肝臓を患者に初移植、経過順調と報道 [健康ダイジェスト]
中国国営通信新華社は26日、安徽省にある安徽医科大第1付属病院で肝がんの重症患者にブタの肝臓を移植する手術が行われ、成功したと伝えました。患者への肝臓移植は世界初といい、経過も順調に回復しています。動物の臓器を人間に移植する「異種移植」は各国で研究が進み、臓器提供者不足の解決策の一つとして期待が高まっています。
新華社や中国メディアによると、同病院の孫倍成教授のチームが17日、他の大学と協力して71歳男性の手術を実施。肝臓の腫瘍を切除した後、遺伝子操作した雄ブタの肝臓を移植しました。拒絶反応は見られず、肝臓の機能も正常に回復しており、患者は歩行による活動が可能な状態になっています。
2024年5月27日(月)
新華社や中国メディアによると、同病院の孫倍成教授のチームが17日、他の大学と協力して71歳男性の手術を実施。肝臓の腫瘍を切除した後、遺伝子操作した雄ブタの肝臓を移植しました。拒絶反応は見られず、肝臓の機能も正常に回復しており、患者は歩行による活動が可能な状態になっています。
2024年5月27日(月)
■iPS細胞由来の「心筋シート」承認申請へ 大阪大発のベンチャー企業 [健康ダイジェスト]
iPS細胞(人工多能性幹細胞)から心臓の筋肉(心筋)の細胞シートを作って心筋梗塞(こうそく)などの患者の心臓に移植する治療法について、大阪大発の新興企業「クオリプス」(東京都中央区)が、6月にもシートの製造販売承認を厚生労働省に申請することがわかりました。iPS細胞を使った再生医療等製品の承認申請は初めてとなる見通しで、認められれば医療現場での活用が近付きます。
心筋シートを使った治療は、心筋梗塞などで心筋の動きが悪くなる「虚血性心疾患」の患者が対象になります。悪化すると心臓移植が必要ですが、臓器提供者が少なく、患者自身の負担も大きいという課題がありました。
同社の最高技術責任者を務める澤芳樹・大阪大特任教授らは、人のiPS細胞から心筋細胞を作り、シート状に加工。2020年1月~2023年3月、虚血性心疾患の患者計8人に対し、1人当たり約1億個の細胞で作った心筋シートを心臓に貼り付ける治験を行いました。
澤氏らによると、8人全員で安全性が確認され、社会復帰できているといいます。
同社は、治験の症例が少なくても有効性などが推定できれば期限付きで実用化を認める「条件・期限付き承認」制度を利用する方針です。同社は2025年を目標に、この承認を取得したいとしています。
心筋シートの材料となるiPS細胞は、京都大学iPS細胞研究所が提供します。厚労省の推計によると、虚血性心疾患の国内患者数は約4000人。
iPS細胞を使った医療用製品は、世界で開発競争が激化しています。国内では、住友ファーマ(大阪市)が2024年度にも、パーキンソン病患者に投与するiPS細胞由来の神経細胞の承認申請を目指すなど、実用化に向けた研究が進んでいます。
2024年5月27日(月)
心筋シートを使った治療は、心筋梗塞などで心筋の動きが悪くなる「虚血性心疾患」の患者が対象になります。悪化すると心臓移植が必要ですが、臓器提供者が少なく、患者自身の負担も大きいという課題がありました。
同社の最高技術責任者を務める澤芳樹・大阪大特任教授らは、人のiPS細胞から心筋細胞を作り、シート状に加工。2020年1月~2023年3月、虚血性心疾患の患者計8人に対し、1人当たり約1億個の細胞で作った心筋シートを心臓に貼り付ける治験を行いました。
澤氏らによると、8人全員で安全性が確認され、社会復帰できているといいます。
同社は、治験の症例が少なくても有効性などが推定できれば期限付きで実用化を認める「条件・期限付き承認」制度を利用する方針です。同社は2025年を目標に、この承認を取得したいとしています。
心筋シートの材料となるiPS細胞は、京都大学iPS細胞研究所が提供します。厚労省の推計によると、虚血性心疾患の国内患者数は約4000人。
iPS細胞を使った医療用製品は、世界で開発競争が激化しています。国内では、住友ファーマ(大阪市)が2024年度にも、パーキンソン病患者に投与するiPS細胞由来の神経細胞の承認申請を目指すなど、実用化に向けた研究が進んでいます。
2024年5月27日(月)
■小林製薬の紅麹サプリ、摂取2カ月未満の発症が4割 大阪市分析 [健康ダイジェスト]
小林製薬が製造した紅麹(べにこうじ)原料を含む機能性表示食品の健康被害問題で、大阪市は24日、全国の2050人の症例を分析した疫学調査の結果を公表しました。発症と製品の摂取開始の時期を特定できた1265人のうち、4割が摂取開始から2カ月未満に発症していたといいます。
市は原因物質の特性と発症までの期間との因果関係について「現時点ではわからない」としています。今回の結果は中間の取りまとめとしており、調査を継続する方針。
小林製薬が製品の自主回収を発表した3月22日から5月15日にかけて、全国の保健所を介して集めた調査票をもとに分析しました。全体の71%が女性で、年代別では50歳代が4割、60歳代が3割を占めました。
症状の軽重でみると、医療機関を受診しなかった人が707人(35%)いたほか、外来で治療を受けた軽度の人は1170人(57%)でした。入院治療後に回復した中等度の人は103人(5%)いました。3%に当たる66人は入院治療を受けた後も完治せず、腎機能障害などの後遺症が残ったといいます。
一日の摂取量は、使用方法通りだった人が82%を占めたのに対し、過量だったのは1%でした。
訴えた症状は「倦怠(けんたい)感」が67%で最も多く、「手足のむくみ」が29%、「食欲不振」が19%で続きました。
また症状が出た月を把握できた人について調べたところ、発症者は2023年9月以降に急増。同年11月から2024年3月までの5カ月間に約7割が発症していました。
厚生労働省によると、5月23日時点で5人の死亡が判明しています。
一連の問題を巡っては、青カビから生成される天然化合物で毒性が強いとされるプベルル酸のほか、複数の物質が製品の原料ロットから検出されました。国立医薬品食品衛生研究所などが検査を進めているものの、原因究明は長期化する様相です。
2024年5月27日(月)
市は原因物質の特性と発症までの期間との因果関係について「現時点ではわからない」としています。今回の結果は中間の取りまとめとしており、調査を継続する方針。
小林製薬が製品の自主回収を発表した3月22日から5月15日にかけて、全国の保健所を介して集めた調査票をもとに分析しました。全体の71%が女性で、年代別では50歳代が4割、60歳代が3割を占めました。
症状の軽重でみると、医療機関を受診しなかった人が707人(35%)いたほか、外来で治療を受けた軽度の人は1170人(57%)でした。入院治療後に回復した中等度の人は103人(5%)いました。3%に当たる66人は入院治療を受けた後も完治せず、腎機能障害などの後遺症が残ったといいます。
一日の摂取量は、使用方法通りだった人が82%を占めたのに対し、過量だったのは1%でした。
訴えた症状は「倦怠(けんたい)感」が67%で最も多く、「手足のむくみ」が29%、「食欲不振」が19%で続きました。
また症状が出た月を把握できた人について調べたところ、発症者は2023年9月以降に急増。同年11月から2024年3月までの5カ月間に約7割が発症していました。
厚生労働省によると、5月23日時点で5人の死亡が判明しています。
一連の問題を巡っては、青カビから生成される天然化合物で毒性が強いとされるプベルル酸のほか、複数の物質が製品の原料ロットから検出されました。国立医薬品食品衛生研究所などが検査を進めているものの、原因究明は長期化する様相です。
2024年5月27日(月)
■エーザイの認知症治療薬「レカネマブ」、韓国で承認 4カ国目 [健康ダイジェスト]
エーザイは27日、アメリカのバイオジェンと共同開発したアルツハイマー病治療薬「レカネマブ(商品名レケンビ)」について、韓国食品医薬品安全処(MFDS)から製造販売の承認を得たと発表しました。承認はアメリカ、日本、中国に続き4カ国目。
2024年10〜12月中の発売を見込んでいます。まずは保険外市場での発売を予定し、価格はアメリカと日本の薬価を踏まえてエーザイが決めます。
エーザイによると、韓国での65歳以上の認知症患者は2021年で約90万人と推計されます。認知症患者1人当たりの年間の平均介護費・医療費は2110万ウォン(約240万円)といいます。
レカネマブはアルツハイマー病の症状の進行を抑える効果を科学的に証明した世界で初めての薬で、早期のアルツハイマー型認知症患者を対象としており、臨床試験では症状悪化を27%抑える効果が認められました。
エーザイは、ヨーロッパ連合(EU)やイギリスなど13の国と地域で承認申請しています。
2024年5月27日(月)
2024年10〜12月中の発売を見込んでいます。まずは保険外市場での発売を予定し、価格はアメリカと日本の薬価を踏まえてエーザイが決めます。
エーザイによると、韓国での65歳以上の認知症患者は2021年で約90万人と推計されます。認知症患者1人当たりの年間の平均介護費・医療費は2110万ウォン(約240万円)といいます。
レカネマブはアルツハイマー病の症状の進行を抑える効果を科学的に証明した世界で初めての薬で、早期のアルツハイマー型認知症患者を対象としており、臨床試験では症状悪化を27%抑える効果が認められました。
エーザイは、ヨーロッパ連合(EU)やイギリスなど13の国と地域で承認申請しています。
2024年5月27日(月)